離散最適化基礎論 (2) 演習問題 2015 年 10 月 23 日 岡本 吉央 提出締切: 2015 年 10 月 30 日 講義終了時 復習問題 2.1 次に挙げる,有限集合 E = {1, 2, 3} 上の有 追加問題 2.8 非空な有限集合 E 上の分割マトロイドとは,E 限集合族 I はマトロイドではない.なぜマトロイドではな の分割 {E1 , . . . , Ek } と自然数 r1 , . . . , rk ≥ 0 に対して I = いのか説明せよ. {X ⊆ E | すべての i ∈ {1, . . . , k} に対して |X ∩Ei | ≤ ri } として定義される有限集合族 I である. E = {1, 2, 3, 4, 5} のとき,E の分割 {E1 , . . . , Ek } と自然 1. I = {∅, {1}, {3}, {1, 3}, {2, 3}}. 数 r1 , . . . , rk ≥ 0 が次のように与えられたとき,そこから 2. I = {∅, {1}, {2}, {3}, {1, 3}}. 定義される分割マトロイドが何であるか,その要素をすべ 復習問題 2.2 非空な有限集合 E と自然数 r ≥ 0 を考える. て並べることで答えよ. このとき,有限集合族 1. k = 2, E1 = {1, 2, 3}, E2 = {4, 5}, r1 = 1, r2 = 2. I = {X ⊆ E | |X| ≤ r} 2. k = 3, E1 = {1}, E2 = {2, 3, 4}, E3 = {5}, r1 = 1, r2 = 1, r3 = 1. が E 上のマトロイドであることを証明せよ. 3. k = 3, E1 = {1, 2}, E2 = {3}, E3 = {4, 5}, r1 = 0, 復習問題 2.3 Rm において線形独立であるベクトルの集合 X, Y を考える.任意の x ∈ X − Y に対して,Y ∪ {x} が 線形独立ではないと仮定する.このとき,任意のベクトル r2 = 1, r3 = 2. 追加問題 2.9 非空な有限集合 E と有限集合族 F ⊆ 2E を x ∈ X に対して,hY ∪ {x}i = hY i が成り立つことを証明 せよ. 考える.このとき,F が E 上のマトロイドであるとき,そ のときに限り,F が次の 3 条件をともに満たすことを証明 復習問題 2.4 自然数 m, n ≥ 1 に対して,任意のベクトル せよ. a1 , a2 , . . . , an ∈ Rm を考え,集合 E を E = {a1 , a2 , . . . , an } と定義する.このとき,有限集合族 1. ∅ ∈ F . 2. X ∈ F かつ Y ⊆ X ならば,Y ∈ F . I = {X ⊆ E | X は線形独立 } 3. X, Y ∈ F かつ |X| = |Y | + 1 ならば,ある e ∈ X − Y が E 上のマトロイドであることを証明せよ.(注:問題 2.5 が存在して,Y ∪ {e} ∈ F . を用いてもよい.) 補足問題 2.5 Rm において線形独立であるベクトルの集合 X, Y を考える.任意の x ∈ X − Y に対して,Y ∪ {x} が線 形独立ではないと仮定する.このとき,hY ∪ Xi = hY i が 成り立つことを証明せよ.(注:問題 2.3 を用いてもよい.) 追加問題 2.6 次に挙げる,有限集合 E = {1, 2, 3, 4} 上の 有限集合族 I はマトロイドではない.なぜマトロイドでは ないのか説明せよ. 1. I = {∅, {1}, {2}, {3}, {4}, {1, 3}, {2, 4}}. 2. I = ∅. 追加問題 2.7 自然数 n ≥ 1, r ≥ 0 に対して一様マトロイ ド Ur,n の独立集合の数は何であるか? n と r から簡単に 計算できる公式を導け.(注:もちろん「簡単に」という判 断は主観でよい.) 1
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