2012年 通信業界 市場予測とビジネスの方向性

転換期の通信業界
2015年から2016年へ
変化の方向を読む
2015年12月9日
株式会社リックテレコム
月刊テレコミュニケーション編集長
土谷宜弘
[email protected]
自己紹介

株式会社 リックテレコム
雑誌
 「月刊テレコミュニケーション」
 「月刊コンピューターテレフォニー」
 「季刊 COMPASS」
 書籍
 工事担任者、情報処理技術者試験
 ベンダー資格関係書籍
 IP、モバイル、クラウド関係実務書籍
 「モバイルシステム技術テキスト」
 「iPhoneアプリ制作術」
 「M2M基本技術書」
 「ネットワーク仮想化」
 「WebRTC」


「クラウドではじめる機械学習」
 「二足歩行ロボット」
展示会
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「WIRELESS JAPAN」
「ワークスタイル変革Day」
「次世代ネットワークコンファランス」
「M2M/IoTコンファランス」
本日のテーマ
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
通信キャリアの変貌
NTTのビジネスモデル転換
PSTNの廃止と新ネットワーク構想
サービス統合型ビジネスへ
セキュリティの戦略的重要性
IoTビジネスの展望
ロボット、AIの新領域
通信キャリアの変貌
国内通信から海外へ

国内通信から海外市場へ
– NTT
 海外企業買収、海外進出
 クラウド事業、SI事業
– ソフトバンク
 スプリント、アジア、投資ファンド化
 孫社長の「趣味」からグローバルカンパニー化
 「ソフトバンク2.0」
– KDDI
 ミャンマー進出、早くも貢献
ネットワークの見直し

ネットワークの「コモディティ化」
– 通信の「コモディティ化」
 サービスの同質化
 差異化がなくブランドイメージ化
– コスト構造もコモディティ化へ
 汎用品調達でコスト削減
 SDN、NFV技術
– OTTサービスとの競争
 サービスの迅速化
– インフラベンダーは苦戦
 多すぎるベンダー、買収、連携へ
 「マネジドサービス」に転身
新領域への進出

フロンティアの開拓
– 新領域の開拓
 通信事業の周辺の開拓
– 新テクノロジーに向けて
 ソフトバンク「IoT、ロボット、AI」
NTTのビジネスモデル転換
NTT鵜浦社長の新路線

2012年5月就任あいさつ
– 「新しい航路」「航路変更」

2012年6月社長就任会見
– 「NextValuePatner」for「Transformation」
– by「TotalSolution」
 「もはやメインプレイヤーではない」
– グローバルクラウド戦略発表
2014年5月、光コラボモデル発表
 2015年5月、「新たなステージをめざして2.0」

NTTの中期ビジョン
ドコモの「+d」路線
競争から「協創」へ
 モバイル通信企業から
「付加価値協創企業」へ
 パートナー企業にドコモのアセットをプラスする
 生活者の体験価値向上

バリューパートナー路線
コモディティに合ったビジネスモデル
 相手を高め、自分を上げる
 バリューを受け取るビジネス
 相手の本業にどこまで食い込めるか、
信頼されるか

PSTNの廃止と新ネットワーク構想
PSTNの廃止、IP網へ
サービス統合型ビジネスへ
サービス統合型へ
端末、機器、通信サービス
アプリケーションを一体で提供
 SIがMVNOに進出、IoTへ
 電力、ガスなどとのトータル販売

セキュリティの戦略的重要性
セキュリティの戦略的重要性

サイバー攻撃の深刻化
– 脅威の件数、リスク拡散
– IoTセキュリティ

2020に向けた戦略的取り組み
– サイバーセキュリティ基本法
– セキュアさを日本の付加価値へ
「万全の対策が企業価値を高める」
 情報セキュリティ対策の転換

– 防災から減災へ
IoTビジネスの展望
M2M/IoTとは

M2M
– モノとモノをネットワークでつなぎ、データを自動
的に収集し、それを行動の記録、機械の制御や
ビジネスの活用に活かす

IoT
– モノとモノ、モノと人をインターネットでつなぎ、デ
ータを自動的かつリアルタイムに収集し、それを
遠隔操作や自動制御に活かしたり、データの分
析から有益な情報や知識を獲得し、サービスや
ビジネスに活かす
22
M2M/IoTの効果
「デジタル化、IT化、IoT化」
 突出したオフィスのIT化
 全産業における広大な非IT分野が対象

– NEC:メインフレーム時代
クライアントサーバー時代
クラウド時代
IoT時代

業務の効率化から新たな価値の創造へ
23
IoT/M2M事例①

社会・公共
–
–
–
–

ごみ収集の効率化、街路灯のコントロール
橋梁、トンネルの事故予防
水道、ひび割れ・漏水検知
降雪センサーと融雪装置制御
ヘルスケア
– 個人健康データのクラウド管理
– 現場作業員の健康管理、ウェアラブル端末hitoe

OA機器
– 印刷枚数、トナー残量、部品摩耗度、異常検知、修理
迅速化
– ラベルプリンター、状態をリモートで把握、問題発生前
の商品問題品の交換
24
IoT/M2M事例②

サービス
– 東京駅コインロッカー、空き情報
– 仙台市、自転車シェアサービス

ネットサービス
– 顧客の利用状況把握、リコメンド

玩具
– 販売データ収集、在庫切れ解消

農業
– 温室管理、水田管理、温湿度、日照管理、畜産分娩管理

食品
– フライヤーの温度管理、衛生管理、エネルギー管理

運輸
– トラックの運行データ自動収集と燃費効率化、運転手の安全指
導、省エネ運転指導
25
IoTビジネスの方向性

M2M/IoTは「動物園」論
– 企業が主人公

IoTの方向性
– IoTは現段階のITである

通信事業者は主人公になれるか
– 通信料では儲からない
– ユーザー企業のサイクルに合わせる必要

IoTはIT業界の垣根を崩している
– 各業界のトッププレイヤーの参入

製造業
– 物売りからサービス産業へ
26
ロボット、AIの新領域
ペッパー登場の経緯
2014年6月5日発表
 新30年ビジョン

– ヒューマノイドロボット

「感情認識ロボット」
– 仏アルデバラン・ロボッティクス

「クラウドAI」
–
–
–
–
AI(人口知能)の機能をクラウドで提供
IBM質問応答システム「Watson」
クラウド型機械学習システム「AzureMachineLearning」
予測分析のクラウドAI「AmazonMachineLearning」
28
サービスロボット
産業用ロボット
 サービスロボット

– 介護、警備、受付、医療、清掃、運搬

IoTとクラウドロボティクス
– ネットワークに接続、クラウド上で処理、ロボット制御
– クラウドAI
– AI技術
 機械学習
 自然言語処理
 画像・音声認識
 ディープラーニング(深層学習、機械がルールを見つけ出
す)
ソフトバンクとワトソン

「情報システムの次の仕事」
– 「通信会社の使命だ」
– コールセンターの軽減、ネットワークの付加価値

クイズ王を破った「質問応答システム」
– コールセンターに導入
– ソフトバンク法人営業に導入

人間の代わりに知識労働を行う
– 医療、法務、自動運転、製造

3メガバンク、コールセンターへ導入
– 問い合わせに規定集や過去応対から最適回答
– 保険支払い審査にも
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ロボット、AIビジネスの方向性

ロボットは社会インフラの一つに
– ヘルスケア、作業支援、生活サポート

人口が減る、労働力が減る
– 人手不足対応、人間の生産性を上げる

IoTが社会の生産性を上げる
– コンピューターはオフィスの生産性を上げた
– 新たな顧客価値を創造できるか

ロボット、IoT、AIのつながり
31
IPネットワーク時代の通信ビジネス専門誌