平成26 平成 26年度 年度 第二種金融商品取引業者説明会 「第二種金融商品取引業者に対する監督の現状 第二種金融商品取引業者に対する監督の現状等について」 等について」 平成27年2月5日 財務省関東財務局 証券監督第三課 目次 1.第二種金商業者数の推移 2.平成26事務年度金融モニタリング基本方針 3.監督部門と検査部門の役割・連携 4.事故等の事例 5.外部からの相談等の事例 6.処分の状況 7.他業規制等への留意点 1.第二種金商業者数の推移 (業者数) 1 2.平成26事務年度金融モニタリング基本方針 平成26事務年度金融モニタリング基本方針 (監督・検査基本方針) 平成26年9月 Ⅶ.金融商品取引業者等に対する監督(抜粋) 2.主な重点施策及び監督上の着眼点 2-1金融仲介機能の発揮 (2)成長資金の供給に向けた機能の発揮 リスクマネーの供給拡大への貢献 ⇒ クラウドファンディングの健全な普及・活用に向けて、自主規制機関と も連携・監督態勢の整備 (3)顧客の信頼・安心感の確保等 ⇒ 利用者保護・法令等遵守の徹底 ①金融商品取引における利用者保護の徹底 ○相談・苦情対応態勢の整備 ⇒・顧客からの相談・苦情等への対応における経営陣の関与、その後の リスク管理態勢等の向上につなげられる態勢の整備 ・迅速な紛争解決のための必要な情報開示、ADR に係る説明・紹介 2 ② 金融商品取引業者等の適正な業務運営の確保 ○情報セキュリティ管理の徹底等 ⇒ 顧客の重要情報の洗い出し・把握・管理、不正アクセス、不正情報取得 等の牽制・防止 ○サービスの不正利用の防止 ➤マネー・ローンダリング、テロ資金供与への対応 ⇒ 取引時確認や確認記録・取引記録の作成・保存 ➤反社会的勢力との関係遮断 ○第二種金融商品取引業者への対応 ⇒・情報の有効活用に向けたシステム整備等によるモニタリングの強化、監 視委員会との情報共有、必要に応じて速やかな検査実施の要請 ・二種業協会への加入も含めた的確な対応、二種業協会による自主規制機 能の発揮 3 3.監督部門と検査部門の役割・連携 監督部門の「オフサイト」と検査部門の「オンサイト」双方のモニタリング手法の適切な組合せ ○ 監督部門の役割は、検査と検査の間の期間においても、継続的に情報の収集・分析、金融商 品取引業者等の業務の健全性や適切性に係る問題を早期に発見、必要に応じて行政処分等の 監督上の措置 ⇒ 投資者保護策を始めとする各種法令遵守の徹底 ○ 検査部門との適切な連携の確保 ⇒・検査を通じて把握された問題点については、監督部門は、問題点の改善状況をフォロー アップし、その是正につなげていくよう努める ・監督部門がオフサイト・モニタリングを通じて把握した問題点については、次回検査に おいてその活用が図られるよう、検査部門に還元 ○ 金融商品取引業者等との十分な意思の疎通の確保 ○ 金融商品取引業者等の自主的な努力の尊重 ⇒ 金融商品取引業者等の業務運営に関する自主的な努力を尊重するよう配慮 ○ 効率的・効果的な監督事務の確保 ⇒・金融商品取引業者等に報告や資料提出等を求める場合には、監督上真に必要なものに限 定するよう配意、現在行っている監督事務の必要性、方法等については常に点検、必要 に応じて改善 ・金融商品取引業協会等との監督上の連携 4 4.事故等の事例 (1)事例1 ① 内容 業務方法書に規定されていない出資対象事業を投資対象とするファンドの私 募の取扱い ② 原因 ファンド持分全般についての私募の取扱いが可能との認識の誤り ③ 改善策 外部の弁護士等の確認を得る業務運営体制の構築 (2)事例2 ① 内容 営業者の定款等における分別管理確保に関する内容の未記載 ② 原因 コンプライアンス担当者の認識不備、営業者への不十分な確認 ③ 改善策 ダブルチェック体制の構築等 5 (3)事例3 ① 内容 契約締結前交付書面における分別管理の方法の記載漏れ ② 原因 当該書面作成を行政書士へ委託、社内のリーガルチェックが不十分 ③ 改善策 内部管理部門による牽制の強化、定期的な業務レビューの実施等 (4)事例4 ① 内容 契約締結前交付書面の記載事項の未記載 ② 原因 金商法府令の一部改正に伴う改正事項の認識不備 ③ 改善策 金融庁HP等の定期的チェック、外部の弁護士等の確認を得る業務運営体制の 構築 6 (5)事例5 ① 内容 一部の顧客に対する取引残高報告書の未交付 ② 原因 システム構築の際の条件設定の不備 ③ 改善策 システム改修 (6)事例6 ① 内容 広告審査の一部未実施 ② 原因 内部管理、内部監査態勢の不十分 ③ 改善策 社内でのダブルチェック体制の構築、定例監査の強化 7 (7)事例7 ① 内容 特定有価証券等管理行為を行う旨の変更届出の提出未済 ② 原因 担当者の金商法に対する理解不足 ③ 改善策 社内でのダブルチェック体制の構築、届出が必要な書類と手続きの再確認 (8)事例8 ① 内容 取扱う有価証券の追加時における業務方法書の変更届出の提出未済 ② 原因 担当者の業務方法書の内容の確認不足 ③ 改善策 社内でのダブルチェック体制の構築 8 5.外部からの相談等の事例 ①投資経験のない高齢者に対して勧誘する行為 営業員が突然自宅を訪問してきて、当該営業員からファンドの出資勧誘を受 けた。「前回募集を行ったものと同様のファンドで利益が得られているため、 今回のファンドの元本も減ることはない。償還までに年利○%程度の配当金が 支払われる。当社は二種業の登録をしているので信用して欲しい。」と言われ た。今まで投資経験は無く、契約内容をしっかり把握したわけでは無いが、利 益が得られるのであればと思い承諾した。ATMまでは、担当者が車で連れて 行ってくれてお金を引き出し入金した。身内に書面を見せたところ大丈夫かと 言われ不安になり相談した。 ②元本保証といって勧誘する行為 営業員から「投資に関するパンフレットを渡したい。」との電話があり、来 訪を許した。満期の年数が違う二種類の商品から選択可能なこと、元本は保証 されているとの説明があったことから契約してしまった。しかしながらその後 パンフレットをよく読むと元本は保証されないとの記載があったことから心配 になり当該営業員に連絡をしたが「そんなことはない、大丈夫」と言われた。 お金は自宅近くの駅で渡す予定になっていたが、年金暮らしで夫にも内緒で契 約してしまったことから、何とか取り消したいと思い相談した。 9 6.処分の状況 平成25年7月から平成26年12月までの間の関東財務局監理(証券監督第三課担当)の第二種金融商品取引業者に対する行政処 分(9件)は以下のとおり。 処分日 業者名 1 H25.8.8 A 検査 ・当社等を営業者とするファンドの多くについて運用が適切でないと認識しながら行う勧誘行為等 ①登録取消 会社勧告 ・当該ファンド持分の取得勧誘に関して、顧客に対し、虚偽のことを告げる行為 ②業務改善命令 2 H25.9.6 B ・業務の運営の状況に関し、公益又は投資者保護上重大な問題が認められる状況(ファンドの出資 検査 ①登録取消 持分の取得勧誘において顧客に対し、虚偽のことを告げる行為等) 会社勧告 ②業務改善命令 ・報告徴取命令に対する虚偽報告 3 H25.12 .18 C 検査 ・金融商品取引契約の締結の勧誘に関する虚偽告知等 会社勧告 ・検査忌避 ①登録取消 ②業務改善命令 4 H26.3 .27 D 検査 ・無登録業者による投資事業有限責任組合の出資持分の取得勧誘に加担している状況等 会社勧告 ①登録取消 ②業務改善命令 5 H26.4 .22 E ・ファンドの私募の取扱いに関して、公益又は投資者保護上重大な問題が認められる状況(ファン 検査 ①登録取消 ドの出資金の流用等) 会社勧告 ②業務改善命令 ・無登録で社債の私募の取扱いを行っている状況 6 H26.5 .23 F 検査 ・分別管理が確保されていないにもかかわらずファンド持分の取得勧誘を行っている状況 会社勧告 ・当局への虚偽報告 G ・業務運営の状況に関し、公益又は投資者保護上重大な問題が認められる状況等(多数の無登録代 検査 理店を利用した海外ファンド及び自製ファンドの取得勧誘行為等) ①登録取消 会社勧告 ・無登録業者に対する名義貸し行為 ②業務改善命令 ・金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成を有しない状況 7 10 H26.7.3 端緒 処分事由 処分概要 業務改善命令 8 H26.10 .24 H ・不正又は著しく不当な行為をした場合において、その情状が特に重いと認められる状況(適格機 関投資家からの出資が行われたように装う行為) 検査 ①登録取消 ・適格機関投資家等特例業務届出者に対する名義貸し 会社勧告 ②業務改善命令 ・法定書面の未交付 ・金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成が確保されていない状況 9 H26.12 .16 I 検査 ・無登録業者に名義貸しを行っている状況 会社勧告 ①業務停止命令 (3ヶ月) ②業務改善命令 7.他業規制等への留意点 二種業者の行おうとする出資対象事業は益々多様化 ⇒ 新たに行おうとする出資対象事業に関して、金商法以外の法令等の規制に抵触 する可能性がないかをしっかり確認することが重要。 必要に応じて、当該法令等を所管する部署へ確認することも重要。 11 財務省関東財務局 証券監督第三課 郵便番号:330-9716 住所:さいたま市中央区新都心1番地1さいたま新都心合同庁舎1号館 電話:048-600-1111(代表) 関東財務局HP http://kantou.mof.go.jp/index.html 金融商品取引業(第二種業、投資助言・代理業)の届出について http://kantou.mof.go.jp/rizai/pagekthp033000080.html 12
© Copyright 2024 ExpyDoc