太陽誘電:独自のソフトウエアを搭載した無線モジュールを商品化

News Release
2015 年 10 月 27 日
太陽誘電:独自のソフトウエアを搭載した無線モジュールを商品化
-簡単なコマンドで無線通信を可能に、開発期間短縮に貢献-
太陽誘電株式会社(代表取締役社長:綿貫 英治、本社:東京都台東区)は、独自のソフトウエアを
搭載した無線モジュール「WYSAAVKXY-XX-I」、「WYSACVLXY-XX」を商品化します。
これらの商品は、産業機器市場(ロボット制御などの M2M(注 1)、バーコードを読み取るハンディタ
ーミナルなど)や環境・エネルギー市場(照明制御などの HEMS(注 2)、スマートメーターなど)の IoT
(注 3)に関連したネットワーク向けの無線モジュールです。
当社独自のソフトウエア「TAIYO YUDEN Standard Application for Wireless-LAN」を搭載し、外部か
ら簡単なコマンドを入力するだけで、無線通信を実現することができます。そのため、お客様の機器に
無線機能を搭載するための開発期間を大幅に短縮できます。
「WYSAAVKXY-XX-I」は 2015 年 10 月より量産を開始します。当社サンプル価格は 5,000 円/個で
す。「WYSACVLXY-XX」も 2015 年度内に量産を開始します。
近年、IoT をはじめ、生産工程の自動化に伴う M2M によるロボット制御など、無線通信を利用する機
器が急増するとともに、データ通信量も増加傾向にあります。
一般に無線を使用する製品は、各国の法規制への対応が必要です。また、従来のモジュールでは、
通信を実現するために、デバイスドライバやプロトコルスタックなど、制御ソフトウエアを機器側に搭載し
なければなりませんでした。このため、最終製品に無線を組み込むためには、ソフトウエアの開発期間・
コストの増加につながっておりました。
そこで当社は、独自の無線制御ソフトウエアを開発し、日本や北米の電波法に適合した当社の無線
LAN モジュールに搭載。シリアルポート経由での簡単なコマンド制御で、無線通信を実現します。これ
により、お客様の機器開発期間の短縮などに貢献することができます。
今後も商品開発を進め、より使いやすい無線モジュールの実現に努めてまいります。
■ 用途
産業機器市場(ロボット制御などの M2M、バーコードを読み取るハンディターミナルなど)や環境・
エネルギー市場(照明制御などの HEMS、スマートメーターなど)の IoT に関連したネットワーク向け
の無線モジュール
今回商品化したソフトウエア内蔵無線モジュールは以下の通りです。
形状
品番
(L×W
無線
×H)
WYSAAVKXY-XX-I
14.0×21.4
×2.4mm
インター
フェイス
Coretex
WLAN
802.11
WYSACVLXY-XX
コア
ホスト
GPIO
本数
ARM
17.8×32.0
×2.6mm
CPU
b/g/n
31
M3
ARM
Coretex
M4
アンテナ
CHIP
アンテナ
UART
電波法
認証
Japan
FCC
IC
動作温度
-40~
+85℃
Japan
15
PCB
FCC
-30~
アンテナ
IC
+85℃
(予定)
■ 用語解説
(注 1)M2M(Machine-to-Machine)
無線通信などのネットワークを介して相互に通信可能な機械、あるいはそのネットワークシステム
の総称。人感センサや温度計などのデータを収集し、照明や空調を管理するビル管理システムやス
マートメーターで電力の使用状況をリアルタイムに把握し、より効率的な送電網を実現するスマート
グリッドなどさまざま用途に広がりを見せている。
(注 2)HEMS(Home Energy Management System、ホームエネルギー管理システム)
センサなどと組み合わせ、家庭内の電力使用量の見える化や、人の移動を感知して細かな機器
制御などを行い、省エネを実現するシステムのこと。
(注 3)IoT(Internet of Things、モノのインターネット)
スマートフォンやウエアラブル機器をはじめ、自動車、産業機器などあらゆるものに通信機能が搭
載され、インターネット接続や相互通信により、自動制御や遠隔管理などが行われること。