企画セッション:3H1 大学におけるデジタル教科書の共同制作・流通 企画部会: 実行委員会 オーガナイザー: 山里 敬也, 出口 大輔, 大平 茂輝(名古屋大学) セッション概要: e ラーニングにおいて,教育コンテンツの果たす役割は単なる教材だけにとどまらず,学習 履歴の蓄積や分析にまで広がりを見せている.また,授業改善や著作権処理など,教育コンテ ンツを取り巻く各種の団体・プロジェクトが,さまざまな課題に取り組んでいる.近年,主に 初等教育においてデジタル教科書の普及が進みつつあるものの,大学教育においては未だ積極 的な利活用は少ないのが現状である.本セッションでは,大学におけるデジタル教科書の共同 制作・流通に関して,特に情報基盤環境の整備と授業デザインの 2 つの観点から,現状の取り 組みや問題点を整理し,普及に向けての課題について議論する. 本セッションでは,まず,パネリストである北大・重田先生,丸善・作中様,名大・中島先 生からデジタル教科書に関する話題提供をいただく.その後,他のパネリストも交え,パネル 討論を行う. パネル討論 司会 山里 敬也(名古屋大学) パネリスト 重田 勝介(北海道大学),岡田 義広(九州大学),山地 一禎(国立情報学研究所), 中島 英博(名古屋大学),作中 正喜(丸善株式会社) 話題提供の概要 「大学におけるデジタル書籍・教科書活用の実際」 作中 正喜(丸善株式会社 営業企画本部長) 大学におけるデジタル教科書の活用方法については,多くの教職員が具体的なイメージを持 てておらず,活用推進に向けた議論が進みにくい一因となっている.本話題提供では,まず国 立大学を中心に導入が進められている「Maruzen eBook Library」とその活用による学習方法 の事例を紹介した後,「BookLooper」を利用した授業活用事例を紹介する.電子書籍(電子教 科書・参考書含む)の授業活用・学習利用の紹介を通じて,その教育効果,可能性,授業実践 上の課題などを議論する一助としたい. 「北海道内国立大学におけるデジタル教材共有・活用の取り組み」 重田 勝介(北海道大学 情報基盤センター 准教授) 北海道大学におけるデジタル教材の共有と活用に関する取り組みを紹介する. 「デジタル教科書活用における授業設計の課題」 中島 英博(名古屋大学 高等教育研究センター 准教授) デジタル教科書の活用は,学習内容の深い理解や探求的な学習をどのように促進できるのか. ここでは,一般教員の視点からデジタル教科書を授業に取り入れる際に直面する課題を整理し, 今後の活用促進に向けた議論の一助としたい.
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