徳洲会を自他ともに誇り得る組織へ 医療法人として

い の ち
第2回湘南腎・移植ミ
間、献腎移植は年間20
第2回ミーティング
その見返りとして役員に20
ーティングが湘南鎌倉総
0例前後と変化がありま
もの人件費を浮かしましたが、
0億円を与えたことが大きな
合病院(神奈川県)で開
ました。
話題になりました。このよう
1 0 床 )、 茅 ヶ 崎( 1
発展するキーワードは社会貢
な行為は医療界に決してあっ
とみさと
がいるなかで、この
年
徳本・湘南鎌倉総合病院部長
献、すなわち〝公益〟にあり
組織がしたたかに生き残り、
0 床 )、 成 田 富 里( 2
ま す。「 医 療 は 社 会 の た め 」
3 2 床 )、 生 駒( 2 1
床)、宇治(新
85床 ) 病 院 の 新 設 、
二日市(
10件ほどありましたが、
体の件数も以前は年間1
せん。また、臓器提供自
移植を考える神奈川の会
近年は心停止後の提供が
回臓器提供・
を兼ね、腎移植の現状や
かれた。
第
社会に保護された税制優遇
課題、同県内の移植施設
てはなりません。
の本質が見えてくるでしょう。
によって経営を営む医療法人
を貫いていくなかで、私たち
院の新築移転 が 近 づ い て い ま
組織経営の変換に議論の余地
半減しており、
築移転 後 4 7 3 床 ) 病
す。この後も 、 多 く の 病 院 の
の症例発表や意見交換な
「身命を捨てて 年も修業を
積んできましたが、いまだに
は、その機能を果たすために
えざる変化に対応すべきだと
った。同院内外の医師
どを通じ、情報共有を行
年には
恒久的に存続し、公平に、絶
この大事業 は 私 た ち の 夢 で
方向に徹底してベクトルを合
考えています。それが迫り来
は強い覚悟が 必 要 で す 。 現 時
ジアなど外国の人たちにも貢
言うに及ばず、アフリカやア
私たちは、離島・へき地は
だと思います。 年には
歳
輝く徳洲会の未来をつくるの
る日本にあって、より大きく
る世界一の高齢社会に突入す
計 人の腎移植関係者が
床工学技士、事務職員ら
剤師、臨床検査技師、臨
人をはじめ、看護師、薬
を進めていかなければな
の普及に向けた取り組み
者さんのために臓器提供
実に目を向けて考え、患
しています。こうした現
小血管障害症)の症例発
移植後TMA(血栓性微
ABO不適合腎移植での
適合生体腎移植、夫婦間
容者)に対する血液型不
の延長線上に あ る 合 理 的 で 実
ヘルスケアシステム構築とい
洲会の文化は今後、世界一の
者さんを常に中心に置いた徳
代的経営を駆使しながらも、
り方が大きく変わります。近
に求められるヘルスケアのあ
なると言われるなか、私たち
以上の5人に1人が認知症に
教授が開会の挨拶を行い、 弘彰医師、中澤龍斗医師、 ナー、脳死ドナーからの
腎泌尿器外科の力石辰也
まれた。
集まり、会場は熱気に包
医大腎泌尿器外科の目時
続いて、聖マリアンナ
谷 篤 副 院 長 が、
「献腎ド
構米子医療センターの杉
通テーマに講演。原因不
提供される際の膵・腎摘
脳死ドナーから多臓器が
者)からの腎臓摘出や、
ちから い し
明の抗体関連型急性拒絶
出などの手技について、
心停止ドナー(臓器提供
徳本部長は「腎移植を
反応や、Rh(-)血液
すい
希望する多くの患者さん
実際の手術映像を交えな
がら説明。
腎臓摘出方法について
「 心 停 止 後、 で き る だ け
短時間に手術室で開腹し、
氷冷水を入れる表面冷却
を行う」など、いくつか
のポイントを紹介した。
確かな技術と経験に裏打
ちされた手際の良い手技
に、会場の参加者からは
思います」と結んだ。
んでいくのではないかと
に定着し、臓器提供が進
から少しずつ脳死が社会
ります。そうしたところ
う考え方が広まりつつあ
めに、人のために』とい
て き ま し た。『 誰 か の た
考え方や死生観は変化し
え で、「 世 代 が 代 わ り、
り立ちなどを考察したう
摘。日本人の死生観の成
観を再考する必要性を指
提供の増加に向け、死生
また杉谷副院長は臓器
う声が聞かれた。
しているのですか」とい
型レシピエント(臓器受 「 手 術 映 像 は 倍 速 で 再 生
点では無理が あ る よ う に 見 え
献してきました。国内外の患
件にまで減少
に登るように命じました。途
るかもしれま せ ん が 、 や り 遂
合計で約
はなく、公益の追求には全職
あり、患者さ ん も 期 待 し て い
わせなければいけません。
できません」と修行僧が高僧
に訴えた時、高僧は目の前に
ます。大事業 を 成 し 遂 げ る に
中まで登った修行僧に高僧は
げなければな り ま せ ん 。 現 在
現可能な計画 は 予 定 と 呼 ぶ も
う途方もない夢に向かいます。
摘出手技」と題して講演
表を行った。
修行僧は震えながら揺れる竿
の。将来の意 志 を 表 す 困 難 な
肌や目の色、言葉や宗教が違
同大学腎臓・高血圧内科
らないと思います」と呼
をよじ登り、竿の先にしがみ
計画に対して は 挑 み 、 打 ち 勝
司会を務めた湘南鎌倉病
このあと、国立病院機
付きながら「まだ悟りは開け
つ覚悟を自ら の 内 に も た な け
その心は地域社会を良くして
か なた
夢中になることができるか
はる
たいと思います。
びかけた。
ません」と言いました。する
っても、弱者のための医療は
個人組織から近代的組織へ
切り替えが求められている
ひん
聖マリアンナ医科大学
と高僧は厳しい口調で「その
ればなりませ ん 。
手を放せ」と命じたのです。
年かけて 築 き 上 げ た 徳 洲
会のあり方を 変 え る 時 が つ い
を行った。杉谷副院長は
にやって来ま し た 。 患 者 さ ん
夢は遥か彼方にあります。
私が職員に願うのは、報酬
の 谷 澤 雅 彦 医 師 が、
「辛
のため、弱者 の た め に 文 字 ど
私たちが到達できそうもない
のためだけに仕事をするので
院腎移植外科の徳本直彦
お り 身 命 を か け て 徳 田 虎 雄・
と認識しつつも、それに向か
はなく、患者さんのために働
部長は導入部として、日
結局、修行僧は竿から手を離
前理事長がつ く り 上 げ た 〝 徳
う努力を続けることが徳洲会
いこうとする公益にあります。
すことができませんでした。
田商店〟が、 3 万 人 の 職 員 と
のあり方だと信じています。
く自分に夢中になることがで
万国共通です。
これは道元禅師が古人の言
収益5000 億 円 の 巨 大 組 織
きるようになってもらうこと
い腎移植 〜当科で経験
した最近の3例〜」を共
を引いた「百尺の竿 頭さらに
に達しようと す る 今 、 個 人 的
私たちは、病院が患者さんや
です。自他ともに誇れる企業
本の腎移植件数の推移な
一歩を進むべし」という説話
な組織から近 代 的 な 組 織 に 切
弱者の生き血を吸って発展し
になるため再出発した徳洲会
職員や家族、取引先が誇れる
の一節です。竿の先から一歩
り替わること が 、 否 応 な く 求
てきた事実を忘れていません。
に、未来は開けると信じてい
患者さんのため働く自分に
踏み出せば落下してしまいま
められていま す 。 こ う し た 変
2008年、アメリカン航
ます。皆で頑張りましょう。
どうげん
す。仏の境地に至るには、身
換点は、時に 大 き な 危 機 を も
給与削減によって340億円
空が倒産の危機に瀕した際、
福岡徳洲会病院は2015年度の看護師
内定者国家試験対策宿泊研修を2日間
にわたり実施した。同研修は、次年度
の入職内定者(新卒看護学生)を対象と
する看護師国家試験の“直前対策合宿”。
参加者は福岡県宗像市の多目的研修施
設で、集中して勉強した。同研修は看
ポイントを解説する関根・副看
護師確保の一環で同院が年1回企画し、
護部長(写真はグループ対抗確
認テスト)
例年、ほぼ全員が合格している。
7回目の今回は学生33人が参加。同
院の関根慶子・副看護部長と山中真理
子・教育師長が講師兼引率者を務めた。
初日は基礎看護学、小児看護学、成人
看護学(循環器系、脳神経系)の講義を
行い、それぞれポイントやキーワード、
太宰府天満宮で合格を祈願(左
手前が山中・教育師長、その奥 出題傾向などを解説。講義終了後も自
が関根・副看護部長)
習する学生の姿が見られた。
2日目は、関根・副看護部長が講師を務めグループ対抗の確
認テストを実施。また、薬理学に関する最近の出題傾向と対策
をテーマに、今給黎修・福岡大学薬学部准教授が講義を行い、
全日程を終了した。その後、希望者で太宰府天満宮を訪ね合格
祈願を行った。
同院は准看護師を採用していないため、不合格の場合は内定
取り消しとなる。病院にとっても予定していた看護師の数を確
保できなくなるだけに、山中・教育師長は「絶対に合格してもら
わなければ」と力を込め
村重梓さん:
「学校よりもわかりやす
ていた。試験は2月22日、
く、2日間では足りないと思いました。
合格発表は3月25日の予
仲間との交流も刺激になりました。
どうしても福岡病院の ER(救急外
定。
「参加してくれた方と、
来)で働きたいので、頑張ります」
少しでも長く一緒に働き
たいと思っています。職 中村晴菜さん:「仲間づくりもできて、
入職後の不安が軽減されました。看
員一同、入職を心待ちに 護師を目指すきっかけは、DMAT(災
しています」
(関根・副看 害時派遣医療チーム)への参加。
夢をかなえたいと思います」
護部長)
。
かんとう
命をも捨てる強い覚悟が必要
たらし、多く の 企 業 が 乗 り 越
看護師国試対策で研修
とを誇りに思われるようにし
だという意味でした。
えられずに歴 史 か ら 姿 を 消 し
いやおう
今、徳洲会も大きな覚悟を
徳洲会を自他ともに誇り得る組織へ
医療法人として存続を保ち公益追求
弱者のための医療に全員がベクトル徹底
合格へラストスパート!
福 岡
徳洲会病院
迫られています。武蔵野(2
どを紹介。
65
企業として発展し、地域社会
90
入職内定の学生33人
42
院内外の腎移植関係者 90 人が参加
30
し た が「 ま だ で す 」。 さ ら に
さお
ある百尺(約 ・3m)の竿
13
「悟りは開けたか」と聞きま
30
からも徳洲会がともにあるこ
25
33
80
員が弱者のための医療という
16
腎移植
52
新築移転が控 え て い ま す 。
20
仏の境地にたどり着くことが
一般社団法人徳洲会理事長
鈴木隆夫
平成 27 年 2 月 2 日 月曜日│No.965 ❷
聞
新
洲
徳
生 命だけは平等だ