田井自動車労組が全面勝利解決 一昨年のセミナーで報告された田井自動車工業の労働争議は、2 年半にわたるたたかいで組合が勝利しまし た。会社は 50 人規模の労働者で、消防車を製造しています。会社が「固定残業代」で長時間労働を強いるな か、労働者は労組を結成。不当労働行為と固定残業代の全廃を求めて果敢に闘い、昨年 10 月、勝利和解しま した。 労組の結成が勝利のカギ 固定残業代は、例えば約 18 万円の月給の中に、約 7 万円の「固定残業代」が含まれており、 どんなに残業が多くなっても、賃金は増えません。 労働者は、12 年 8 月に札幌地域労組の田井自動車支部を結成して、固定残業代の全廃を求め て団交を行ってきました。しかし、会社は組合運営への支配介入、団体交渉申し入れに対する 不誠実な対応、組合員への賞与不支給など不当労働行為を続けました。 組合主張を全面的に認める救済命令 労組は、24 時間ストライキを決行してたかうとともに、道労働委員会に救済申立を行い、未 払い残業代の支払いを求めて札幌地裁に提訴しました。 昨年の 2 月、労働委員会は、不当労働行為について労組側の主張をほぼ全面的に認める救済 命令を下しました。 団結を固めてめ勝利和解 未払い残業を巡る裁判では、会社側の申立で急転直下、和解が成立しました。 不当労働行為について会社が謝罪し、固定残業も廃止されました。 この勝利は、労組が不当労働行為にしっかり備えて立ち向かい、頻繁に職場集会を開き、団 結を固める努力を続けた結果です。
© Copyright 2024 ExpyDoc