女性が活躍する、これからの農業

2015 年 8 月 女性が活躍する、これからの農業 農林水産省が進める「農業女子プロジェクト」をはじめ、農業で女性が活躍できる環境整
備の動きが広まっている。農業女子プロジェクトが発足したのは 2013 年の 11 月。女性の視
点を農業技術や製品に取り入れて、女性の農家の存在感を高めることを目標に活動している。
今回は各都道府県でも広がる、女性が中心となった農業プロジェクトを見ていきたい。 |女性と農業が地域を元気にさせる 山形県の酒田市は 6 月に「さかた女流地域づくり塾」
を開講した。女性の視点で農業者育成、商品開発を進
めることを目的にしている。初会には 28 人の女性に加
えて、地元農協の組合長や観光地域作りの専門家も出
席した。 参加者からは「農業とリハビリを組み合わせたい」
「農家レストランを開きたい」などの意見が出て、議論を重ねているようだ。農繁期を除い
て月 1 回集まり、ワークショップや視察研修を行うという。
「6 次産業」の提唱者である東京
大学名誉教授の今村奈良臣氏を塾長に迎え、氏の講義も予定している。 ■女性の視点で農業者育成考える 塾開講 -河北新報オンラインニュース
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201506/20150625_55005.html 茨城県では女性農業経営者を対象にした「女性農業経営者育成講座」が始まった。生徒数
は 30~40 代の女性 32 人。12 月まで計 7 回にわたり専門家から実践的な経営が学べるカリキ
ュラム。県は地域リーダーとして活躍できる女性農業者を育てたい意向だ。 開講式の基調講演は農業経営を専門とする筑波大の納口るり子教授。女性の農業への進出
は、男性中心の農業に多様性を与え産地の発展につながると述べて、農業農村の再構築の必
要性を強調した。 ■農業経営に女性の視点 リーダー育成講座に 32 人 -茨城新聞 http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14364352433688 1
|美容、健康、マルシェ……、女性ならではの視点を 栃木県は農業に携わる 20~30 代の女性の育
成を目的にした「とちぎ農業女子プロジェクト」
をスタートさせた。宇都宮市内で開かれた交流
会には 36 人が参加して、「マルシェなど農産物
販売」
「農作業着」
「農作業での美と健康」
「体験
農業」の 4 テーマで活動していくことが決まっ
た。 無農薬の稲作農家、栃木シャモの養鶏家、和牛農家などが参加してそれぞれの悩みやアイ
デアを発表した。まだ発足したばかりのプロジェクトだが、来年の 2 月に発表会を予定して
おり、継続的に活動をしていく予定だ。 ■農業若手女子の育成始動 組織化やアイデア創出へ 栃木県がプロジェクト -下野新聞「SOON」 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/economics/news/20150701/2006676 農業界で活躍する女性と連携する企業も増えてきている。アパレルメーカーやスポーツウ
ェアメーカーが農業女子とコラボし、デザイン性の高い女性用農作業着を開発したり、農業
機械メーカーが女性用農機を発売したりする動きも話題だ。 地域産業の活性には、女性の力が欠かせない。まだまだ男性中心の農業界だが、女性が活
躍できる業界への変革を目指す取り組みは、今後も増えていくだろう。 【発行元】 株式会社コネクト・アグリフード・ラインズ (メディア事業部 AgriFood 編集チーム) 2