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「おもちゃ箱ふなばし」の取り組み
○子どもは、3つの力を身に付けなければなりません
・ひとつは、「自主的に取り組む力」
どんなことに対しても、自分から進んで取り組んでいこうとする力
・ひとつは、「自立できる力」
どんなことでも、自分一人でやりぬこうとする力、あきらめない力
・ひとつには、「協働する力」
どんな人とでも、それぞれが自分の役割を持ちながら、協力して活動したり取り組
んだりすることができる力
この3つの力を身に付けることができる子どもたちは、色々なことに対して目を輝かせ
ながら、その人らしく生き生きと生きていくことができるはずです。
学校では、教科学習や集団生活等を学びながら、知と心と体の育成に取り組んでいます。
でも、子どもなら誰しもが若者へと羽ばたくとき、一人では上手にできないときもありま
す。そんなとき子どもたちの側にいて、学校と連携しながら、 しっかりと支えていくのが
「おもちゃ箱」の役割です。
家庭では、日常の生活を通して、基本的な生活習慣を身に付けるように取り組んでいま
す。でも、時には上手なコミュニケーションの方法や集団でのマナー等を十分身に付けら
れないときもあります。そんなとき家庭と連携しながら、 より集団の中でその人らしさを
発揮する方法を見つけていくのが「おもちゃ箱」の役割です。
家庭と学校との連携を大切にしながら子ども たち一人一人にその人らしい生き方を一緒
に探していく、それが「おもちゃ箱ふなばし」の役割です。
だから、そのために「おもちゃ箱ふなばし」は次のことを約束します。
① 「おもちゃ箱ふなばし」は、家庭とのコミュニケーションに努めます。
○定期的に保護者と「おもちゃ箱ふなばし」のスタッフが話し合う機会を作ります。
○「個別指導計画」を作成して保護者と共通視点で子どもへの取り組みに努めます。
○連絡帳をとおして「おもちゃ箱ふなばし」と「家庭」が、そして、「おもちゃ箱ふな
ばし」を利用している皆様方が手をつなげられるように努めます。
・連絡帳で、今日の「おもちゃ箱ふなばし」でのお子さんの様子をお知らせします。
・連絡帳で、各家庭の「悩み」や「質問」「疑問」 等を集計して、月1回の「おも
ちゃ箱ふなばしだより」で紹介したり、解答したりして、「おもちゃ箱ふなばし」
のスタッフと大学や専門機関の先生たちと、各家庭の皆さんと、意見を交換した
り、一緒に考えていく機会を作りたいと思います。
②「 おもちゃ箱 ふなばし」は二つの時間で子どもたちに「3つの力」を育てて
い きます。
<「もりもりタイム」と「わいわいタイム」で「3つの力」を育てます >
○「もりもりタイム」は、子どもたちの「自主性」と「自立性」を培います。
・基本は自分の時間を自分で過ごすこと
・一人で「学校の宿題」や「教科学習」、「読書」、「作文」、「絵画」、「創作」
等、「おもちゃ箱ふなばし」のスタッフと一緒に自分で課題を決めて座学して取
り組みます。
<学習(活動)の習慣化>を図ります。
そのために、「おもちゃ箱ふなばし」のスタッフは、適切な声かけと必要な教材・
課題用具、そしてアドバイスを与えます。
○「わいわいタイム」は、「協働性」を培います。
・基本はみんなで楽しい時間を過ごすこと
・「おもちゃ箱ふなばし」の子どもたちやスタッフが、一緒になって子どもたちに
必要なゲームや協働制作物作り等に取り組みます。集団でのルールやマナーを体
験・経験して「他の人」と上手に生きていくことを学びます。
<「もりもりタイム」と「わいわいタイム」の過ごし方(例)>
<聞く力を養う>
・短期記憶のつまずき
(忘れ物、約束が守れない、長い語句や文章理解が苦手)
→もりもりタイム
視覚教材、具体物教材の活用
わいわいタイム
「聞き取り(伝言)ゲーム」「折り紙(折り方を聞きながら)」等
<話す力を養う>
・聞き取りにくさが話しにくさにつながる
・語彙や表現の少なさと経験、体験不足
・話す内容を頭の中で整理できない
・文の決まりや助詞の使い方が理解できない
→もりもりタイム
絵とカードで漢字や助詞の理解
セリフ入れカード
わいわいタイム
「伝言お話しゲーム」「アフレコゲーム」
<読む力を養う>
・新しい文字や漢字がなかなか覚えられない
・目で文字を追えない、読み飛ばしや読み違いが多い
・「る」と「ろ」、「上」と「土」など似ている文字を間違える
→もりもりタイム
ビジョントレーニング(視覚認知)
文章を絵で描いてみる
漢字カードと読み仮名カードで神経衰弱
(文章の理解には文字や言葉の意味を覚える)
(ひらがなの苦手な子は文字への関心を高める)
わいわいタイム
「言葉探しゲーム(色々なものに付箋紙を使って名前を付けよう)」
「ジェスチャーゲーム」
<見通しの持てる取り組みを用意します>
・一日の時間の流れはできるだけ変えない。
①入室(手洗い、うがい、荷物の片付け 等)
※予定表は見やすく掲示(予定変更は事前に知らせる)
※担当者は事前に知らせる。
②「もりもりタイム」(自主、自立活動・学習)
③「わいわいタイム」(協働活動)
④片付け、掃除、(連絡帳記入)
⑤退室/送迎
<チームカンファレンス:情報の共有と指導支援内容の検討>
「おもちゃ箱ふなばし」のスタッフは、子どもたち一人一人の理解と指導・支援内容を
子どもたちが入室前に確認と検討を行います。
・一人一人にあった教材、用具等の用意と検討
・一人一人にあった指導・支援方法の確認と検討
【意欲・主体性】【成功体験・自信】【達成感・自尊感情】
「ほめること」「受け止めること」「見守ること」
「子どもの特性・背景の理解」
「あせらない」「できること、得意なことを大切に」
「環境の整理」「指示や言葉かけの工夫」「教材の工夫」
※学習(活動)習慣の定着
<指導内容対応(例)>
<友達とのかかわり方を学びます>
・相手の気持ちを考えないでものを言う
・自分の意見が通らないと怒ったり、けんかしたりする。
・みんなで決めたルールを破ってしまう。
人とつきあうためのスキルを身に付けます
「あいさつする」「お願いする」「謝る」「感謝する」
社会的な礼儀を身に付けます。
<自分の思いの伝え方を学びます>
・してはいけないことを、分かっているのにしてしまう。
・カッして失敗するとすごく後悔するのに、また同じ事を
してしまい自分が嫌になる。(自尊感情の低下)
・自分の行動をコントロールできない。
・先生がお手本を見せます。
・友達は、どんなふうに他の子と接しているか、一緒 に観察
して考えます。
・様々の場面で実際にやらせてみせ、ほめてあげます。
(成功体験を増やします)
<乱暴や暴言をコントロールすることを学びます>
・ささいなことがきっかけで怒り出す。
周囲に注意を向けられない
自分と他の人が同じ考えだと思っている
がまんやストレスに耐えられず感情が噴出する
・イライラしてきたなと思ったら、自分から友達の輪 から離
れるなど、気持ちを落ち着かせる方法を身に 付ける。
・落ち着いたときに先生がトラブルの様子を子どもに 見せて、
こんな時にどうしたらよいか考えさせる。 必要に応じてロ
ールプレイさせる。
・コントロールできないときの「罰」を本人と一緒に考えて
決め、罰を受け入れる辛さと、罰を受け入れ られたことの賞
賛を味わさせる。
<正しい会話のルールを学びます>
・集団で失敗することが多いと孤立しがちになります。
集団の中で習得する社会性が十分身についてない
言葉で自分の気持ちを伝えられない
<ルールは繰り返しの中で身に付けます>
・周囲の子どもへの接し方を学びます
「一緒に遊ぼう」「仲間に入れて」
・悪いことをしてしまったとき
「ごめんなさい」「いいよ」
・ものをかりたいとき
「かして」「いいよ」
・目上の人と話すとき
「おはよう」じゃなくて「おはようございます」
「~だよ」じゃなくて「~です」
<感情をコントロールすることを学びます>
・ゲームの勝敗や順番決めなど一番にこだわります。
勝ち負けにこだわります。
・負けたり負けそうになると泣き出したり怒ったりします
<ゲーム前の支え>
・「怒らない、泣かない」ことを目標にします。
よくここまで頑張った、さすが!の一言が支え
・負けた人がカードを配れるや次のゲームを決められ
など、一番以外の得点を決めておく。
「かして」「いいよ」
る
<ゲーム中の支え>
「勝てそう~、負けそう~。このわくわく感が
ゲームも一番の楽しみだね」の一言が支え
<ルールや決まりをきちんと理解することを学びます>
・注意力散漫でルールや順番が分からなくなる
・決まりを守ることより勝敗にこだわる
<ゲーム前の支え>
・「ルールカード(内容)」を張り出す。
活動の決まりは、いつでも確認できるようにする
・順番をわかりやすくする。
順番を張り出す。ビブスを付ける
<ゲーム中の支え>
・じっとして待つことが苦手な子は、1回だけ離れて 良い
約束をする。(呼ばれたらすぐ戻る)
③「おもちゃ箱ふなばし」は家族を大切にします。
「おもちゃ箱ふなばし」を利用される他の兄弟・姉妹が一緒に参加することを進めます。
一般の学習塾のような学習支援を行います。(入試対応は行いません )
就学や進級に伴う相談や悩み等を経験の深いスタッフが真摯な思いで一緒に考え、一緒
により良い解決策を探します。
④「おもちゃ箱ふなばし」のスタッフは専門性の向上に努めます。
「おもちゃ箱ふなばし」のスタッフは、「特別支援教育」や「発達障害や各種障害の特
性」について、様々な研修会や勉強会に参加し 、専門性の向上に努めます。