一般社団法人境青年会議所 2015年度理事長所信 石川 栄 【はじめに

一般社団法人境青年会議所 2015年度理事長所信
石川 栄
【はじめに】 先輩方が積み重ねてきた数多くの活動や運動のもとに、社団法人境青年会議所は創立から
33 年目を迎えることができました。この長い歴史の中で私達は人の成長を支え、人の力で
活気あふれるまちを目指し、地域の発展に貢献してきました。2014 年度から、境青年会議
所は社団法人から一般社団法人へと組織体制を変化させました。これは、境青年会議所の
長い歴史の中でも大きな変化の一つであると言えるでしょう。一般社団法人になるという
ことは、より公益性の高い事業が求められます。これまでも、地域の発展のためにさまざ
まな運動を行ってきましたが、今後は更に多くの方々に私達の活動を発信し、今まで青年
会議所と関わりのなかった一人でも多くの方々と、事業を作り上げていかなければなりま
せん。 【メンバーとの交流】 青年会議所の存在は、対外的な意味に留まるものではありません。私達青年が共に集い、
語らい、切磋琢磨することそのものにも大きな意義を有していると考えます。青年期だか
らこそ出会える、かけがえのない仲間と共に心を集め、つくる集いに未来をかけたいと考
えます。人は人生の中で多くの人と出会います。しかし、生涯の友と呼べる仲間に出会え
る最後の機会は、この青年期ではないでしょうか。この数年で人々のコミュニケーション
の手段は格段に進歩し、新たな繋がりをたくさん生むと同時に時代のスピードを加速させ
ました。人間関係の成熟さえも待てないそのような時代だからこそ、限られた人生の中の、
さらに限られた青年期において、志を共有する仲間と深く真摯な集いを持てる喜びを大切
にしていきたいと考えます。その思いがやがて大きな集いとなり、会員の拡大に繋がると
信じています。
【多様化する交流についていける次世代の育成】 私達境青年会議所は創設以来、地域の青少年に携わる事業を継続して行っております。
社会環境の変化に応じて様々な活動をしてきました。その中でも特に、子供たちにはグロ
ーバル(ホリスティック教育)な視野をもってもらいたいと考えます。 また同時に、東日本大震災で私たち日本人は、日本という共同体に暮らす仲間のために、
今自分ができることを自ら考え、行動に移しました。それは共通の文化や伝統の中で価値
観を共有し、何かあったときは互いに助け合うといった心があり、そこには顔や名前を知
らなくても家族であるという絆が存在していました。それらを、未来を担う子供達に、こ
の日本のナショナリズムの大切さを感謝する心と共に伝えていきます。 【未来を担うリーダーの育成】 日本の経済がかつてない局面を迎えている昨今、この試練を乗り越えるために個々のス
キルアップが求められます。JAYCEE の目的の一つに自己研鑽があります。メンバーの大半
が経営者、地域のリーダーになる方々です。だからこそ、この経済状況に危機感を持ち、
より経営力を強化できるよう、指導力や判断力を高めて、より確かな経営・運営スキルを
習得し、それぞれを担うリーダーとしてその力を大いに仕事に活かし、まちづくり・ひと
づくりに寄与していくことが本来の姿です。 そのためには、今まで以上に経営力を大きく飛躍することが必要不可欠ではないでしょう
か。様々なアイデアを創造し、個々の企業の成長が地域の発展に繋がるような活動を目指
します。 【地域住民との交流】 私達の使命の一つは歴史という名のバトンを次の世代へ繋ぐことです。そして、そのバ
トンを繋ぎ、未来を作っていくのは地域の若者です。それぞれの行政区で活躍している個
人や団体と私達 JC が力を合わせ、地域全域から多くの人たちに参加していただける事業を
構築していきます。それらの事業を通じて若い力を団結させます。それがまちの未来を作
ることであり、地域の活性化、新たな事業の創発に繋がります。 また私達は、境町・坂東市・五霞町に根差した活動を行っております。その一つにお祭
りがあり、これらを各市町や各団体と一緒に盛り上げることにより笑顔でつながる町づく
りの促進になると考えます。 【むすびに】 もしも人にかける情けというものが目に見え、形があり、触れるものであればどんなに
人生が容易であるかと私は考えます。曖昧で、不確かな情けというものを大切にすること
は難儀で、それでも人がそれを捨てない理由はどこにあるのか。それは、お金では決して
買うことのできない人情や恩義、義理や友情、仲間といったものを手に入れることができ
るからです。 人との繋がりの原点は家族であると私は考えます。家族である境青年会議所の仲間たち
と、人と交流することが如何に重要であるかを考えていけるような事業を展開します。「境
青年会議所のメンバーは家族です」昨年末、私が初めての監事職の集大成として発した言
葉です。人として成長していく過程を寄り添い見守ってくれるのが家族であるならば、青
年会議所の中で歩いていく手助けをしてくれるメンバーは家族です。 一言で気持ちが通じるのは奇跡であり、言葉を重ねても伝わらないのが常であると考え
ます。しかしそこに行動が伴うことによって、気持ちとはとても容易に相手に届くもので
す。発信して行動することで、交流が生まれ絆が深まる。その絆を重ねることで伝統が生
まれる。そしてその伝統は守るのではなく、活かすことがこれからの境青年会議所には必
要であると考えます。 明確な目標や信念を持ち、発した言葉には責任を持つ。とても難しいことだと思います。
しかし、困ったときには家族であるメンバーが助けてくれるはずです。日本古来より日本
人が持つ利他の精神で手を差し伸べていくことこそが、伝統を活かすということに繋がり
ます。 私は家族である境青年会議所のメンバーと共に、成長することを約束し、この故郷を発
展させていきたいと考えます。 【基本方針】 1.新入会員やメンバーとの交流のための事業の展開 2.多様化する交流についていける次世代の育成事業の展開 3.未来を担うリーダーを育成する事業の展開 4.地域住民との交流や地域発展に繋がる事業の展開 【事業計画】 会員拡大のための交流やメンバー同士の交流を目的とする事業 社会のグローバル化の対応やナショナリズムを育む事業 個人の経営力・指導力・判断力のスキルアップを目的とする事業 地域力の向上や地域住民との交流を目的とする事業 【スローガン】 すべてはみんな(家族)のために