IPv6時代における ネットワーク状態評価 手法に関する研究

IPv6時代における
ネットワーク状態評価⼿手法に関する研究
北北⼝口 善明(⾦金金沢⼤大学)
May 29, 2015
ITRC meet37
Copyright © 2015 Yoshiaki Kitaguchi, All rights reserved.
本⽇日の発表内容
  背景と⽬目的
  これまでの取り組み
  研究計画と達成⽬目標
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背景と⽬目的
  ネットワーク運⽤用におけるトラブル対策
  イベントネットワーク
  キャンパスネットワーク など
  「つながらない」というクレーム
  サーバ監視や外部接続監視では分からない問題
  ユーザが被っている障害はユーザ側から確認が必要
  階層的な計測でネットワーク障害を切切り分けたい
ユーザ視点における状態計測⼿手法の確⽴立立
※IPv6時代を想定し,デュアルスタックなど複数のIPバージョンを利利⽤用する環境を想定
  ユーザ側の計測結果を的確に運⽤用者に伝えたい
ネットワーク接続性記述⼿手法の定義と標準化
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「つながらない」という場合の障害点例例
  物理理的な接続性(リンクレイヤ)による障害
  スイッチングハブの故障
  無線区間の問題(電波⼲干渉,認証の不不具合)   対外接続回線の障害 など
  IP的な疎通性(IPレイヤ)の障害
  ユーザ端末のIPアドレス設定による問題
  IPv4/IPv6アドレス変換装置における障害 など
  名前解決における障害
  DNSレゾルバやDNSサーバ設定の不不具合
  IPv4/IPv6応答の不不整合 など
  アプリケーション動作の障害
  セキュリティ製品の誤動作(フィルタ設定ミス,防御機構の誤検知)
  MTU設定と断⽚片化異異常
  Webサーバにおける障害 など
ネットワーク的に問題がなければユーザ設定の問題
と胸を張って⾔言いたい
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これまでの取り組み
  Raspberry Piを⽤用いた定常的なユーザ視点計測
  多数のセンサノードを配置し定常的な計測を実施
  無線ネットワークの位置的なネットワーク接続性を評価
  実装はシェルスクリプトベースで成否の判断のみ実施
結果集積
サーバ
テスト結果の通知
状態表⽰示(可視化)
端末新規
追加
有線インターフェイス
センサ
ノード
センサ
ノード
・テストケースがエラーとなった段
階で計測シナリオを終了了
・周期的にテストケースを実⾏行行
テスト結果の判定(成功):
テストケースの正常終了了
テスト結果の判定(失敗):
テストケースの異異常終了了
タイムアウトを越えた場合
センサ
ノード
無線ネットワーク監視計測
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ネットワーク接続性の階層毎表現例例
  計測を階層で定義
  障害のある層より上の層は評価できない観点で整理理
  階層内のテストケースは並列列の関係
1. 無線層
4. 名前解決層
a.  Wi-Fiのassociation(2.4GHz)
b.  Wi-Fiのassociation(5GHz)
2. アドレス設定層
a.  DHCPv4でのアドレス設定
b.  DHCPv4でのネットワーク情報設定 (gwへの到達性含む)
c.  SLAACによるアドレス設定 (gwへの到達性含む)
d.  DHCPv6でのアドレス設定
e.  DHCPv6でのネットワーク情報設定
3. nameサーバ到達層
a.  IPv4 nameサーバへの到達性
b.  IPv6 nameサーバへの到達性
※ネットワーク運⽤用モデルによりテストケースを
取捨選択
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a. 
b. 
c. 
d. 
e. 
IPv4 nameサーバでのAレコード解決
IPv4 nameサーバでのAAAAレコード解決
IPv6 nameサーバでのAレコード解決
IPv6 nameサーバでのAAAAレコード解決
DNS64でのIPv4サーバのAAAAレコード解決
5. IP到達性層
a. 
b. 
c. 
d. 
e. 
f. 
外部publicサーバへのIPv4到達性
外部publicサーバへのIPv6到達性
IPv4 webサーバへのIPv4到達性
Dual-stack webサーバへのIPv4到達性
Dual-stack webサーバへのIPv6到達性
IPv4 webサーバへのIPv6到達性(NAT64)
6. アプリケーション層
a.  IPv4 webサーバのコンテンツ取得(IPv4)
b.  Dual-stack webサーバのコンテンツ取得
(IPv4もしくはIPv6)
c.  IPv4 webサーバのコンテンツ取得(IPv6)
(NAT64)
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ネットワークモデルと計測シナリオ例例
  IPv6のみ(DNS64/NAT64)ネットワークの例例
ネットワーク運⽤用モデル
・IPv6のみでIPv4への通信はDNS64/NAT64利利⽤用
・RAとstateless DHCPv6によるIPv6設定
・IPv4はnameサーバまでの到達性のみ提供
(IPv4がないとI/F downとなるOS対策)
(IPv4のレゾルバしかないOS対策)
・DHCPv4によるIPv4設定
計測シナリオ
1-a. Wi-Fiのassociation(2.4GHz)
2-a. DHCPv4でのアドレス設定
2-b. DHCPv4でのネットワーク情報設定
2-c. SLAACによるアドレス設定
2-e. DHCPv6でのネットワーク情報設定
3-a. IPv4 nameサーバへの到達性
3-b. IPv6 nameサーバへの到達性
4-b. IPv4 nameサーバでのAAAAレコード解決
4-d. IPv6 nameサーバでのAAAAレコード解決
4-e. DNS64でのIPv4サーバのAAAAレコード解決
5-b. 外部publicサーバへのIPv6到達性
5-e. Dual-stack webサーバへのIPv6到達性
5-f. IPv4 webサーバへのIPv6到達性(NAT64)
6-b. Dual-stack webサーバのコンテンツ取得
6-c. IPv4 webサーバのコンテンツ取得(IPv6)
1-b. Wi-Fiのassociation(5GHz)
2-a. 〜~ 6-c.
IOT25研究会
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結果集積サーバでの可視化例例(時系列列)
⑥
⑤
④
③
②
①
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得られた課題と解決⼿手法案
  センサノードの配置負荷が⾼高い
  計測データ収集セグメントの敷設が⼤大変
  別途有線ネットワークを敷設していたため
  実際のユーザ状態を把握できていない
  利利⽤用するOSにおける挙動の差異異が影響
  IPv4アドレスが設定されないとI/FがダウンするOSなど
ユーザ端末で動作する計測アプリの実現
  計測シナリオの階層構造化が必要
  各テストケースの関連性を定義し障害を評価
  様々な運⽤用モデルを評価する必要
  出⼒力力結果の標準化が重要
階層化計測と計測結果の標準化
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研究計画と達成⽬目標
  ネットワーク運⽤用モデルと障害定義の体系化
  IPv6の普及段階に応じた運⽤用モデルの整理理
  セキュリティ視点での運⽤用モデル評価
  ネットワーク接続性記述フォーマットの提案
  YAMLやJSONなどを⽤用いた定義
  定義情報を利利⽤用した可視化⼿手法の検討
  複数の端末OSを活⽤用した評価実験による評価
  代表的な端末OSで動作するアプリケーションの開発
  センサノードによる定常的な計測体制の確⽴立立
  障害エミュレーションを⽤用いた評価
  提案⼿手法の有効性を定量量的に評価
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ネットワーク運⽤用モデルと障害定義
  ネットワーク運⽤用モデル
  IPv4ネットワークでの差異異例例
 グローバルアドレス利利⽤用,NAT利利⽤用環境
  IPv4/IPv6混在環境の差異異例例
 IPv6ネイティブ,IPv6トンネリング,トランスレータ利利⽤用,
デュアルスタック,パラレルスタック
  ⾃自動アドレス設定の差異異例例
 DHCP,SLAAC,DHCPv6
  障害定義
  とりあえず6層モデルで整理理を進める
 リンクレイヤ,IPアドレス設定,名前解決,IP到達性, アプリケーション
  Happy Eyeballsなど実装依存部分への影響整理理も必要
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Happy Eyeballs
  デュアルスタック環境でのフォールバックの緩和
  IPv4,IPv6双⽅方で通信を開始し早い応答のものを利利⽤用
  RFC6555,RFC6556で定義
  アプリケーション毎の実装依存
  TCPフォールバック
  IPv6での通信が失敗した場合にIPv4に移⾏行行する仕組み
  タイムアウトによる切切り替えで体感速度度が低下
  検討事項
  テストケースの結果から影響を推測できるか
  OS依存のAPIを利利⽤用するテストケースを作成するか
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複数の端末OSを活⽤用した評価実験
インターネット
情報収集サーバ
定期的な計測
計測結果の集約
可視化
イベントネットワーク等での
実証実験を予定
センサノードを⽤用いた
定常的な計測による
ネットワーク接続性評価
評価ネットワーク
センサノード(Linux)
タブレット端末
ノートPC
スマートフォン
ユーザ端末
(利利⽤用ネットワークの状態を評価しつつ集約情報を可視化で表⽰示)
様々な端末OSを活⽤用した
計測アプリケーションや
情報収集サーバにおける
ネットワーク接続性の可視化
対象予定OS:
Windows, Mac OSX, Linux, iOS, Android,Chrome OS
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障害エミュレーションを⽤用いた評価
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SDDE
SDDEプラットフォーム
RICC分科会DESTCloudプロジェクト
にて構築した障害エミュレーション
ネットワーク
D
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災害シナリオを実⾏行行した結果を
提案⼿手法の階層的なネットワーク
計測を⾏行行うアプリケーションにて
原因を特定することが可能か評価
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まとめ
  ユーザからの「つながらない」を解決
  ユーザと運⽤用者の共通⾔言語の確⽴立立を⽬目指す
  実現する内容
  階層的なネットワーク接続性計測⼿手法の確⽴立立
  共通⾔言語となるネットワーク接続性記述⼿手法の標準化
  様々な端末OSにおける計測アプリの実装・提供
  収集情報を基にしたネットワーク接続性の可視化
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