JR 東日本労働組合横浜地方本部

№82号
JR 東日本労働組合横浜地方本部
2015年 4 月 15 日
JR東日本労働組合
横 浜 地 方 本 部
発行者/ 松田 和秀
編集者/ 教 育 広 報 部
平成 26 年 2 月に提出した申 5 号「京浜東北線川崎駅構内、脱線・転覆事故」に対する緊急申し
入れの団体交渉を、1 年以上経過した平成 27 年 4 月 13 日に開催しました。
冒頭、
「私たちは昨年 2 月 23 日深夜に発生した川崎駅構内、京浜東北線と軌陸車との衝突による
列車の脱線・転覆事故の緊急性を鑑み申し入れを行ってきたにもかかわらず、何故この時期まで交
渉を開催できなかったのか」と議論を行いました。会社は「準備がここまでかかってしまった」
「詳
細については、運輸事故調査委員会がまだ調査中であり、現在わかっている範囲で話していきたい」
との回答に終始しました。
私たちは線閉違反を防ぐには「①原則線路閉鎖で作業をすること②必ず JR 社員が立ち会うこと
により防げる」と主張しましたが、会社からの回答は「①理想は、原則線路閉鎖だと思うが、間合
いなどの関係もあり、すべて出来ない②3線以上の線区については、JR 社員を立ち会わせる」と
私たちの安全問題に対しての考え方の違いが明確になりました。
しかし、私たちが求めていた「線路閉鎖作業には JR 本体の責任者を配置し線路閉鎖手続きは、
JR 本体の現地責任者、作業責任者、線路閉鎖責任者の三者で確認すること」という項目に対して、
会社は「3線以上に軌陸車及び工事用重機械を載線させる工事及び作業の場合は、当社社員が少な
くとも線路閉鎖着手から軌陸車の載線までの間、工事施工立ち合いを実施こととした」との回答を
引き出すことができ、一定の成果が表れました。
交渉を通じ確認したこと!(要旨)(詳細については交渉メモを参照してください)
今回の事故に関する事故の詳細を全て明らかにすること
・現在事故調査委員会に報告している状況である。
・ATOS 区間で終了した線区から線路閉鎖を行ない順次作業行なっているが、今回意思疎通の希
薄により線路閉鎖をしていない線路に軌陸車を載線してしまい、脱線・転覆をしてしまった。
・工事に関しては、パートナー会社が責任施工で行なっている。
再発防止に向けてどのように取り組んでいくのか
・確認会話の意義の徹底(確認会話キャンペーン)
・何かあれば、列車を止められる装置の導入(SBS 無線の導入)
・指揮命令系統の明確化(指示者からの対面で指示を受ける)
・安全パトロールの強化(JR 社員による立ち入りの強化、指導を行う)