監視カメラ、見守り・介護関連用途が成長のけん引役となる

2016 年 5 月 17 日
株式会社 テクノ・システム・リサーチ
URL http://www.t-s-r.co.jp
東京都千代田区岩本町 3-7-4 TSR ビル
代表取締役社長 藤田正雄
TSR - Press Release
法人向け国内モバイル M2M/IoT 市場は 2020 年に 3,500 万回線近くに達する
~ スマートメーターや車載用途、監視カメラ、見守り・介護関連用途が成長のけん引役となる ~
株式会社テクノ・システム・リサーチは、国内における携帯電話や PHS、WiMAX などのモバイル回線を利用した
M2M(Machine to Machine)市場に関する調査報告書『国内モバイル M2M 市場動向調査(2015 年版)
』シリーズを 3
月から 4 月にかけて発刊しました。
2015 年末時点で、法人向け M2M/IoT サービスで利用されているモバイル回線の契約数は 1,200 万件を大きく上
回った。今後、2017 年末には 2,000 万件近くになり、2020 年初めには 3,000 万回線に達して同年末には 3,500 万回線
近くとなり、モバイル契約回線全体の 14%以上を占める見通しである。
現状、法人向け M2M/IoT 市場において、契約回線数が最も多いのが機器の遠隔監視やインフラ管理、セキュリ
ティなどを含めた遠隔監視・遠隔制御の分野である。2014 年よりスマートメーター事業が開始されたこともあり既
に全体の 45%以上を占めるに至った。セキュリティ関連では監視カメラ等をはじめとしてモバイル回線の利用が増
え始めており、2020 年には遠隔監視・遠隔制御全体で法人向け市場全体の半分以上を占めると予測される。車両の
位置情報や動態・運行管理といった車載用途も、カーナビなどのデータ更新にモバイル回線を本格的に利用し始めた
ことで回線数が伸びてきた。今後 LTE 回線の利用・普及が進むことで車載用途の割合はさらに高まり、2020 年には
全体の 3 割近くに達する見通しである。このほか、高成長が期待されるのは高齢者の介護や見守り用途であり、2020
年には介護を含めた医療・介護・ヘルスケア分野の市場規模は、2014 年末時点の 10 倍以上に成長する見通しである。
units:1,000
法人向けM2M/IoT契約回線(累計)の推移
units:1,000
6,000
40,000
35,000
法人向けM2M/IoTサービス
30,000
5,000
法人向けM2M/IoTサービスの純増数(右軸)
4,000
25,000
3,000
20,000
15,000
2,000
10,000
1,000
5,000
0
0
2014
2015
2016(E)
2017(E)
2018(E)
2019(E)
2020(E)
CY
通信事業者別の法人M2M/IoT契約回線シェア
CY2016(見込み)
MVNO、
Others
8%
ソフトバンク
(3G,LTE,PHSの
合計)
22%
NTTドコモ
46%
主要カテゴリー別の契約回線数シェア
2016(見込)
デジタルサイ
ネージ
1%
携帯端末(決
済用モバイル
端末・業務用
端末など)
4%
医療・ヘルスケ
ア・介護関連
2%
その他業務用
途・産業用途
2%
在庫・売上管
理/情報管理
(据え置き型)
10%
決済関連(固
定・据置型)
6%
遠隔監視・遠
隔制御(セキュ
リティ用途・イン
フラ管理などを
含む)
48%
車両位置情報
管理/動態・運
行管理(車載)
27%
KDDI
24%
通信事業者に関しては、MVNO の成長が著しいが、コンシューマ市場が主戦場だったソフトバンクが徐々に法人
市場向けでシェアを伸ばしてきた。
2015 年には、それまで実証実験だった事案が徐々に本格導入へと移行し始めるケースが見られており、2016 年以
降は着実に成長していくものと期待される。また、長期的な視点で見ても、東京オリピック・パラリンピック需要等
もあり、今後弊社の予測を大きく上回る勢いで市場が成長する可能性もある。
各種機器類
各種機器類
モバイル回線
M2M/IoT
プラットフォームベンダー
モバイル回線
クラウドベンダー
【資料紹介】
『国内モバイル M2M/IoT 市場動向調査(2015 年版)
』
「第 1 部市場動向編」は M2M/IoT 市場について、契約回
線数ベースで通信事業者や通信モジュールメーカーをはじめとした市場参入ベンダーの動向のほか、M2M の利用カ
テゴリーを 8 つに分けて、各カテゴリーについての概況及び長期的な動向についてまとめております。
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