NEWS NO.17 2015,5,20

NEWS 国鉄闘争を
NO.17 2015.5.20
国鉄闘争を継承する会
〒130‐0012
東京都墨田区太平2‐6‐1キムラハイツ101号室
TEL&FAX 03‐6456‐1482
E-mail hikoku.JR@gmail.com
継承 会
す
る
不当判決であり厳しく弾劾する
── 現場の違法取水を認めたが、
経営者には責任がないとした判決
である
── 控訴はしないが、
今後もJR経営者の不法、
不当行為を監視し
追及していく!
国鉄闘争を継承する会 代表 二瓶久勝
<挨拶と今後の方針について>
たのである。このようなJRの姿勢に抗議し、
「ま
1.弁護団の加藤弁護士から報告があった通り、
だ国鉄闘争は終結していない」ことを思い知ら
不当判決であり裁判所に厳重に抗議する。とり
せることも含め、今回の株主代表訴訟を起こし
わけ現場の社員の故意行為を認めながら、経営
たのである。
者の責任を免責するとの判決は到底ゆるせない。
2005年の4月25日の福知山線の事故で107名が
3.弁護団の奮闘で判決は一定の成果を獲得した。
死亡した裁判でも同じようなことで経営者の責
さらに運動面については13回の裁判には傍聴に
任を免責している。
常時30名以上が結集し、その後JR東日本本社、
現場に責任を押しつけ、経営者の責任は免責
会長、社長宅へのビラ配布も数回行い、JR東
されるという裁判の流れを私達は決して許して
の経営者の不当、違法性を訴えてきた。また株
はならない。そのためには自らが働く企業で闘
主総会については3回少数株主提案権を行使し、
うことが重要である。
約3時間に渡って経営責任を厳しく追及してき
た。
2.この裁判は国鉄闘争が発端である。みなさん
も承知のように当事者を中心とした24年間の
4.以上のような経過のなかで本日の判決を迎え
闘いで、事業体支援金を含む総額200億(一人
た。原告・弁護団会議で検討したが、判決内容、
2200万円)で勝利的和解をした。ただ雇用につ
運動面で一定の前進を獲得し、「継承する会」
いては当時の国交大臣がJR各社に要望する前
の役割は果たしたと判断した。したがって控訴
に、JRとして雇用は拒否するとの回答をしてき
しない。そして「継承する会」は7月16日の集
会をもって解散をすることを、会員の皆さんで
ていく。
確認を願いたい。また「継承する会」は解散す
最後にこの3年間の会員の皆さんの協力に感謝
るが、
「JR東日本株主会」は存続するので、国
する。またこの間、顧問をしていただいた高崎市
労高崎地本、国労千葉地本等と協力し、JR東
議の山田さん、事務局の新田さんが亡くなくなっ
日本の経営者の不法、不当行為を監視し追及し
たことを報告し冥福を祈る。
4・23「JR東日本の違法経営責任を追及する株
主代表訴訟」判決報告
4月23日13時15分から、東京地裁806号法廷に
ンプライアンス体制構築により管理体制は基本的
おいてJR東日本経営者らによる「信濃川不正違法
にできていた。就業規則、法令順守教育、コンプ
取水」の責任を問う、株主代表訴訟の判決言い渡
ライアンスアクションプラン等の体制の外、HQ曲
しが行なわれた。判決は「主文 原告ら及び原告
線に基づくコンピュータ管理など十分なシステム
共同訴訟参加人らの請求をいずれも棄却する。訴
も導入し、また監督官庁である国交省河川事務所
訟費用(参加費用含む)は原告ら及び原告共同訴
に報告もしていた」等々述べて、JR東の取締役ら
訟参加人らの負担とする。」であった。
の責任を免責した。
同日、18時半からSKホールで「国鉄闘争を継承
しかし、他方でこの判決は、JR東が「違法取
する会」第4回総会において判決の説明が行なわ
水は現場の単なるミスで、意図的に不正取水する
れた。
気はなかった。時々増水等で生じる狂いを調整す
加藤晋介弁護士は、「みなさんは、判決の内容
る装置の設置が違法取水とされたが、それは極め
が原告らの請求の全面棄却と聞いて落胆されたか
て軽微なものだった」と主張したのに対して、
「発
もしれない。しかし、不当判決ではあるが、判決
電所現場労働者による意図的な違法取水があっ
の事実認定をみてみると、JR東としてはかなり
た」と認定した。結果として下(現場)が悪いの
不本意な事実認定になっていると思う。われわれ
であって、上(経営者)は悪くないという判断は
が予想していたのは、JR東のような巨大会社で
したものの、現場での「故意の違法取水」があっ
あれば、現場に任せて『信頼の原則』ということ
たと認定をしてしまった。
で、取締役に責任が生じる余地がないという『杓
また、違法取水が発覚した時の国交省への虚偽
子定規』な判決が出てくるのではないかというこ
報告について、JR東は、コンピュータ上の数字を
とだった。しかし、結果としては、JR東は首の
そのまま報告しており、違法取水はないと報告し
皮一枚のところでようやく責任を逃れたにすぎな
ていた。その後、他の企業でリミッターを付けて
い。判決の事実認定としては、かなり踏み込んだ
いるところがあったことから、JR東でもその様
内容になっている」と述べた上で、以下、判決内
なリミッターを付けていないかについて、国交省
容を説明した。
から追加報告を求められた。その時、JR東は国
JR東側が、
「コンプライアンスのための内部統
交省からの「リミッターを付けているのかどうか」
制システムを整備していたし、その下で十分に社
の問に「付けていません」、「付けています」のい
員を指導していた」と主張したのに対しては、わ
ずれか答えるべきところ、「適正に取水していま
れわれは「ではなぜ、違法取水が続いていたのか。
す」という的外れな回答を、証人として出てきた
なぜ違法取水が続いた末に、発覚したら虚偽報告
取締役大井がした挙句に、リミッターの設置がそ
をしたのか」
を追及した。これに対して、判決は「コ
の約1年後に発覚し、回答が虚偽であることが明
2 国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20)
らかとなった。被告大井は、佐坂次長(下にいた
判決の翌日(24日)、
『朝日新聞』朝刊33面に「JR
電力担当次長)の説明に基づき、上記報告案の内
東の不正取水株主敗訴」の見出しで以下のような
容に特段問題がないと判断し、社長の判断をうけ
記事が掲載されていた。短いので引用したい。
「JR
ることなく専決処理した。判決は、この追加報告
東日本が新潟県の信濃川から発電用の水を不正に
を取締役として任務懈怠には当たらないとしたが、
抜き取っていた問題で、株主218人が当時の取締
それなら判決として「責任がない」と言えばいい
役ら18人に対し、同社が流域自治体に「おわび」
ものを
「任務懈怠にあたるとまでは認められない」
として寄付した57億円を会社へ賠償するよう求め
という持って回った言い方をしている。この表現
た株主代表訴訟の判決が23日、東京地裁であった。
からは、裁判所がJR東の隠蔽体質を見抜き、法的
小野寺真也裁判長は「不正を防ぐための同社の態
責任まで認めてよいかどうか迷った挙句、法的責
勢に不備はなかった」と請求を棄却した」との記
任まで認めることを躊躇したことが明らかだ。法
述である。
的判断として、57億円もの賠償責任を取締役ら数
見落としてしまいそうな小さな記事で、表現も
人に負わせることは忍びないと判断したと考えら
的外れだと感じたが、マスコミのいまの反動性を
れる。
考えれば記事にしただけ、まだましかとも思える。
弁護団としては、敗北感はない。ここまで裁判
違法取水があったこともさることながら、取締
所が踏み込んで「下部に意図的な違法取水行為が
役の大井を証人に引き出し、隠蔽行為があったこ
あり(違法行為をさせ)、且つ、その隠蔽行為も
とを認めさせたことを考えると、ぎりぎりまで追
あった。出てきた大井は嘘をついた」ということ
いつめたとも言える。そもそもこの水裁判を提訴
を事実認定しているというのが実際のところであ
したことが、誰も責任を取ろうとしないJR東の
る。一歩間違えればJR東の取締役数名に法的責任
体質(JR東だけではないが)に少しでも楔をう
を認められたかもしれない、というところまでは
ちこむ闘いであったのだ。そのことが大事なのだ
迫ったと考える。全面敗訴だから屈辱的だと思っ
と筆者は考える。
ていない」として、加藤弁護士は説明を終えた。
【会員・友田幸枝】
判決を受けての声明
2015年4月24日
JR 東日本違法取水株主代表訴訟原告団・弁護団
1.2015年4月23日、東京地方裁判所民事第8部
(小野寺真也裁判長)は、東日本旅客鉄道株式
会社(JR東日本)の株主ら3名が、JR東日本
がその信濃川発電所において極めて長期間にわ
することを求める株主代表訴訟の判決を行ない、
株主らの訴えを全部棄却した。
原告団・弁護団は、この不当な判決について
満腔の怒りを込めて弾劾する。
たる違法取水を行ない、そのことを理由として
国から水利権の取消処分を受け、その後流域自
2.判決は、信濃川の違法取水について、JR東
治体に57億円を支出したことについて、当時の
日本の信濃川発電所の従業員が「取水量等の測
取締役・監査役ら18名(訴訟係属中に2名死亡)
定結果を巧妙に歪める上下限設定を敢えて行な
に対し、取締役・監査役としての注意義務に違
い」と認定し、JR東日本の社員が違法取水を
反したことを理由に57億円をJR東日本に賠償
故意に実施したことを認めた。
国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20) 3
ところが判決は、かかる重大な違法取水に関
東日本が営利至上主義にひた走り、公共交通機
して被告役員らは知らなかったとの理由のみで、
関としての使命を忘れて信濃川の水を多年にわ
一切を免責したのである。
たり「泥棒」してきたことに対して、株主とし
しかも、設備部長であった被告に関しては、
てこれを糾すために提訴されたものである。
国土交通省からの調査指示に対して二度も虚偽
本年4月12日にも山手線神田駅付近にて架線
報告を行なうという経過がありながらも、「取
倒壊事故が発生し、一歩間違えば多数の人名が
締役として任務懈怠にあたるとまで認めるには
奪われた重大事故に繫がるところであった。こ
至らない」
「
(二度目の虚偽報告に関し)適切な
の件もJR東日本が営利のみを追い求めたこと
内容の報告を行なうことができたとしても、そ
の帰結である。本件訴訟に対する判決は、かか
れによって本件(水利権の)取消等処分を免れ
るJR東日本の営利至上主義に棹さす内容であ
た蓋然性が高いことを認めるには至らず」など
り、まったく容認できない。
と難渋した解釈でこれを免責した。
原告団・弁護団は、本件訴訟に対する控訴は
これでは、経営者は「気付かなかったもの勝
しないが、今後も様々な角度からJR東日本の
ち」
「違法行為は隠蔽し放題」であると言うに
営利至上主義については的確に批判し、公共交
等しく、取締役らの違法行為の抑止を目的とす
通機関の安全の確保をめざし、JR東日本にお
る株主代表訴訟の意義を全く没却するものであ
いて働く者の権利を守る活動に引き続き取り組
る。
んでゆくことを改めて確認し、本声明をなすも
3.本件訴訟は、国鉄分割・民営化直後から、JR
のである。
以上
第4回総会報告
「継承する会」
の解散、
経過報告、
会計報告、
拍手で
確認される
吉田副代表(東京清掃労組)の司会で進められ、
判決は「請求を棄却」であり敗訴となったが、
「違
議長として原田氏(国労高崎地本)が選任され議
法取水」が故意的であったことは認定している。
事進行した。
であるが経営の管理監督がそこまで及ぶか責任を
はじめに、
加藤晋介弁護士(別掲参照)より「裁
問うことは難しいとした。裁判所が逡巡した形跡
判報告⇒判決内容と解説」がありました。
もあちこちで垣間見え、成果も少なくない。との
解説には若干の安堵感も漂ったが、JRに対する
怒りや司法への不信が増幅される判決内容でしか
なかった。
二瓶代表挨拶(別掲参照)では、3年間の経過
と成果を述べ、その上で「継承する会」の今後を
どうするかをこの場で討議・確認したい、として
「継承する会」の解散の提起があった。
つぎに内田事務局長(旭川)からは、これまで
3年間活動してきた経過について報告があった。
裁判報告をする加藤晋介弁護士
4 国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20)
この報告の後に、添付資料として、①「継承す
る会経過報告」、②「株主訴訟裁判の経過報告」、
③「労働講座の経過報告」を記載した。
本間会計より決算報告と残金の使途内容を提起、
佐久間会計監査が欠席(事業体全国ネット代表、
名寄市議に当選)のため田中氏(稚内)より代行
して会計監査報告がされた。
その後、全体の討論では元闘争団の仲間が紹介
された。永松敏道氏(佐賀)
金児順一氏(音威
3年間の活動の経過と成果を述べる二瓶久勝代表
子府)田中博氏(稚内)内田泰博氏(旭川)葛西
最終的に「継承する会」の解散を含めたすべて
忠雄氏(留萌)成田雄一氏(北見)酒井直昭氏(北
の議事を全体の拍手で確認し、小林副代表(国労
見)
》から自己紹介と各々の現状報告があった。
千葉地本)の挨拶と一本締めで総会を閉会した。
国鉄闘争を継承する会の結成(約3年間)の経過報告
1.裁判の経過報告(別紙)
た。(スペ-ス伽耶の協力、約400部発行)
2011年12月5日東京地裁に提訴し、2015年4
月23日の結審まで計13回の裁判を開催してきた。
5.次代を担う労働講座について(別紙)
そして信濃川の違法取水問題で、JR東日本経
労働組合の弱体化が叫ばれる中で、次代を担
営者の責任を弁護団は鋭く追及した。傍聴者は
う活動家を育成するために東京東部労組と「継
元闘争団、会員を中心にいつも30人以上は結集
承する会」が事務局を担当し、別紙のように10
した。
(原告3人、参加者215人)
回開催してきた。各労組の実態の報告、交流等
で一定の役割を果たしてきた。
2.JR東日本の株主総会への取り組み。
2012年6月22日 315株(株主206人) 2013
年6月21日 348株(219人) 2014年6月24日
今後については6月17日の討論で結論を出す
こととなるが、継続するとしても、
「継承する会」
としては事務局を辞退する。
334株(183人)―株主提案権(300株)以上
を確保し、30人以上でJR東日本の経営者の「効
率利益」第一主義を3回とも約3時間にわたっ
て徹底的に追及した。
6.その他
1)『国鉄闘争の成果と教訓』(国鉄闘争を継承
する会編 加藤晋介・二瓶久勝監修)の発刊、
加えて英語版を発行し、関係者を通じ世界数
3.元闘争団の物品販売については元闘争団から
か国に送付した。
依頼されたチラシをニュ-スとともに会員に発
2)映画─角田義平冶『一粒の麦地に落ちなば』
送することしかできず、今後も会員個々の協力
(求道の人 角田義平次、角田義一制作)の
を要請する。
上映会を東京(2012年11月8日 日本弁護士
会館)旭川(2013年9月6日~7日「いこい
4.国鉄闘争を継承する会の「NEWS」を今日ま
で第16号発行し、会員に情勢報告等を行ってき
里」見学、上映会)で開催した。
3)「戦争をさせない1000人委員会」に賛同し、
国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20) 5
会員を中心に活動に参加してきた。
5)「継承する会」のホームページをオリジン
4)郡馬県高崎市にある記憶・反省・友好「追悼
電気労働組合の協力で開設し(2012年9月1
碑裁判」に参加(2月4日の第一回裁判に4
日)「継承する会」の情報宣伝活動につとめ
名)また「追悼碑裁判」を支える会に加盟した。
てきた。
「JR東日本の違法経営責任を追及する株主代表訴訟」裁判の経過報告
1.2011年12月5日 東京地裁に提訴、記者会見
9. 〃 9月19日 第八回裁判
2.2012年2月16日 第一回裁判(原告意見陳述)
10. 〃 12月5日 第九回裁判
(裁判後JR東日本に抗議行動)
3. 〃 4月26日 第二回裁判
11.2014年2月27日 第十回裁判
(裁判後JR東日本に抗議行動)
4. 〃 7月5日 第三回裁判
12. 〃 5月15日 第十一回裁判
(裁判後JR東日本冨田社長宅に抗議行動)
5. 〃 10月4日 第四回裁判
13. 〃 9月11日 第十二回裁判
(大井証人尋問)
6. 〃 12月6日 第五回裁判
14. 〃 12月11日 第十三回裁判
(裁判後JR東日本清野会長宅に抗議行動)
7.2013年3月14日 第六回裁判
15.2015年4月23日 結審(判決)
(裁判後JR東日本に抗議行動)
8. 〃 7月4日 第七回裁判
次代を担う労働講座の経過報告
国鉄闘争を継承する会、東京東部労組
第一回 2013年4月3日
第四回 2013年11月6日
講師 加藤晋介(弁護士)
講師 関上哲生(オリジン労組書記長)
労働法入門(都労連会議室)
本間正史( 〃 顧問)
オリジン電気労組が闘いで獲得したもの
第二回 2013年6月26日
(オリジン労組会議室)
講師 唐沢武臣(国労高崎地本書記長)
国労高崎地本の闘い(都連会議室)
第五回 2014年2月5日
講師 吉田 壽(東京清掃労組委員長)
第三回 2013年9月4日
東京清掃労動組合の歴史と闘い
講師 菅野 存(東京東部労組委員長)
労働相談からみる日本労働者の実態
(東京東部労組会議室)
6 国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20)
(SKプラザ5f会議室)
第六回 2014年4月9日
第九回 2014年11月19日
講師 山口正紀(壊憲NO! 96条改悪反対連
講師 小林春彦(国労千葉地本特別執行委員)
絡会議共同代表、ジャーナリスト)
国労千葉地本の歴史と闘い
最近の「壊憲動向」について
(東京東部労組会議室)
(小川町企画会議室)
第十回 2015年3月2日
第七回 2014年6月4日
講師 松本耕三(全港湾中央執行委員長)
講師 上村時彦(東水労委員長)
全港湾の歴史と闘いについて(日港福会館)
東水労の歴史と闘い(東水労会議室)
第八回 2014年9月10日
講師 本藤ひとみ(全司法労働組合・東京地 裁支部委員長)
現場からみた日本の司法(都労連会議室)
四六判・二四八頁
一五〇〇円+税
スペース伽耶 電話03-5802-3805 FAX03-5802-3806
国鉄闘争の
成果と教訓
・
国鉄闘争を継承する会 編
加藤晋介/二瓶久勝 監修
二四年間の闘いで花を咲かせ、実を結んだ国鉄闘争。
闘いの当事者 弁護士 支援者、総計一八名による
座談会と特別論文/八事業体ネットワークからの報
告/国鉄闘争関連年表を収録。
◦資料=ILO条約勧告適用専門委員会への情報提
供(英文付)
・
〒113-0033 東京都文京区本郷3-29-10 飯島ビル2F
発売元:星雲社
国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20) 7
「次代を担う労働講座」第2期第5回目開催
3月2日にひらかれた第2期第3回の講師は全港湾中央執行委員長の松本耕三さん。松本さんは以下の
レジュメに沿って全港湾の闘いの歴史とこんにちの課題を報告した。
松本さんの報告は、大衆闘争、ストライキこそが労働組合員の意識を変える闘いの武器だという、確信
にあふれたもので、まさに労働現場のたたきあげの活動家らしい力強いものであった。その後、会場を近
【労働講座事務局】
くの居酒屋に移し、交流の場をもった。
全港湾がめざしてきた産別運動について
松本耕三(全港湾中央執行委員長)
2015. 3. 2
1.港湾における産別運動
⑴ 全国港湾労働組合連合会(略称全国港湾)組合費納入人員16,060名
1972年11月協議会として結成、2008年10月連合体化。
① 構成組織
◦全日本港湾労働組合(全港湾)
6,510名
◦日本港湾労働組合連合会(日港労連)
5,010名
◦全国検数労働組合連合(検数労連)
750名
◦全日本倉庫運輸労働組合同盟(全倉運)1,400名
◦日本検定労働組合連合(検定労連)
530名
◦大阪港湾労働組合(大港労組)
860名
◦全日通労働組合(全日通)
1,000名
② 地方組織(構成単産は同じ)
六大港
◦東京港湾労働組合(東港労)
◦川崎港湾労働組合連合会(川港労協)
◦全横浜港湾連合会(全横浜港湾)
◦名古屋港湾労働組合協議会(名港労協)
◦大阪港湾労働組合協議会(大港労協)
◦神戸港湾労働組合協議会(神戸港湾)
◦関門港湾労働組合協議会(関門港湾)
地方港
◦北海道港湾労働組合協議会(北海道港湾)
◦東北地区港湾労働組合協議会(東北港湾)
◦日本海地区港湾労働組合協議会(日本海港湾)
8 国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20)
◦駿河港湾労働組合協議会(駿河港湾)
◦四国港湾労働組合協議会(四国港湾)
◦博多港湾労働組合協議会(博多港湾)
◦鹿児島港湾労働組合協議会(鹿児島港湾)
◦沖縄港湾労働組合協議会(沖縄港湾)
⑵ 港湾産別交渉
① 交渉団体
◦一般社団法人 日本港運協会(日港協)1300企業
② 外郭団体(寄付行為財団)
◦一般社団法人日本港湾福利厚生協会(基金 5円/ t)
◦一般財団法人港湾労働安定協会
港湾年金(基金3.5円/ t)
港労法付加金(基金1.5円/ t)六大港のみ
⑶ 産別協定 別紙参照
2.産別団交と産別協定の成立過程
別紙「全港湾中央労働講座提出資料参照」
3.港湾産別闘争の現状と課題
⑴ 規制緩和と組織強化(連合体化)をめぐって
⑵ 中央団交をめぐる攻防
だい
「次代を担う労働講座」第2期第6回目の案内
●主旨 組合員のみなさん、先の衆議院選挙での
安倍政権の成立で今後「憲法改悪の問題をはじめ
とし、労働者の生活と権利そして日本の平和」が
奪われようとしています。
これを阻止し、労働者の権利を守り、大幅な賃
上げを獲得するためには、
「労働組合」が職場で
闘わなければできません。
しかし、
いまの日本の
「労働組合」
は春闘でも
「ス
トライキ等の抗議行動」を背景にして経営者と交
渉するという、いわば労働組合の原則を踏まえて
闘っている組合は減少してきています。
さらに、
「若者」の組合離れがそれに拍車をか
け「労働組合」の存在価値さえ問われているのが
現実です。
このような実態をすこしでも改善し、次代を担
う組合活動家を育成するために講座を開設します。
□第2期 第6回目
今までの総括と今後の方向性についての討論
問題提起 事務局
日 時│6月17日㈬ 18時30分~
場 所│都庁第二本庁舎10階 都労連会議室
アクセス
◦JR「新宿駅」
(西口から
徒歩約10分)
◦都営地下鉄大江戸線「都庁
前駅」
国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20) 9
「国鉄闘争を継承する会」解散・ご苦労さん会の開催について
会員・弁護団のみなさん
3年間ご協力ありがとうございました。
次のように、
「ご苦労さん会」を
開催いたします。会員・弁護団の
皆さんの参加をお願いいたします。
*日時:
7月16日 18時~ 20時の予定
*場所:
主婦会館(JR四谷下車 地図参照)
*会費:
一人3,000円
(参加者のみなさんにはNEWSの
集合版を無料で配布致します。)
◆主婦会館プラザエフ
〒102-0085 東京都千代田区六番町15番地
TEL:03-3265-8111(代)
◆JR四ッ谷駅 麹町口前(徒歩1分)
◆東京メトロ南北線/丸ノ内線 四ッ谷駅
(徒歩3分)
尚、NEWSは 限 定50部 を 一 冊2,000円( 送 料
尚、錦糸町の事務所については6月30日で閉鎖
1 冊350円、 多 部 数 実 費 ) で 販 売 致 し ますの
致しますので、その後の連絡については同上の二
で希望者はスペース伽耶(電話03-5802-3805、
瓶のところまで連絡願います。
FAX.03-5802-3806)まで申し込みください。
また、JR東日本株主会は存続することは4月
* 会場の都合上、7月16日の「ご苦労さん会」
の参加者のみなさんはグループ毎に(何人参加
23日の株主会で確認されました。したがって、そ
の連絡は下記に願います。
だけで結構です)6月25日まで下記に申し込ん
でください。(携帯電話かEメールでお願いし
会 長 二瓶久勝(左記の連絡場所)
ます)
事務局長 桜井 功(国労高崎地本)
〒274-0073
〒370-0045
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10 国鉄闘争を継承する会 NEWS(NO.17 2015.5.20)