講演「食を通して生徒の健康を考える」

平成26年度
北海道高等学校給食研究協議会
北海道大会
講演「食を通して生徒の健康を考える」
北海道文教大学非常勤講師
山際
睦子
1 生活習慣病の子が出て来ていることから生活習慣病調査を実施
・食に起因する健康課題が増加している。
・特に朝食の問題が生活全般に与える影響は大きいのでは
・定時制高校では職に就いている生徒は朝食を取る子は多いが、無職の子の状況が問題。
・不定愁訴の原因は、朝食を取らないことに起因することが多いのではないか。
2 学校における食育の推進について
・指導要領、学校教育法などに食育の推進が位置づけられた。学校としての食育指導計画
が必要になってくる。
・学校給食摂取基準では、国民栄養調査で不足している部分を補うよう定めている。
・生活のリズムの改善が生活習慣の改善につながる。「朝、太陽の光をああびて、朝食を
取ることから始めよう。」
・正しい生活習慣、食習慣を伝える場は給食時間、バランスのよい食事、教科等学校教育
全体を通じて。
研究発表
「今後の柏定給食のあり方」
帯広柏葉高等学校定時制教頭
印牧
誠
1 帯広柏葉高校の概要
2 本校給食の現状
・給食摂取生徒が年々減ってくる中で、給食委員会で検討し、職員会議でH25年度入学
生より完全給食を実施することに決定する。
(1)給食数
平成26年度
194食、給食費
1カ月
(2)給食メニューの工夫
・季節や行事にあわせた献立
・多様で新鮮な食材 十勝産の食材の使用など
・栄養バランスに優れた健康的な食生活を意識して
・生徒からのリクエストメニューの取り入れ
(3) 家庭科での取り組みと、給食との連携
(4)出前授業の取り組み
(5)給食週間の取り組み など
3
本校給食の今後のあり方
4000円
質疑応答
○ 基本的食習慣の指導について
小樽工業高校給食調理員
生徒はお魚が苦手な子が多いので、骨を取って提供したりするなど工夫している。また
調理員は、献立から発注までやっているので家に持ち帰って 仕事をしている。先生方に
も現状を 知ってもらいたいし、気にかけてもらいたい。
滝川高校教頭
一人調理員、一人臨時採用。調理員さんはいろいろ工夫して仕事をして
いる。調理員
さんの苦労や、また食事のエチケットなど教えていきたい。
有朋高校養護教諭
貧困の家庭、一人親家庭が非常に多く、家庭崩壊が食生活にも現れている。民間委託で
ある。残食はほとんどない。希望者給食であるが、お金がなくて食べられない生徒もいる。
家庭での食事のあり方がその子の食習慣に大きく影響を与えている。(たとえば家では鶏
肉しか食べたことがない子がいて、他の肉を食べれない。)
小樽工業高校養護教諭
22名の生徒がいるが、そのうち21名が給食を希望している。(150円)。残食もほと
んどない。調理員がメニューを工夫して作っている。
網走南が丘高校教頭
給食は楽しい雰囲気で食べられる事が大事。全員給食制なので、ワイワイと楽しくおし
ゃべりしながら食事させている。4年前に民間委託になったが、最初の頃は道からのメニ
ュー通りの献立であったが、最近は学校の要望などを聞き入れてもらっている。
○ 研究発表についての質疑
苫小牧工業教頭
希望給食から完全給食になった経過は。以前は希望給食だったのはなぜか。給食の体制
は民間委託か。
A. もともと完全給食と捕食給食(パンと牛乳)の生徒がいた。完全給食は私費給食のた
め年々生徒数が減ってきた。校内で検討し、平成25年度入学生より完全給食を実施。給
食の体制は、平成26年度より2人体制。一人が非常勤調理員、一人は臨時採用。
小樽工業高校養護教諭
給食と、家庭科など他教科との連携で何かやっていることは。
A. 帯広柏葉高校での家庭科の実践は、あくまで教科内での実践である。
室蘭栄高校教頭
栄養管理のフリーソフトを探しているが、何か適当なものがあれば教えてほしい。