平成26年度 3学期終業式 校長あいさつ

3学期
終業式
挨拶
H27,3月24日(火)
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平成26年度の最後の終業式にあたり、この1年間、校長として皆さんにどんな話をしたかを
振り返ってみたいと思います。この1年間の校長講話を、50分の授業に例えると、今日は、50
分授業のおわりのまとめの時間ということで、この1年間の校長講話の復習をしたいと思います。
(1)4月9日(水)1学期始業式で(現2年のみ:現1年生の入学式前日)
導入の話に続いて「3つの話」をしました。一つ目は、「感性を磨いてほしい」という話。 学習
面・生活面・部活動の時間等も含めて、1日24時間の日常生活の中で、細かいことを感じるか、
感じないか、考えるか、考えないかで、人の成長は違ってくるということ等を、元サッカー日本代
表選手である「中村俊輔選手」の著書「察知力」という本を引用しながら話をしました。そして、
本校のトイレにも、同じような趣旨の張り紙(4月時点での掲示物)があるという話をしました。
自分を高めるのは、自分です。その第一歩が「気づき」です。清掃活動を通して「気づき力」を高
めてください。今日、終業式の前に大清掃がありました。今、トイレにはどのような張り紙(掲示
物)がありますか。今一度確認したいと思います。テ-マは「自らの学習環境は、自らの手でつく
る」です。そして、環境を作り上げるための3つの「気づかい」ということで、①平常時の「清掃
活動の充実」、②学習場所の「整理整頓」、③諸活動後の「後片付け」の徹底。の3項目が掲示して
あります。常に意識して実践してほしいと思います。
さて、一生懸命、勉強を頑張っているんだけど、なかなか思うように成績が伸びない。自分の勉
強方法のどこが悪いのか先ず気づかないと、いくら同じ方法でがむしゃらに頑張ってもそれ以上は
伸びないと思います。
人に対する「思いやりの心」も、先ず「気づくこと」が出発点だと思います。日常の何気ない会
話やライン上でのやりとりも含めて、
「自分がその立場」に立たされたら、という事を常に意識して、
行動してほしいと思います。二つ目は、「何事にも全力をつくしなさい」。皆さんは、まだまだ自分
の良さや能力のほんの一部分しか気付いていないと思います。ひょっとしたら、全く自分の良さ、
能力に気づいていない人もいるかもしれない。勉強・部活・学校行事・ボランテイア活動等も含め
て、あれや、これや、何事にも全力で取り組む中で、自分の良さや能力に「気づく」きっかけにも
なると思います。三つ目、「スポンジの心=素直な心」の話。ビ-カ-、スポンジ、石等を使っての
演示実験をしてみせました。若い内は何事に対しても、「スポンジの心」で、何でもどん欲に吸収し
てやるぞ!という心構えが必要だという趣旨の話しました。
(2)4月10日(木)入学式で
これまで、先輩方から脈々と受け継がれてきた、大宮精神である「稚心を去れ」「自主自律」の二
つの話と、創立126年目を迎え、戦前の旧制中学・女学校時代の60年、戦後新制高等学校にな
ってからの60年、そして、平成20年度の創立120周年を節目として、それ以降の大宮第三の
時代の土台づくりに、皆さんは、今まさに参加しているんだ、そういう気概を持って高校生活を送
ってほしいという趣旨の話をしました。
(3) 7月18日(金)1学期終業式で、
「自主自律」を、英語ではどう表現するかということで、英単語の「independence
(自主)」と「self-discipline(自律)」の2つの単語を引用して話をしました。
また、アメリカの有名な経営学者であった「ドラッカー」の「セルフマネジメント」の話を引用
しながら話をしました。ドラッカ-は、セルフマネジメント(自己管理)の本質は、タイムマネジ
メントすなわち「時間の管理」であると言っています。性格・個性は、一人ひとり違っても、一日
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24時間という時間は、何人に対しても平等に与えられた時間です。あれやこれや挑戦しながら、
勉強と両立が図られている人、
「文武両道」が実践できているという人達は、
「タイムマネジメント」
がしっかり出来ている人である。という話をしました。各学年を終えるに当たって、自分が何に時
間を費やしているか、無駄な時間はないか、再度、各自の「タイムマネジメント」の再考をして欲
しい。
(4)9月1日(月)2学期始業式で
9月1日の「防災の日」の話。6人の「郷土の偉人」の話。「自己肯定感」等についての話をしま
した。8月に、全国PTAの大会が福井県であり、脳科学者の茂木健一郎さんの講演内容の話をし
ました。演題は「今、求められる考福脳」(幸福の幸は考えるの考)というタイトルでした。誰に
でも欠点はある。欠点を受け入れ、その上で長所を伸 ばすことが大事。自分の欠点をユーモアを
持って語れる人は、他人にもてるし、それは他人に対する優しさにもつながる思考である。今の時
代、個人として欠点があっても、
「チーム力・コミユニケーション力等」で仕事をする時代である。
人間の脳はオープンエンド型で、一生学び続けることができる。「ドーパミン」という物質を出
すようなチャレンジができるかどうかである。いろいろ挑戦してみない事には、自分がそれに向い
ているかどうかは分からない。自分が出来ないと思っていた事が、試行錯誤や練習を繰り返す中で
出来た時、「ドーパミン」という物質が出る。やったという達成感を味わった時、分泌されている
物質がドーパミンである。自分と他人を比較することは意味がない。自分自身にとって、「ドーパ
ミン」を出す挑戦が大事である。という趣旨の話をしました。
(5)12月22日(月)2学期終業式で
「Think Globally Act Locally」についての話をしました。もとも
と、環境問題の標語で、環境問題は国境に関係なく地球規模で考えないといけない。しかし、解決
を図る為には、一人ひとりが、足下から地道に実践・行動することが大事。この標語を、高校生で
ある皆さんに当てはめて解釈すると、「Think Globally」=地球規模で考える。言
い換えれば、「常に広い視野を持つこと」。「Act Localloy」=足下から実践する。言
い換えれば、「一日一日を大切に、今をしっかり生きる、行動する」ということだと思います。学
習面や日常の挨拶、清掃活動、部活動等も含めて、「当たり前の事を当たり前に実践してほしい」
という趣旨の話をしました。
(6)1月8日(木)3学期始業式で
自分の能力はここまでと線を引いて諦めることなく、「高き志」のもと、それを達成する為の目標
をしっかり立て、果敢に挑戦して欲しい。また、「志を持つこと」と「目標を持つこと」は違う。
「志」を得る為に自ら課すハ-ドルが「目標」です。その、目標の一つ一つをクリアーしながら、除
々に「志」に近づいていく。大学入試や就職試験は等はすべて「志」を得る為の一つの「目標とい
うハードル」であり、一つの通過点であるという趣旨の話をしました。また、
「能力の差は小さいが、
努力の差は大きい」という話をしました。それぞれ残された高校生活、2年間あるいは1年間の今
後の皆さんの本校での「努力の差」は、来年又は再来年の3月を迎える時、非常に大きな差となっ
て現れるという事を肝にめいじながら、この春休み、一人ひとり、健康・交通安全等に気をつけて、
新学年を迎えて欲しいと思います。
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