アンナプルナ内院旅行記 その 3

アンナプルナ内院旅行記 その 3
10 月 30 日(水) デウラリ 3230m → マチャプチャレBC 3700m
今日から アンナプルナ内院の核心部分に入る。前座・二つ目が終わって、いよいよ真打ち登場だ。内院とは Sanctuary つまり
聖域のことで、名前のとおり神聖な地域だから、心してかからねばならない。肉を食べないのは勿論のこと、昨夜からアルコー
ルを断った。高山病にかからないためにも、酒断ちは必要だ。
高山病といえば、参加者の何人かがダイアモックスという予防薬を飲んでいるが、「今回のように徐々に高度を上げる登り方な
ら大丈夫」と高を括り、筆者は飲んでいない。過去2回(富士山・ダウラギリ)高山病にかかったことはあるが、いずれも一挙に高
度を上げたからで、今回は大丈夫だろう。
※ダイアモックス http://www.jsmmed.org/info/pg52.html
マチャプチャレ 6997m
ガンガプルナ 7455m
昼前にマチャプチャレ BC 3700m に到着
モレーン
昼食後、高度順化と足慣らしのためモレーン(氷河が削り取った岩石・岩屑が土手のように堆積した地形)上部まで往復した。
3800m 以上の地点まで行ったので、富士山 3776m を越えたことになる。
モレーン上部から氷河の跡をのぞきこむ
氷河の流れで削
り取られた斜面
syasyasamenn
夕食時に雪が降り始めた。今夜は寒くなるだろうからカイロを使って寝よう。 熱燗が恋しいな ~
♪♪ 雪が降る あなたは来ない・・・白い雪が ただ降るばかり ♪
10 月 31 日(木)
マチャプチャレBC → アンナプルナBC 4130m
朝日に輝くアンナプルナサウス 7219m (6:20)
アンナプルナBCへ向け出発(前方の白い山はアンナプルナサウス)
所どころ凍結しているからスリップしないように、登りより下りの方が大変だろうな~
このあと、29 日にデウラリで一緒になった中国の3人組が、スリップも恐れぬ勢いで下山してくるのに出会った。若いからバラン
スがいいのだろう。湖南の若者に「Mr. Hunan」と言って握手し、別れた。
紺碧の空のもとゴールのアンナプルナBCは近い、正に至福の時
♪♪ 青年は 青年は 氷河を目指す ♪
ツアーの最終目的地「アンナプルナ・ベースキャンプ」4130m に到着。
私の人生での最高到達地点だ。高山病にかかることなく到着できてよかった。昼食後、もう少し高い所まで足を延ばすこととな
ったが、筆者を含むものぐさな数名はロッジに残って来し方を振り返った。戻ってきたメンバーに聞くと、みんながみんな「よか
った、よかった」と言うが、あのガスでは景色も見えなかっただろうに。 今夜も国際色豊かなだんらんが始まる。
夜中にトイレに立ち、空を見上げたら「満天の星」だった。
11 月 1 日(金) アンナプルナBCに滞在
最高峰のアンナプルナⅠ峰 8091m
雪のアンナプルナBC と マチャプチャレ
ツララ越しに見るアンナプルナⅢ峰 7555m
このあと女流芸術写真家兼水彩画家(注)の田中さんが、窓を開けてマチャプチャレを撮ろうとしたら、窓が当たってツララが落
ちてしまった。 オンマニペメフム(南無妙法蓮華経)。
(注)後日談あり
このあと 紅組、白組、シェルパ組 入り乱れての歌合戦が始まる。乞うご期待。
A
B
C
D
A 紅組「上を向いて歩こう」
B 白組「青い山脈」 筆者は昔歌った品のない替え歌と間違えそうになった。
♪♪ 父も夢見た 母も見た 旅路のはての・・・ ♪
C シェルパ「レッサンフィリリ」
You Tube で Nepali Folk Songs - Resham Firiri を検索して下さい。
D 小林さん(ダライラマの化身)「ベートーベンの第九」を ドイツ語で
♪♪ Freude, Schoener Goetterfunken, Tochter aus Elysium ♪
(ウムラウトが表示できないので、e をつけた)
E 筆者浅野「新雪」
E
F
G
H
♪♪ 紫煙る 新雪の 峰降り仰ぐ この心 ♪
F ツアーの前半は体調が悪かった大野さんも、元気を取り戻した。 この歌集は○○山岳会が編集したもので、大野さんが
監修した。
G 栃木の3人組(志鳥・石崎・関谷の3氏)は詩吟
「遠く寒山にのぼれば 石径斜めなり」
H 横塚さんとは前回のネパール(ダウラギリ)でもご一緒して、ほとんど同室だった。カトマンズ空港での寝姿を思い出す。
アンナプルナの山々に朗々と響き渡ったこれらの歌声をお聞かせできないのは残念ですが、この辺でヒマラヤからの歌合戦の
中継を終ります。
金塊さがし
ストックに金塊を仕込んだ松阪の中林さんは、昼食前の散策中にストックを岩の間に挟んで落としてしまい、ちょっとしたゴール
ドラッシュとなった。因みにこれはジョークですから、中林宅を狙わないようにお願いします。
名古屋(藤が丘・一社)
北海道
大阪
日本の若者もまんざら捨てたものではない。彼らは日本で退職(休職)し、何ヶ月もかけてアジア地域を旅行しているのだ。女性
2 人は友人、あとは単独行で、たまたまポカラのゲストハウスで一緒になってここへ来たのだという。10/26 にキムチェで会った
埼玉の秀くんもそこで一緒だったそうだ。これからの旅の安全を祈る。
また、名古屋の 2 人は私と同じ地下鉄路線だから、再会を望む。 彼女たちのブログは「世界ぐるるん滞在記 Ameba」
との事だ。
今夜も満天の星だ
♪♪ この広い夜空いっぱい 咲く星を ひとつ残らず
あなたにあげる 虹に輝く ガラスに詰めて ♪