東京高裁・小林昭彦裁判長の抜き打ち結審を弾劾する 市東さんの農地取り上げに反対する会 (代表:坂本進一郎/井村弘子) 東京高裁第19民事部・小林昭彦裁判長は、3月4日、成田空港株式会社に よる市東孝雄氏の農地取り上げ請求裁判で、突然、弁論終結を宣言しました。 弁護団は間髪入れず裁判官忌避を宣告し、現在その申し立てが東京高裁で審理 されています。 私たち「市東さんの農地取り上げに反対する会」は、あまりに不当な弁論打 ち切りに強く抗議するとともに、東京高裁に対して忌避申立を是認し審理を続 行するよう求めます。 一審千葉地裁・多見谷寿郎裁判長の驚くほどズサンな不当判決に続く控訴審 では、 「公用収用」論と農地法第3条問題で新たな論点が提起され、二つの関連 裁判で空港会社の偽造証拠を究明する文書提出命令や、空港会社によるヤグ ラ・看板の所有権誤認など、本件の核心に迫る新展開が切り開かれています。 この日の法廷にはそれらの書面と、市東氏本人の証言を始めとする立証計画が 提出されました。およそ審理を打ち切る局面ではありません。 しかも本件農地裁判は、市東氏の耕作地の73%を取り上げるものであり、 農民としての命にかかる大問題です。小作人の同意無き農地売買や、農地法に よる違憲・違法な公用収用の是非を問う前例のない裁判です。 さらに家族農業を解体して農地を法人企業に売り渡し、TPP 導入に血道を上 げる安倍農政に対して、戦後闘いとられた農民の権利を守りぬく闘いであり、 徹底的に審理が尽くされなければなりません。 一方的な弁論終結は市東孝雄氏から防御権を剥奪し、成田空港会社と千葉県 を利するまったく不公正な訴訟指揮であって、断じて認められません。 小林昭彦裁判長は前任の貝阿彌裁判長から交代して、審理わずか二回目(う ち前回は更新意見のみ)で終結させました。始めから打ち切ることだけを使命 とした不当人事だったことが浮き彫りです。 これがどうして「偏りの無い公正な裁判」といえるでしょうか。経産省前テ ント裁判に続くこの暴挙は、建前の裏に隠された司法の暴力性を満天下に明ら かにするものに他なりません。 市東孝雄氏は「じつに悔しい。これをバネにさらに闘っていく」と決意を語 りました。私たち「市東さんの農地取り上げに反対する会」は、これまで以上 に運動に力を注ぎ、市東さんとともに闘います。 2015年3月9日
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