連載記事他

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新連載シリーズ 森林教室
会員発言
■第 9話『 山を治める(治山治水)』
木を見て森を見ず。緑のボランティア活動19年。
1997年(平成9年)3月槻川源流の東秩父村でコナラを
植樹。以来森林(林業)に携わる者としてのソフトやハ
ード(チェーンソーや刈払い機等)面での研修を重ね、
年間70回以上の出動にもめげず、今日を迎えられたこ
とに自分を褒めてあげたい。入会してわずか3年の間
に、県林務課(現森づくり課)のご用達が十分務まるも
のと自負心と気概に満々たるの有様でした。しかし今
日、森林手入れは遅々として進んでいない。台風や大
雨による土砂災害起こりやすくなるのは必定。要間伐
の里山が目立つ。成長し過ぎた森林は、温暖化機能も
退化しているのではないだろうか。時まさに3月11日14
時46分。東日本大震災から4周年。集中復興期間の期
限も来年に迫る。何かすべて弛緩しているとは言わないが
ここは政治の問題でしょうか。心あれば森の手入れに
参加しよう。〈No.52 堀口田道 さいたま市〉
春になりました。また、雨の季節が訪れてきます。昨
年も神戸であったように集中豪雨で多くの人が土砂災
害に遭いました。昔から土砂災害や洪水には「治山治
水」という言葉が使われています。治山の意味は、木を
植え、植林するなどして山をととのえること。治水の意
味は、川などに工事し、運輸・潅漑の便を図るとともに
洪水にならないようにすることとされています。
わが国は狭い国土に急峻な山を抱え、河川は短く急
勾配で、さらに地質がもろいため、台風や長雨などのよ
うに集中的に雨が降った場合には、昔からたびたび大
水害に襲われてきました。
日本の国土の七割は森林であり、河川を遡ればその
源は山に行き着きます、この山に大量の雨が降り、大
量の水とともに山崩れによる土砂を含んだ土石流が流
れていけば、洪水の勢いはますます大きくなります。昔
の人々も経験によって、山から土砂を流さないことが洪
水を軽減すると理解していたと思われます。近代にな
って、明治二十九年の水害を契機に河川法、森林法
など治水のための法律が制定されました。さらに明治
四十三年に大規模な水害に襲われたため、翌四十四
年から国に於いて本格的に治水事業そして治山事業
が開始されたところです。
現在では都市に住む人々は、テレビや新聞で、夏の
台風時期になると土石流や山崩れなど災害のニュース
を見せられます、しかし実感としてこれらの災害の恐ろ
しさを感じることは出来ないと思われます。治山事業で
は、土石流や山崩れなど災害を防ぐため、急勾配の山
の渓流の中に、コンクリートで小さなダムを造るととも
に、山崩れをコンクリートの壁を造り(専門用語では「よ
う壁」と言う。)崩れないようにして、さらに緑化して、山
を復旧しています。しかしながら、土石流を、小さなダ
ム群で防ぐことが治山事業の本来の目的ではありませ
ん。治山治水の基本は、山の緑化です。川の上流の山
に豊かな山が無ければ、洪水を防ぐことが出来無いば
かりか、渇水にも見舞われてしまいます。「治山」の目
的は、樹木の植栽及び土木的工事によって山地及び
荒廃した渓流の侵食を防止し洪水の害を減少させると
同時に、荒廃した山地に森林を造成して渓流の流域の
森林を整備することです。要するに河川の上流に於い
て洪水の原因を抑えようとするのが主目的なのです。
このような治山事業は、国や県の公共事業として行わ
れています。最近、公共事業への批判が多く叫ばれて
いますが、国土を災害から防ぐため、山奥で人目に触
れず、明治以来営々として、公共事業として行われて
きています。六本木ヒルズに代表される都市の繁栄も、
治山事業のような地道な事業により、支えられているの
ではないでしょうか。 〈No.660 小室正人 さいたま市〉
シリーズ 薪ストーブの魅力と暮らし
■第12話『ゴミを宝 に』
公園管理、道路管理、河川管理、ダム管理・・・などに
おける、樹木の剪定、伐採、流木等の処分において、「
薪の無料配布」という形で担当行政機関から一般の人
へそれらの木が提供される機会が時々あります。いず
れも配布当日は、遠くからでも集まった薪ユーザーの
人達の車が何十台と列をつくるほどの人気で、あっとい
う間に大量の処分木が無くなります。処分木は管理上
必要な作業から発生した木であり、薪で使うために集
めたり伐ったりした木ではありません。薪ユーザーの薪
の入手方法は廃棄物として処分される木を薪に頂いて
くるケースがほとんどで、薪を目的に木を伐るというケ
ースはほとんどありません。つまり何が言いたいのか言
うと、一方では不要(ゴミ)とされるものが別の一方では
必要(宝)とされる、処分される木と薪ユーザーの接点
が上手く出来れば、お互いに得があり木の有効利用が
図れるだろうということです。
<No.30 木島 浩 寄居町>
「クラブ員の声」欄への投稿を200字程度でお願
いします。
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