開発部門のファシリテーター。 技術の将来像を描く 技術開発戦略室 グループリーダー 馬場美暢 ロードマップを示し、 開発とモチベーション向上をサポート 私が所属する技術開発戦略室は 2013 年 4 月に新設された部署です。 「未来をデザインする」を目標として掲げ、初年 度は 4 ∼ 5 年先を見据えた技術ロードマップを作成しました。 これは、現在の商品ラインアップがそれぞれどのように進化 していくかを技術的な視点からまとめたもので、その進化に向けて、今後、 どのような技術が必要になり、 どんなステップで 開発するかを示しています。 技術の難易度は年々上がっていて、開発には時間がかかります。 それだけに、長期的な視野に立ち、前もって技術開発 を進めておかなければ、いざ必要な時に間に合わないということになりかねません。 そこで、私たちが開発部門の水先案 内役となるファシリテーターとなって、商品の将来像や必要となる技術を明示するというわけです。 目標と行程が明確にな るので技術開発がやりやすくなり、 エンジニアたちにとってはモチベーションアップにもつながります。会社にとっては、 ロード マップがあることで、人材や資金といったリソースを効率的に投入することが可能になります。 EIZO の針路を左右するわけですから、プレッシャーもありますが、やりがいは大きいですし、作成したロードマップが、何 年かして具体的な商品となって実を結ぶことを今から楽しみにしています。 EIZO をもっとカラフルな会社に。若い人材の発想に期待 戦略室に配属される以前は、液晶モニターの回路設計を手がけていました。 実は当時も、今と同様に、新しいモニターの 規格について調べるため、国内外のメーカーや団体とコミュニケーションを取りながらリサーチする活動をしていました。 た だし、規格として優れているものが次代のスタンダードになるとは限りません。 メーカーの戦略や業界内での力関係など、 規格書に表れない部分を読まなければいけないのが、 この仕事の難しいところです。 また、他部署と連携して仕事を進めることもあります。 その際は、お願いしたい仕事の目的や背景も一緒に伝えるよう心が けています。 なぜなら、そうすることで相手は何をすべきか分かりやすくなりますし、 「そういう目的ならば、こちらの方法が 良いのでは」 など、新たな提案につながる可能性があるからです。 戦略室の最終目標は、EIZO が取り組むべき新たな商品やサービス、技術を提案することです。 当社が提供する商品群 はどちらかというとプロ向けが多く、ユーザーは私たちに対して確かな技術力に裏打ちされた堅実なイメージを持ってい ると思いますが、将来的には、現在の長所を生かしながらも、もっとバリエーション豊かな商品やサービス、技術を開発し、 カラフルなイメージの会社にしたいと考えています。 そのために必要となるのが斬新なアイデアです。今までの EIZO にない発想ができるのは若い人材です。学生時代は社 会人に比べ、時間を自由に使えます。豊富なアイデアを生むにはいろんなことを知っておくことが必要です。一見、無関係 と思えることが、後で役立つという例もよくありますので、学生時代はいろんなことにチャレンジしておいてほしいと思います。 [この内容は2013年12月にインタビューしたものです] PROFILE●馬場美暢(ばんば よしのぶ) 2002 年 映像商品開発部開発 2 課に配属 2013 年 技術開発戦略室に異動、 現在に至る
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