子どもの言葉(もり組の懇談会から)

2015.11.9
子どもの言葉(もり組の懇談会から)
園長 高橋橋恵子
先週はもり組、今週はそら組、来週はひよこ組、つくし
マイナスな言葉だけでなく優しい、感謝に満ちた言葉、
ね」と受け止め、共感する、すると「だからね、○○に
組と懇談会が続きます。お忙しい中お時間を作っていた
その素敵さやそれを聞いて感じた事を家族の前に伝える
なって▽▽したの」と会話が進みます。
だき、恐縮です。でも、保護者の方に保育を見ていただ
けることで、その後の子ども達の様子が、自信をもった
り、積極的になったりと変わってきます、どうかその趣
旨をご理解いただきご参加いただけますようお願い申し
上げます。
さて、そんなもり組の参観の後の懇談会で
「オレ・クソバアバア・なんだよー・てめー」
などと「乱暴な言葉を使うことをどう考えて行けばよい
のか」ということが話題に上ったクラスがありました。
何故乱暴な言葉をつかうの?言葉の意味って、そんなこ
とを考え文章にしてみました。
一つは、今までの生活、家庭や園などで使い慣れてきた
言葉に比べ、新鮮で魅力を感じ、使ってみたいなと思い、
使ってみた。年長の子のやり取りの言葉、テレビで見聞
きした言葉、ゲームで聞いた言葉など、かっこよく感じ
て使ってみる。
単に使ってみるだけなら「お母さんはそういう乱暴な言
葉を使われると、嫌な気持ちになったり悲しくなったり
しちゃうんだけど」等と伝えてみることで解決してしま
うかもしれません。
良い言葉、悪い言葉があることを知る、知らせることも
一つ。そして言葉にはそれを聞いた人の気持ちを良くし
たり、悪くしたりるする力があるということを、子ども
なりに理解する(本当に理解できるのはずっと先の事かも
ことが出来たら、ずいぶん雰囲気が変わるのではないで
しょうか
「そういう言い方はしてはいけない」「お母さんはそん
な言葉嫌いよ」そんな予防線を張る前に、また、子ども
がそうしたマイナスの表現をした時に、注意されたり、
直されたりするだけでなく、子どもの言葉が素敵だな、
温かいなと思ったときにも、その言葉への感想を伝えて
みる。
そうした積み重ねが、話し相手の気持ちを推し測れる人
になってくれるのではないでしょうか。今、その乱暴な
言葉を抑え込んでしまったら、そうした成長に蓋をする
ことにもなりかねないのでは、と思ったり。何より子ど
もが進んで表現したその表現を否定してしまうことで、
やがて自分の思いを、大事な人の前で表現しなくなって
しまう、そんな心配も・・・。
お母さんに最初に言葉をかけた時、話の最後までを思い
描いているわけではない、そんな会話を始めるのが子ど
も達です。「今日、○○ちゃん△だった」といったときに
その原因や「○○ちゃんの思い」に気付いて話を始めた
わけではない(大人の世間話もそうですよね)。
その話を受け止め共感してくれる人がいて、その人の意
見を聞かせてもらって、新たな思いや考えが浮かぶ。
3,4,5才というこの年齢、文字や数字で知識や思考
を積み上げるのではありません。自分の言葉で自分の考
えに気付き、帰ってきた言葉でさらにその考えに思考を
重ねる。予測を立てたり可能性を感じたり、そうした繰
り返しで知識や思考を確かなものにしていく。
知的なことだけではありません、自分の思いや気付きを
言葉にした時、受け止めてくれ共感してくれる大人に出
会えなかった子ども達、その後の生活がどうなっていく
のか、沢山の例が小学校の教室の中でみられるのではな
いでしょうか。
などなど、でも以上のように難しく考えなくても
子どもの言ってくれたこと聞いて、心の中が垣間見えて
「面白いな、そんな風に思ったのか」と楽しんだり「そ
んなことまで考えられるようになったのか」と驚いたり、
きっとそんな時に「子育てって面白い」「楽しいな」と感
じるのではないでしょうか。
子どもが実感したことを大事に、まず受け止める、一旦
子育てって、何か事があったとき(事件というほどでな
くても)嬉しかったり、気になることがあった時、家族
や同じ子育てをする仲間と話し合えると、考え合えると
良いなと思うのです。家族でそうした話し合いをした時
「自分の事を考えてくれている、心配してくれている人
たちがいる」と子どもが実感してくれたら、今、乱暴な
言葉を使っている我が子も、きっと成長していってくれ
るに違いない、と思えるのです。
知れませんが)機会にもなると思えるのです。
なかのの宿題「子どもとの会話」の事で
気持ちがワクワクしいたり、気持ちがよくなったりする
優しい言葉
悲しい気持ち、嫌な気持ちにさせてしまう、トゲトゲし
た言葉
「子どもとの会話、何でやるんでしょう」と意見の出た
クラスの懇談会もあったそうです。
私は「子どもとの会話」に大切な意味があると思ってい
そんないろいろな種類の言葉を子どもだけでなく大人
も使ったときに、家族で話題にできると素敵ですよね。
ます。
子どもがお母さんに向かって話した言葉を「そうなんだ
受け止めた後で共感したり、切り返したり。そんな記録
を皆さんから披露していただけたら、その記録を読んで、
自分の子育てのヒントになったり、楽しさに気付いたり。
「子どもとの会話」その子の近くにいる、その子の生活
を良く知っている大人だけが聞ける、書ける宝物だと思
えるのです。その大事な宝を是非、皆さんで披露しあい
共有できたらと期待しています。