農地中間管理事業の概要

県下全域で作成した地域農業マスタープランを基本に捉え、担い手への農地集
積・集約化により、農地の有効利用や農業経営の効率化を進めるため、農地中間
管理機構(公益社団法人岩手県農業公社。以下「公社(機構)」という。)が、
農地の借受け・貸付け、管理、基盤整備等による利用条件の改善を行うものです。
事業の仕組み
岩手県農業公社(農地中間管理機構)
出し手
受け手
① 農地を借受け(農地中間管理権)
農 地
② 必要な場合は基盤整備等の条件整備を実施
農 地
(担い手)
③ 担い手(地域農業マスタープランで位置付
借受け
けられた認定農業者などの中心経営体等)が
貸付け
まとまりのある形で農地を利用できるように
配慮して貸付け
④ 貸付けるまでの間、農地として管理
注)借受けた農地が2年経過し借受希望者がいない場合は、原則、所有者へ返還されます。
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農業者が経営転換やリタイアする場合
経営転換やリタイアする農業者が農地を公社(機構)に貸すことにより、公社(機
構)は担い手ごとの希望も踏まえ、利用農地をまとまりのある形に整理して担い手に貸
出します。
地域の担い手が相互間で分散している農地を交換したい場合
利用権の交換を希望する担い手それぞれが、公社(機構)に利用権を移し、公社(機
構)は利用農地をまとまりのある形に整理して担い手に貸し、利用権の交換が簡易に行
えるようにします。
農地を貸したいが受け手がいない場合
公社(機構)が農地を借受けて、受け手が見つかるまで適正に管理するとともに、同
時に借受希望者の募集を進め、新規就農者研修農場等としての活用も含め、所有者自ら
が探すよりも効率的に受け手を見つけます。
遊休農地を活用する場合
農地利用可能と判断した場合、公社(機構)が借受け、条件整備を実施し、借受希望
者を募集し貸付けます。
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地域内の散らばって入り混じってる農地
担い手ごとにまとめた農地
A
B
A
B
C
D
農業法人
20ha
大規模家族経営 20ha
企業
20ha
小規模家族経営 20ha
A 農業法人
B 大規模家族経営
C 企業
C
30ha
25ha
25ha
農地の集積・集約化で生産コスト削減!
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1
公社(機構)に農地を貸す場合の流れ
所有者から「農地を
貸したい」という申出
公社(機構)が貸付
希望者リストを作成
プラン見直しの話
合により地域の農
地利用の方向付け
ができている場合
公社(機構)又は市町村と所有者との交渉
(期間、賃料など)⇒ 貸借の契約締結
公社(機構)が農地中間管理権を取得
農地を貸したい人は
どうするの?
①プラン見直し
の話合に参加し
農地利用の方向
付けを相談しま
す。
①公社(機構)
又は市町村等の
相談窓口に連絡
します。
②公社(機構)又は委託を受
けた市町村等と期間、賃料等
の諸条件を相談し、契約しま
す(公社(機構)に貸借に係
る権利が移動)。
③受け手が、まとまりのある
形で利用できるよう、必要に
応じて公社(機構)等が条件
整備を実施します。
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2
公社(機構)から農地を借りる場合の流れ
公社(機構)による借受希望者の募集への応募(公募)
①公社(機構)による借受希
望者の募集に応募します(必
須)。
公社(機構)による借受希望者リストの公表
公社(機構)と借受希望者との交
渉
市町村が農用地利用配分計画(案)
を作成
農地を借りたい人は
どうするの?
プラン見直しの話合により地域の農
地利用の方向付けができている場合、
市町村は、これを参考に農用地利用
配分計画(案)を作成します。
②公社(機構)
と期間、賃料等
の諸条件を相談
します。
②プラン見直しの
話合に参加し農地
の集積・集約化に
ついて相談します。
公社(機構)が農用地利用配分計画を決定
知事が農用地利用配分計画を公告
農地の
権利が
移 動
③農地の貸借が記載された農用地利
用配分計画が公告されると、借受希
望者に農地の貸借に係る権利が移動
します。
【農用地利用配分計画とは】
公社(機構)が借受けた農地の貸付先等を定めた「農用地利用配分計画」を知事が公告することにより、農地の権利移
動が行われる仕組みです(農地法に基づく農業委員会の許可は不要)。
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事業実施地域:農業振興地域内の区域
借入れない農地
基準1 農地として利用することが著しく困難な農地
基準2 受け手とのマッチング可能性が著しく低い農地
借入れる農地
利用条
件
利用上
の支障
の有無
受け手の
見通し
当面の
管理者
の確保
基準3
満たす
なし
問わず
いる
基準4
問わず
なし
確実と見
込まれる
いる
基準5
問わず
なし
想定され
る
問わず
登録農地
備考
① 区画整理済み又は
② 1haの団地内又は
③ 担い手の農地に隣接
例ば、① 境界未確定
② 近隣農家とのトラブル
③ 権利関係の未確定
④ 生産性が著しく不良など
プラン等地
元で調整
(借入れる農地には該当しないが所有者が貸付を希望
している農地⇒登録し受け手を探す)
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留意点
① 借受希望者の規模拡大・経営耕地の分散錯圃の解消
② 既に効率的・安定的な農業経営を行っている農業者の
経営に支障を及ぼさないこと
③ 新規参入者の効率的・安定的な農業経営に資すること
④ 借受希望者の要望を踏まえて公平・適正に調整
なお、候補者が複数の場合は優先順位により順次協議
優先配慮事項
① 利用権の交換(集約化のため)
② 集落営農の構成員がその組織へ貸付等 など
複数いる場合の優
先順位
①
②
③
④
⑤
地域農業マスタープラン内容と位置付け
農地の位置関係(隣接等)
借入条件(賃料、地形面積等)との適合
地域農業の発展への貢献(経営の継続性、雇用等)
その他特筆事項
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地
域
集
積
協
力
金
地域内の全農地面積に対する公社(機構)への貸付割合に応じて、地域に協力金
を交付する制度です。
事業実施主体
市町村
実 施 地 域
農業振興地域の区域内の農地
ポイント
交付対象地域
ポイント
7
対象農地:採草放牧地、農業用施設用地は除く
地域内の農地の一定割合以上を公社(機構)に貸付けた地域
地域農業マスタープランの作成エリア内であって、以下の要件を満たす地
域
◇ 同一市町村内の一定区域
◇ 農業集落、大字又は学校区等、地域農業マスタープランの話合
いの単位となっているもの
◇ 構成戸数が複数戸であること
◇ 農地面積は農地台帳により明確であること
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地
交 付 要 件
ポイント
交 付 単 価
域
集
積
協
力
公社(機構)への貸付面積が一定割合を超えていること
毎年12月末に公社(機構)への貸付面積を確認し、次の年の貸付面積
が増えた場合にも交付が可能です。
公社(機構)への集積率に応じて交付
H26・27年度
ポイント
金(続き)
H28・29年度
H30年度~
2割超5割以下
2.0万円/10a
1.5万円/10a
1.0万円/10a
5割超8割以下
2.8万円/10a
2.1万円/10a
1.4万円/10a
8割超
3.6万円/10a
2.7万円/10a
1.8万円/10a
・平成26~29年度は特別単価
(26・27年度は基本単価の2倍 28・29年度は1.5倍)
・被災地域(沿岸12市町村)は各単価にプラス4千円
協力金の使途
地域内の話合いで決定
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ポイント
協力金の受取り者も地域内の話合いで決める必要があります。
経
営
転
換
協
力
金
リタイアする農業者等が公社(機構)へ農地を貸付ける面積に応じて、農地の出
し手へ協力金を交付する制度です。
事業実施主体
市町村
交付対象農地
農業振興地域の区域内の農地
ポイント
交 付 対 象 者
ポイント
・地域農業マスタープラン作成エリアに限定しない。
① 経営転換(稲などの土地利用型作物を止めて露地
野菜に特化する等)する農業者
② リタイアする農業者
③ 農地の相続人で農業経営を行わない者
④ 被災農地貸付者
遊休農地の所有者は交付対象外(農業振興地域外の遊休農地所有者も対象
外)
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経
交 付 要 件
ポイント
営
転
換
協
力
金(続き)
リタイア等により全ての自作地又は経営転換した農業部門の自
作地を、10年以上公社(機構)に貸付け、かつ、貸付けた農
地が公社(機構)から受け手に貸出されること。
・販売農家であるかどうかは問わない。
・自作地とは「1年前の時点から、所有権に基づき自らが継続して耕
作又は適正な管理を行っていた農地」
⇒「耕作又は適正な管理」には特定農作業委託を行っていた場合を含む
・公社(機構)に貸付けた農地のうち、一筆でも転貸されれば、貸付
けた全農地面積分が交付対象
交 付 単 価
公社(機構)への貸付面積に応じて交付
0.5ha以下
0.5ha超2.0ha以下
2.0ha超
ポイント
30万円/戸
50万円/戸
70万円/戸
交付単価は25年度の経営転換協力金と同額です。
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耕
作
者
集
積
協
力
金
公社(機構)の借受農地等に隣接する農地を公社(機構)に貸付け、農地の連坦
化に協力した農業者に協力金を交付する制度です。
事業実施主体
市町村
交付対象農地
以下のいずれかに該当する農地であること
①
以下の農地に隣接する農地
・公社(機構)が所有権又は利用権を取得している農地
・公表された借受希望者公募情報に記載された借受希望
者が経営する農地
②
ポイント
畦畔などで接続する2筆以上の農地
地域農業マスタープラン作成エリアに限定しない。
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耕
交 付 対 象 者
②
ポイント
交 付 単 価
者
積
協
力
金(続き)
自作地の場合
交付対象農地を公社(機構)に対し貸付けた農地所有者
貸借地の場合
交付対象農地を貸付ける際に利用権を有している者
公社(機構)に10年以上貸付け、当該農地が公社(機構)
から借受希望者に貸出されること
貸借地の場合は、合意解約される賃借権が設定後1年以上経過してお
り、かつ、満了の1年以上前である場合に限ります。
公社(機構)への貸付面積に応じて交付
H26・27年度
2万円/10a
ポイント
集
公社(機構)へ農地の貸付けを行った以下の農業者
①
交 付 要 件
作
H28・29年度
1万円/10a
H30年度~
0.5万円/10a
平成26~29年度は特別単価
(26・27年度は基本単価の4倍 28・29年度は2倍)
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遊休農地の解消に向けた農業委員会の指導等の一連の手続きは、「利用意向調
査」や「公社(機構)との協議の勧告」等を行いながら公社(機構)を活用する仕
組みに変わります。(農地利用が可能と判断された遊休農地)
利用状況調査で把握した遊休農地
1
利用意向調査
農業委員会が農地所有者に対して、以下の意向を確認する。
①公社(機構)に貸付ける
②農地利用集積円滑化事業により受け手を探す
③自ら耕作する
意向どおりに対応
しない場合等
2
耕作者不在、そのおそれがある農地
農業委員会が「公社
(機構)との協議」を
勧告
1
農業委員会が「所有者
等を確知できない」こ
とを公示
申出がない
場合等
農業委員会が所有者の意向を踏まえ、必要
なあっせんや利用関係の調整
農地中間管理事業を利用す
ることとなった場合
2
農業委員会が公社(機
構)に通知
農業委員会が公社(機構)に通知
協議ができない等
3
知事の裁定・公告
公社(機構)が所有者等に対して、農地中
間管理権の取得の協議の申入れ
3
知事の裁定・公告
公社(機構)が農地中間管理権等の権利を取得
※『知事の裁定・公告とは』:公社(機構)の活用によって当該農地の有効利用が図られると認められると知事が判断
(裁定)し、公告することにより、公社(機構)が農地中間管理権を取得する仕組み。
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県では、地域の担い手を明確にし、農地集積の促進や園芸作物の導入等、地域
農業の基本計画となる「地域農業マスタープラン」(マスタープラン)を県下全
域で作成し、その実現に向けた取組を進めています。
このため、農地中間管理事業を活用した担い手への農地集積・集約化をマス
タープランの実現に向けた重要な取組と位置づけ、マスタープランが作成されて
いる地域を農地中間管理事業の重点区域として実施します。
市町村と農業者は、全ての地域で農地中間管理事業の活用を見据え、集積計画
などのマスタープランの内容の見直しを進め、
① 中心経営体(担い手)が、公社(機構)からの農地の借受けを希望
するかどうか
② 近い将来農地の出し手となる農業者が、公社(機構)への農地の貸
付けを希望するかどうか
をぜひ話し合ってください。
農地中間管理事業を有効に活用し「地域農業マスタープラン」の実現
による地域農業の発展を目指しましょう!
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農地の借受け・貸付けに関する相談
公益社団法人
岩手県農業公社
(岩手県農地中間管理機構)
電話:019‐651‐2181
又は
最寄の市町村の農政担当課、農業委員会
機構集積協力金に関する相談
最寄の市町村の農政担当課
その他事業全般に関する相談
最寄の広域振興局農政部、農林振興センター
又は
岩手県農林水産部農業振興課
電話:019‐629‐5643
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