2 学年 物理 「等速円運動―弧度法と角速度―」 1.1 等速円運動 円運動は,地球の自転や公転,観覧車,レコードや CD,ハードディスク,車がカーブ を曲がるときなど様々な現象でみられる.ここでは,物体が円周上を一定の速さで運動す る( )について学ぶ. 以下に示す順番で,等速円運動ついて考えていく. (1) ( )による位置の記述 (2) (3) (4) 1.2 弧度法 円の弧の長さを利用して,中心角を表す方法を ( )という.図に示すように,半径の 円の中心から,長さの弧を見たときの中心角をとす る.このとき,弧度法を用いて中心角を表すと となる.弧度法を用いると,角の単位は無くなるが,角 ということを明らかにするために, ( ) と表記する.また,円の孤の長さは,半径と中心角を 用いて以下のようになる. 円周一回りの中心角を,度を用いて表すと( ( )である.一方,円周一回りの長さは, )である.これより,円周一回りの中心角を弧度法で表すと, となる.これより,180°,90°,60°を弧度法で表すと,それぞれ( ), ( ) , ( ) となる. 1 1.3 速さと角速度 図に示すように,半径の円周上を等速円運動している物体 を考える.時間の間に,円弧の長さを移動したとする.ま た,円弧を望む中心角をとする.このときの物体の速さ は, と表せる.一方,物体が等速円運動しているときは,時間の 間に回転する角も一定である.単位時間当たりに回転する角を ( )といい,以下のように定義する. これより,角速度で等速円運動する物体が,時間の間に回転する角度は, となる.以上の式から,速さと角速度の間は以下に示す関係がある. 角速度も一直線上を運動する物体の速度と同様に符号がある.回転する向きが( きを正,( )のと )のときを負とする. 1.4 周期と回転数 物体が円周上を 1 回転して元の位置に戻るまでに必要な時間を( )といい,以下の式で求 めることができる. また,1 秒間に円周上を回る回数を( 間に, ( )という.周期 0.5 s で運動する物体は,1 秒間の )回転する.同じように周期 0.25 s で運動する物体は,1 秒間に( )回転する. 回転数は,周期の逆数で求められることが分かる. 2 例題 1-1 次に示す角度を,弧度法を用いて表せ. ただし,円周率はとする. (1) 60° (2) 225° (3) 45° (4) 270° (5) 180° (6) 360° (7) 90° (8) -60° 例題 1-2 次に示す角を,度を用いて表せ. (1) (2) (4) 2 (5) (8) (7) (3) (6) − 例題 1-3 次に示す表の空欄を埋めよ. 角 sin cos tan 度 rad 0° 0.000 0.0000 1.0000 0.0000 1° 0.017 0.0175 0.9998 0.0175 0.070 0.0698 0.9976 0.0699 0.175 0.1736 0.9848 0.1763 0.349 0.3420 0.9397 0.3640 2° 3° 4° 5° 10° 15° 20° 3 例題 1-4 CD-ROM と DVD-ROM はそれぞれ 60 秒間に 30 と 700 回転する.角速度は何[rad/s]かそれぞれ求めよ. 例題 1-5 (1) 半径 5.0 m の円周上の長さ 8.0 m の円弧に対する中心角 h 2 rad3 を求めよ。また,そ れは何度か。 (2) 中心角 0.50 rad に対する円弧の長さが 15 m の円の半径 r 2 m3 はいくらか。 例題 1-6 1 分間に 6.0 回転するメリーゴーランドの回転台上で,回転の中心から 4.0 m 離れた ところにいる人の,周期 T 2 s 3,回転数 n 2 Hz 3,角速度 x 2 rad/s 3,速さ v 2 m/s 3 を求め よ。ただし,円周率を p とする。 4
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