JEITA責任ある鉱物調達検討会メンバー企業 紛争鉱物対応に関する調査

JEITA責任ある鉱物調達検討会 メンバー企業 紛争鉱物対応に関する調査結果
調査期間:2015年4月2日~5月21日
調査対象:JEITA責任ある鉱物調達検討会 メンバー企業 38社(うち33社が回答)
質問1.本調査への回答範囲
※グラフ内の数字は、回答社数および%
9社
(27%)
10社
(30%)
14社
(43%)
会社全体(単独)
会社全体(連結)
一部の事業
質問2.顧客企業から、納入する製品の紛争フリー(以下、CF)保証を求められたことはありますか。具
体的には以下のような要請を指します:CF保証を求める条項を含む、契約書、宣言書、サプラ
イヤー行動規範への署名。製錬/精錬所からのCF証明書の提出要請。
12社
(36%)
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
21社
(64%)
割合または件数の平均
回答社数
Yes
割合
8%
6社
No
件数
15件
12社
「CF保証」の提出を求められた企業は64%
質問3.質問2に「Yes」と回答された方にお尋ねします。CFでなかったことが判明した場合に損害賠償を求める
条項が含まれていたものはありましたか。
8社
(38%)
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
13社
(62%)
Yes
No
割合または件数の平均
回答社数
割合
5%
2社
件数
7件
7社
CF保証を求められた企業のうち、CFでなかったことが判明した場合に損害賠償を求められた企業
は62%(全体(33社)の39%)
現時点で製品のCFを保証することは難しい。CFを実現する最も簡単な方法はDRC回避であることか
ら、DRC回避を招きかねないと懸念される。
1
質問4.顧客企業から、全ての製錬/精錬所を特定する期限を指定されたことはありますか。
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
12社
(36%)
21社
(64%)
割合または件数の平均
Yes
No
回答社数
割合
28%
5社
件数
7件
9社
質問5にもあるように、「全ての製錬所/精製所を特定することに困難はない」と回答した企業は
18%しかいないにもかかわらず、特定期限を指定された企業が64%ある。
質問5.貴社のサプライチェーン上の全ての製錬所/精製所を特定することに困難はありますか。
回答企業の製品は、コンデンサ、コイル、
トランジスタ、ダイオード、LED、抵抗等
6社
(18%)
27社
(82%)
困難は無い
「困難は無い」と回答した企業は、川下企業の中でも
比較的サプライチェーンの川上に位置し、比較的シン
プルな構造の部品メーカーが中心。
困難がある
理由は何でしょうか
A.製錬所情報を開示しないサプライヤーがいる
B.その他
・サプライヤーが全ての製錬所を特定するのは困難
・回答の信頼性を検証する手段が限られている
・全ての製錬所を特定できるのは製錬所までの
階層が少ない場合だけである
・製錬所を特定する必要のない事業もあるため
・全てのサプライヤーから回答を回収できない
・製錬所情報の完成度による
16社
7社
4件
3件
「製錬所を開示しないサプライヤーがいる」と答えた企業が
多数ある。また、製品によってはサプライチェーンが極めて
複雑で、川下から川上に遡る調査が困難なことが推定され
る。
2
質問6.全ての製錬所/精製所をCFS(Conflict‐Free Smelter/Refiner)に切り替える期限を指定されたこ
とはありますか。
13社
(39%)
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
20社
(61%)
割合または件数の平均
Yes
No
回答社数
割合
8%
4社
件数
5件
9社
質問5の調査結果のとおり、「全ての製錬所/精製所を特定することに困難はない」と回答した企業
は全体の18%のみ。「全ての製錬所をCFSに切り替える」ことは、更に難しい要求であるが、61%の
企業が顧客から要求されている。
質問7.貴社が調達する3TGの全てをCFSから調達することに困難はありますか。
Tin
4社(12%)
29社(88%)
tantalum 7社(24%)
22社(76%)
Tungsten
4社(14%)
25社(86%)
Gold
7社(23%)
24社(77%)
0
5
10
15
20
困難は無い
困難がある
25
30
35
質問8.「困難がある」と答えた方に、どのようなことが障害になるでしょうか
(単位:社)
Sn
全ての製錬所が特定できない
Ta
W
Au
25
18
19
22
サプライヤーに要請しても聞いてもらえない
7
5
6
5
品質や数量を確保するために製錬所を変更することが難しい
2
2
3
2
その他(CFSが不十分、製錬所情報が不完全、アウトリーチが必要、
カタログ品はコントロールできない)
2
1
3
2
3
質問9.顧客企業から、(製錬所がCFSであるか否かに関わらず、)紛争地域から調達しないよう要求さ
れたことはありますか。
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
17社
(52%)
16社
(48%)
Yes
No
割合または件数の平均
回答社数
割合
13%
6社
件数
11件
5社
質問10.質問2,4,6,9等の要求を受けた上で、「実現できない場合は取引を見直す(打ち切る)」と告げ
られたことはありますか。
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
15社
(50%)
15社
(50%)
割合または件数の平均
Yes
No
回答社数
割合
4%
5社
件数
5件
6社
再三の要請にも関わらず調査に協力しない場合などに「取引の見直し(打ち切り)」を提示す
ることは問題ないと考えるが、この質問では、
質問2(CF保証書の提出)
質問4(全ての製錬所の特定期限の指定)
質問6(全ての製錬所をCFSに切り替える時限の指定)
質問9(対象地域からの調達回避)
という実現困難または不適切な要求に対して、「実現できない場合、取引を見直す(打ち切
る)」と告げられたことがあるかを聞いている。
このような場合、追い詰められたサプライヤーが、「虚偽の報告」をしたり、「紛争地域からの
調達回避」を行なうなど、有害な結果を招く恐れがあると考えられる。
4
質問11.顧客企業から紛争鉱物に関する監査を受けたことはありますか。
21社
(66%)
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
10社
(31%)
割合または件数の平均
1社(3%)
回答社数
割合
15%
2社
件数
1件
5社
Yes(CSR/品質監査の一部として)
Yes(紛争鉱物のみで)
No
OECD デューディリジェンスガイダンスでは製錬所への第三者監査を求めているが、製錬所より
川下の企業への監査は求めていない。
質問12.CFSIのCMRT(Conflict Minerals Reporting Template)以外のフォーマットで調査を受けたことが
ありますか(CMRTの回答内容を自動的に取り込めるWeb調査は除く)。
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
13社
(39%)
20社
(61%)
割合または件数の平均
Yes
No
回答社数
割合
9%
5社
件数
9件
9社
顧客企業からバラバラのフォーマットで回答を要請されると、サプライヤーの負担は膨大となる。
このことからJEITAではCMRTの使用を推奨している。
5
質問13.CMRTの調査項目以外の情報提供を求められたことはありますか。
「Yes」と答えた方に、
全要請件数の「何割」または「何件」程度に該当しますか。
15社
(45%)
18社
(55%)
割合または件数の平均
Yes
No
回答社数
割合
7%
5社
件数
6件
6社
CMRT以外の情報提供を要請する企業の比率は小さい(7%)が、回答企業の半数以上が要請を
受けている。
質問14.質問13で「Yes」の場合、調査項目をお教えください。
金属の重量
原産国証明
サプライチェーンマップ
3TG以外の金属の調査
12社(67%)
12社(67%)
7社(39%)
6社(33%)
0
6社(33%)
6社(33%)
Yes
11社(61%)
12社(67%)
5
10
15
No
20
<その他>
・取引量/重要度
・特定の製錬所にOutreachしたことを示すエビデンス
・不使用宣言書・保証書
・Declarationの質問3)がYes(使用する鉱物が対象国産)のときの回答根拠、
対象国の武装勢力の資金に繋がっているか否か、また、その根拠、今後の対応
・製錬所の認定時期
・調査進捗状況、回収率(選択肢で選ぶのではなく具体的な値)
・北朝鮮産の金の使用有無
6