Department of Optical and Imaging Science & Technology 東海大学 光・画像工学科 School of Engineering 学 科 案 内 Department of Optical and Imaging Science & Technology 湘南 School of Engineering 東海大学 工学部 Optical Devices 東 海 大 学 は 4 つ の 力 を 育 成 します。 「明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性をもった人材」に 育つよう、全 学を挙げて取り組んでいます。 常に未来を見据え自らが 取り組むべき課題を探求する力 自ら考える力 集い力 多様な人々の力を 結集する力 困難かつ大きな課題に 勇気をもって挑戦する力 挑み力 失敗や挫折を乗り越えて 目標を実現していく力 成し遂げ力 「4つの力」 のイメージキャラクター リッキー 入学センター入学課 Optical Materials 〒259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1 Tel:0463-58-6422(受験生用) Fax:0463-50 -2186 ◎本案内は、 特に記載がない限り2015年 4月現在の内容を掲載しています。 2015.4 EF 45 Remote Sensing 光と画像の 専門技術者を 養成します なぜ、光と画像を一緒に学ぶ? 視覚と脳による「光」の認識結果が「画像」 です。光と画像を同時に体系的に学ぶことが 重要です。 21世紀は“光と画像”の技術が 生活を快適にする時代! 光と画像の技術を実践を通じて学び、 世界へ羽ばたく! 東海大学では建学の精神に基づき、 「自ら考え、集い、挑み、成し遂げる」 これら4つの力を身につけ、時代に即応できる 人材を育成します。 光と画像のエキスパートへと成長するための 基礎知識と応用力に加え、より広い分野での 成長も期待できる基礎・応用力を備えた人材。 ▶光の本質・性質と通信・表示・記録・照明等 あらゆる応用方法の基本を習得する ▶画像の本質や視覚との関係と画像生成・処理・ 保存・表示等を習得する アドミッションポリシー 光・画像工学科では、本学科の教育目標「先端技術としての 光技術・画像技術を有機的に関連させて理解し、自ら創造・企 画・工夫する主体性を持ち、使いやすい技術成果をめざした 人間中心の技術開発思想を身につけ、先端技術を担う自覚と 誇りを持った人材の輩出をめざす」に共鳴し、自ら学ぶ意欲を もった人を求めます。 02 ■ 光・画 像 工 学 科 学科ホームページのご案内 Facebookのご案内 研究内容や教員からのメッセージを ウェブで紹介しています。 学科のイベントやニュースをFacebookで 配信しています。 http://www.eh.u-tokai.ac.jp/ https://www.facebook.com/hikari.gazou D epart m ent o f O pt ical and Imaging Science & Technology ■ 03 EF プロによるコミュニケーション力育成講座を実施中 光・画 像 工 学 科 の 4 年 間 実践的技術習得 言葉の“表現力”を身につけます。具体的には、声の音域を広げ て豊かなコミュニケーションを可能にするためのトレーニング 法などについて、実践を交えながら解説します。 「コミュニケーション力育成講座」の様子 別 講 義 宿 をします。学生からは「具体的に教えてもらえるので非常に良かった。在学中にしっかりとしたコミュニケ 発 表 会 究 卒 業 ーション力を身につけていきたい」 「表現の仕方や発声方法など、普段は学べないことが修得できてとても良 かった。就職活動に向けて非常に参考になった」といった感想が述べられています。 社会で役立つ実践的な学びを重視しています 社会に出てから必要な技術と知識を修得するためのカリキュラムを 工 卒 学 業 研 研 究 配 属 業 研 実 基 礎 究 室 験 Ⅱ 研 光 工 究 室 合 学 特 ダ ン ス ガ イ 験 Ⅰ 学 工 光 光 けておきたいコミュニケーション力アップ」を目的として、声と 知識と技術の習得 技術文章作成と プレゼンテーション技術 就職を控えた学生向けの講座では、緊張で声が出にくくなることを防ぐ発声方法やトレーニング法の伝授 基 礎 実 生 に葉子さんの指導を受けます。 新入生向けの講座では「社会で活躍するために、今から身につ 就 職 入 学 就職を控えた学生が、ボイストレーナーで歌手でもある、あらた 卒業研究 光工学基礎実験と 個別指導 研 ガ 修 イ 会 ダ 物 ン 理 ス 実 験 入 門 ゼ ミ ナ ー ル 理系共通科目から 順に専門性を高める 新 入 ケーション力を高めるための講座を開設しています。新入生と 卒 基礎から専門まで 光・画像工学科では、キャリア支援教育の一環としてコミュニ 用意しています。特に実験を含んだ科目は理工系の基礎をしっかり学 科目の一例 光学入門 幾何光学 光と波動 光化学 波動光学 先端光テクノロジー 光機能デバイス 先端光計測システム レンズ設計 光通信工学 べるように構成されています。機器を使ってデータを収集し、結果を文 章にまとめる実践的な作業を通じ て、研究開発に必要な技能を身に つけます。 卒業研究発表会も学会さながら 実験の様子 の緊張感ある雰囲気です。決めら れた時間内で研究の説明を行える ように発表資料を作成して、50名に及ぶ聴衆の前で口頭発表を行いま す。社会に出るためにも、社会に出てからも役に立つ技能を、濃密に学 画像処理入門 イメージ形成工学 画像マテリアル論 画像情報工学 視覚と認識 ホログラフィー工学 照明工学 画像ハンドリング工学 情報理論 動画情報論 ぶことができます。 卒業研究発表会の様子 卒業生と一緒に「女子会」を開催! 光・画像工学科では、年に数回「女子会」を開催しています。みんなで 入門ゼミナール 物理数学 電磁気学 物理実験 基礎情報処理 光エレクトロニクス 光学マテリアル 宇宙観測工学 薄膜工学 レーザー理工学 食事をとりながら、学科ならではの話をして楽しんでいます。毎年5月 には「女子会デラックス」と称して、卒業生にも声をかけて湘南キャン パス内キッチン・スタジオで「女子会」を行っています。先輩が多く緊張 する環境でも、料理をしながらだと自然に会話を楽しむことができま す! そ し て、自 分 た ち で 作 っ たお料理を囲んで、すぐに打ち 解けることができます! ! 在学生にとっては、就職活動の具体的な内容や、実際に勤めている 職場の話などを聞いて、近い将来の自分の姿を想像することができ 所定の科目を修得することにより、卒業と同時に以下の資格を取得できます。 高等学校教諭一種免許状(工業) 04 ■ 光・画 像 工 学 科 る貴重な機会となっています。 司書・司書教諭 D epart m ent o f O pt ical and Imaging Science & Technology ■ 05 EF 大学院進学と就職 卒 業 後 の 進 路 日本が誇る産業 多様な就職先 好調な求人状況 社会から求められる 技術者へ 就職率と進学率の 推移 2014年度卒業生の就職先 専門性の高い知識と 研究経験 テクノウェア 東急コミュニティー トラスト・テック ニデック 日本電産コパル 野村マイクロ・サイエンス リコージャパン 就 職 率 ・ 進 学 率 専門性の高い研究 大学卒 大学院 進学率 専門職への就職 職業の選択肢が拡大 年度 (50音順) OP H 主な就職先業種 日本電産サンキョー 日本放送協会 日本マクドナルド 浜松ホトニクス パソナテック 日立製作所 富士通 富士通エフサスシステムズ HOYA 三菱スペース・ソフトウエア 名鉄観光サービス ユニバース光学工業 28.3% 23.6% 4年間 情報通信業 11.6% 一流企業への就職も十分に可能で、 学科への求人倍率も高水準で推移 17.2% 松田 俊輔 製造業 70.0% その他産業 サ サービス業 06 ■ 光・画 像 工 学 科 情 情報通信業 他 その他産業(建築、金融、運輸、小売) 研究・開発など 就 職 大学院 修士課程 開発・研究など 就 職 製造・設計など 2年間 3年間 30年以上 19.3% 年度 就職先業種分類 大学院 博士課程 就 職 卒業生からのメッセージ その他産業 サービス業 P M JU 大学卒業 大学院進学 製造業 (50音順) 4年間でしっかり学ぶことにより、 EP 社会に出るための準備 求人倍率 (募集件数÷就職希望学生数) 製造業 就きたい職業へ 個別指導と 豊富な実践経験 専門性 大学卒業後 求 人 倍 率 万全のサポート 大学院卒 主な就職実績 朝日分光 NTTエレクトロニクス 鎌倉光機 共同印刷 光学技研 サンユー電子 シグマ光機 シャープ ジャパンディスプレイ スタンレー電気 ソニーイーエムシーエス 凸版印刷 専門職への道 ST 旭情報サービス アルトナー アルプス技研 ヴイ・エス・テクノロジー 加賀電子 ジャパンディスプレイ ソニーイーエムシーエス 大学院へ 2014年度就職率 100% 情報通信業 17.5% 5.0% サービス業 7.5% 浜松ホトニクス(株) 光 の 学 問“光 学”を専 門 的 に学 べる環 境 は 稀 で す が、光・画 像 工 学 科 で は各 分野に精通した教授陣の元 で光学を幅広く学べます。 また、豊富な実験によって 目的を達成するためのスキ ル・理論的思考を養えます。大学で培った能力は入社後 の業務に直結しており、学科の技術者育成システムの 質の高さを実感できました。 私の勤める浜松ホトニクスの企業精神である“絶対 真理へと続く未知未踏領域の追求”は、無限の可能性 を秘めた光によってなされると考えています。光のエキ スパートとして未知未踏に挑む将来はいかがでしょう? 只 正太郎 ソニーイーエムシーエス(株) 現在はソニーで一眼レフカ メラの生産に携わっています。 元々光学を活かせるようにと 現在の仕事を選んだわけです が、業務を行っていると思って いた以上に、大学で学んだこ とを活かせる機会が多いです。 皆さんは大学・学科を決めるときに何を基準に考えま すか? 私の場合は「“光”って面白そう、どこの大学に もあるものじゃないし、変わっているな」という理由で した。今では、大学で光工学を学べて本当に良かったと 思っています。光工学を自分のものにできれば大きな 武器になりますので、皆さんも光・画像工学科で光と画 像のスペシャリストを目指してみてはいかがですか? 大学院卒業後 15 D epart m ent o f O pt ical and Imaging Science & Technology ■ 07 EF Department of Optical and Imaging Science & Technology, School of Engineering 卒業生の活躍 日本の光産業は 圧倒的世界シェア 卒業生が世界で 活躍中! 自分で設計したランプが 世界中を照らす! 工業用プラスチック部品 製造の高い技術力! 2014年入社 関田 洋平 2005年入社 角 利治 岡本硝子(株) 人と人、人と物の 接点を担う画像 特殊ガラスと薄膜で デンタルミラーの 世界シェア72 %! キヤノン(株) 2012年入社 高橋 和敬 世界シェアNo.1カメ ラメーカー! 2003年入社 高宮 英秋 (株)エンプラス スタンレー電気(株) 人が受ける情報の 90%は画像情報 大日本印刷(株) 印刷技術を核とした 幅広いサービス! 印刷革命を起こす! HOYA(株) 世界中で利用される、 「高 品 質」& 「低 コ ス ト」ガラスを作る! 2009年入社 鯉渕 裕也 2011年入社 西川 俊之 (株)東芝 新川電機(株) 東芝は家電だけじゃな い!多様なフィールドで 腕を振るう! (株)タムロン 2007年入社 荒井 健太郎 生活に不可欠な 光と画像の技術 社会を支える 技術者になる 計測・制御のスペシャ リストが集うトータル エンジニアリング企業 オートフォーカスズーム レンズと産業 用カメラ レンズのパイオニア! 2012年入社 尾仲 祐羽子 2012年入社 日高 彩織 ショット モリテックス(株) 住電オプコム(株) 光技術で新領域へ! 特殊ガラスで産業を支える! 最先端の光通信を支える 光ファイバー関係製品の 開発と保守 2010年入社 佐藤 美岐 2011年入社 井上 園美 富士通(株) ネットワークを通じた豊 か な 社 会 づくりに 貢 献 し、夢のある未来を作る! 2012年入社 金城 宰 08 ■ 光・画 像 工 学 科 D epart m ent o f O pt ical and Imaging Science & Technology ■ 09 Department of Optical and Imaging Science & Technology 実 践 的な学びと研 究 School of Engineering 光と画像の可能性 より快適で安全な 生活のために 最先端 高機能・高付加価値 世界が注目の研究 日本の光産業を 支える技術 リモートセンシングによる地球環境計測 気候変動や海の状態を知ることは非常に重要で、現 代社会には不可欠です。地球規模の情報を得るために、 “リモートセンシング”と呼ばれる、宇宙から地球を測定 する技術が使われています。 右の写真はリモートセンシングの一例で、広い範囲の 海の状態を詳細に知ることができます。これにより、気 美しく見やすい画像と光情報記録 象予報や海洋学、漁業などに重要な情報を得られます。 私たちは情報処理技術や情報の活用に関する研究を行 っており、衛星開発プロジェクトにも参画しています。 人は情報の90%を視覚から得ています。そのため、 視認性に優れた画像を得ることや、視認性を数値化 して理解することが重要です。より美しく見やすい画 像を得ることに加え、見ることをより深く理解するた 高機能光学材料の創出と応用 めに、 “視覚”特性の研究も行っています。 現在の殆どの画像は2次元的情報しか持ちませんが、光 を使えば3次元的情報の全てを記録・再生できます。その 技術は“ホログラフィー”と呼ばれ、情報の担い手である “光”の全ての情報を記録します。そのホログラフィーをよ 化学的手法も駆使して新材料を創出しています。例 えば、光る繊維は非常に特徴的で実用性も高く、世界的 に注目を集めています。右の写真のように、複雑な形状 をした装飾品に光沢薄膜を形成することも簡単です。 り鮮明に安定して得られるような技術研究をしています。 上と左の写真はホログラフィーの一例です。上図のよう 見た目は重要ですね。ただし、実用性を考えると、便 に視点を変えると物体が回転し、あたかもそこに物が存在 利な機能や付加価値があった方が良いでしょう。私たち するように見えます。また、左図のように物が浮き出てみる は“光学薄膜”と呼ばれる、非常に薄い膜を精度よく作 ような記録もホログラフィーなら可能です。 り、綺麗であり高機能でもある材料の開発を行っていま す。左の写真は、私たちの開発した世界唯一の薄膜形 成装置で、このような装置を用いた研究を行っています。 最先端光デバイスの開発 光と画像の可能性を求める 次世代配線技術である、光配線の実用化に向けて必 須となる“光−光接続”の実現に向けた研究を行ってい ます。写真は光−光接続を実現するための“光ピン”の 光を使うと、触れることなく、壊すことなく精度よく物 例で、レーザー光を直接光ファイバーに導く素子です。 の動きや性質を測定できます。そのような計測技術は 髪の毛よりも細い光ピンは、簡便な方法であるにもかか 科学の発展や産業技術の発展に大きく貢献してきまし わらず高い性能を実現するデバイスとして、世界的に非 た。私たちは、新しい原理や新しい方法の光計測技術の 常に注目を集めています。 研究をしています。 学生発のアイディアである光ピンの実用化を目指して、 基礎から応用まで広く研究開発をしています。 0.1 mm 写真はそのために開発した装置です。装置開発から 計測までを一貫して行っています。 レーザーポインタ 10 ■ 光・画 像 工 学 科 D epart m ent o f O pt ical and Imaging Science & Technology ■ 11 EF D epar t ment of O pt ical and Imaging Science & T e c h n o l o g y , School of Engineer ing 先 輩 の 活 躍 とメッ セ ー ジ 先輩メッセージ ① 添田 彩花 先輩の活躍 ❶ 私が光・画像工学科を志望した理由は、画像に興味があったからです。しかし、 高校の時は文系だったので物理を学習していませんでした。最初は不安でした が、大学で物理や数学を基礎から学ぶことができました。自分のレベルに合った クラス分けがなされるので授業が分かりやすいです。また、東海大学は「副専攻 『鈴木・岡田賞』受賞 制度」があるため所属学科以外の授業を履修することもできます。専門分野以 外を学ぶことは就職活動の際の武器にもなり、社会に出てからも役立つと思い 渋谷猛久教授と浅川久志非常勤講師(丸茂電機 開発部 照明器 ます。 具課 課長)、馬場洵子さん(丸茂電機 開発部 照明器具課・本学卒 私は体育会テコンドー部に所属していて、2012年3月には全日本で3位に入 業生)の共同研究グループが、ホログラフィックディスプレイ研究会 賞しました。部活動に所属しながら、課題やレポートをこなすのは大変な時もあ の『鈴木・岡田賞』技術部門奨励賞を受賞しました。今回受賞した りますが、部活動の仲間や、学科の仲間とともに日々頑張っています。大学生活 研究は「ホログラム再生用LED 照明器具開発及び評価」で、舞台 県立秦野曽屋高等学校 (神奈川県)出身 照明用に開発した明るさや色のむらの少ないLED 照明の技術を、 はとても充実しています。一緒に光・画像工学科で楽しい大学生活を送ってみま せんか? ホログラムの再生に応用した研究です。 今 回 の 研 究 で は、ホログラムを美しく再 生 するためにカラ ー ↑受賞者:馬場さん(左)と渋谷教授(右) LEDを利用し、ホログラム再生に最適な波長で明るさを調整可能 な装置を開発しました。これによりコントラストを従来比で3倍に改 ←開発したホログ ラム用光源装置。 複数のカラー LED 善でき、鮮明な再生画像を得られるようになりました。受賞におい 先輩メッセージ ② 奥田 良 に縛られずにさまざまな講義を受けることができる、就職先に知っている企業が あるなどの点から、この学科を選びました。 を利用した。 ては、ホログラム再生照明器具の性能を評価する方法も高く評価さ 私はもともと「光」に興味があり、光関係の勉強がしたいと思っていました。 さまざまな大学を調べ、他大学の学科より広い範囲で研究をしていること、学科 入学後に感じたことは、 「どうしてそうなるのか」といったような自然現象を理 れました。 解する授業が多いということです。そして「この技術に使われるコレ」と目的を 明確にしやすい授業が多いです。また、1年次から専門科目が多いこともあり、 単なる高校の延長ではなく「大学に通っている」という実感を持てます。もちろ ん基礎から順に学んでいきます。 先輩の活躍 ❷ この学科でできることは予想以上です。自分の興味、頑張りに応じて知識やス 『ベストポスター』賞受賞 私立東海大学付属 第四高等学校(北海道) 出身 前田研究室の湯川統央さんが、横浜市で開催された キルをどんどん身につけられます。 光・画像分野の技術はあらゆる先端技術に応用されており、日常生活で触れ ることも多いです。 「よりよいものが欲しい」 「最先端の技術を体感したい」とい う興味から、 「光って何?」という知的欲求まで、満足させてくれる学びがここに 第 109 回日本画像学会研究討論会において はあります。初めは期待以上に不安が大きかったですが、この学科を選んで正 『ベストポスター賞』を受賞しました。 解だったと思いますし、充実した学生生活を送っています。 湯川さんは、次のように語っています。 「受賞した研究は“カポック繊維を利用した偽造防止用紙” Data に関してです。私たちは、カポック繊維のもつ中空部に蛍 学会活動・論文・特許 光材料や磁性材料を封じ、その繊維を紙にすき込むことで 『偽造防止用紙』を作製できると考えました。表面に偽造 防止を施すのではなく内部に施すことにより、偽造防止効 応用物理学会をはじめ、国内外の学会での発表件数 果が高まると考えています。初めての学会発表でしたが、 や論文・雑誌記事の執筆件数は研究活動の活発さの指 社会人や大学院生が多いなかで受賞できたことはとても 標です。近年は先輩方の活躍があり、活発な研究を維 嬉しかったです。 研究は必ず成功するわけではなく、必要になる知識も多 く大変ですが、自分自身の成長につながるので、これから も研究を頑張っていきたいと思います。」 12 ■ 光・画 像 工 学 科 学会発表 す 蛍光カポック繊維を漉き込んだ偽造防止用紙の 写真。左は通常照明下での、右は紫外線照射下で の状態。 持しています。 研究活動を通じた“実践力のある教育”ができてい 件 数 論文・雑誌記事 特許 る証拠であるといえます。さあ、皆さんもご一緒に! 年度 D epart m ent o f O pt ical and Imaging Science & Technology ■ 13 EF 教 員 紹 介 教授・・・・・・・・・・・・・・ D ATA 准教授・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 講師・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6人 1人 1人 21世紀を牽引する光工学と画像工学において、 世界の第一線で研究をする教員を紹介します。 感動させる画像を創る 面谷 信 教授 人を感動させる画像、読みやすいと喜ばれる表示装 置のあり方、見せ方を追究しています。 博士(工学) 工学博士 専門分野 ホログラフィーと光記録 渋谷 猛久 教授 T. Shibuya スターウォーズに 出てくるような リアルな3D表示を試作中。 光を利用して三次元情報を二次元媒体に記録する 方法の研究・開発をしています。また、新しい記 録材料の合成と評価方法の開発も行っています。 虎谷 充浩 教授 M. Toratani 博士(工学) 光機能材料と画像形成 前田 秀一 教授 S. Maeda Ph.D. ホログラフィーによる 最先端光記録技術の 研究をしています。 人工衛星を使ったリモートセンシングに関わる研 究を行っています。プランクトンの分布や大気の 状態を捉えるために、画像処理やアルゴリズムの 開発も行っています。 14 ■ 光・画 像 工 学 科 野須 潔 教授 K. Nosu マルチメディアを用いたコミュニケーションの評価分 析により、効果的なコミュニケ―ションの実現を目指 します。また、この技術を障害者支援に応用すること も試みています。 情報通信環境の評価分析、 可視化技術、 WEBコミュニケーション 希望の光を探す 藤川 知栄美 准教授 C. Fujikawa 博士(工学) 可視化技術による 音声分析ソノグラム。 今よりも高速な光通信を実現するための機能を持っ た光学素子や、レーザーを使った計測技術の研究開 発をしています。小型で簡易な3Dディスプレイの開 発も行っています。 専門分野 宇宙から海洋環境を 研究しています。 新規材料の開拓と画像形成技術の確立を目指して います。『加飾・偽造防止・3D』をキーワードと して、社会で役に立つ技術の研究を行っています。 光機能デバイス、光通信、 光干渉計測 光で極限の世界を観る 立崎 武弘 講師 T. Tachizaki 博士(工学) 専門分野 光機能材料、画像メディア、 導電性高分子 豊かなコミュニケーションを目指して 最近は 付加価値の高い 光学薄膜作製に 凝っています。 専門分野 専門分野 リモートセンシング、 地球環境変動、 画像処理 光学薄膜、光学材料、 オプトエレクトロニクス、 感性工学 工学博士、経営学修士 専門分野 宇宙から地球を見る 小さな光学素子作成法から光学部品に欠かせない 光学薄膜の高機能化の研究をしています。人間の感 性を数値化する研究も、光技術の観点から研究して います。 専門分野 博士(理学) ホログラフィー、偏光解析法、 高密度記録材料、 プラズマ物理 室谷 裕志 教授 H. Murotani M. Omodani ディスプレイ、電子ペーパー、 電子書籍、3D表示、 視覚認識 デバイスから材料まで 光を使って、未来の 光通信のための 光学素子を作っています。 光を使うと、百兆分の一秒の現象や千億分の一メー トルの変化を計測できます。光を駆使した“極限計 測”を実現し、それによる科学・産業の発展を目指し て研究しています。 専門分野 光計測、 光物性物理、 顕微鏡 化学的手法による 材料研究をしています。 設計からプログラムまで 自分で装置を作ります。 15 D epart m ent o f O pt ical and Imaging Science & Technology ■ 15
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