日本一植物の種類が多い高尾山を破壊する トンネル工事は即刻中断す

公共事業の名称
所在地(国)
都道府県・路線
事業者
首都圏中央連絡道路
高尾山トンネル建設
日本
東京都
国土交通省・中日本高速道路株式会社
事業の概要・問題点(自由記述・図表等の貼り付け可)
日本一植物の種類が多い高尾山を破壊する
トンネル工事は即刻中断すべき!
高尾山は新宿から1時間の場所にありながら、優れた植生を維持しており、植物の種類の多さは日
本一を誇る。その数は約 1300 種、昆虫は 5000 種にのぼり、日本三大生息地のひとつでもある。植物
も昆虫も豊かであるため野鳥の宝庫でもあり、約 150 種(日本に生息する鳥の約 4 分の 1)の鳥たち
に出会うことができる。山の高さは 599m、日本で一番小さな国定公園でありながら、まさに生物多様
性の見本のような山である。大都市にこれだけの山が残っているのは奇跡的。
高尾山の植生の豊さの大きな理由は 2 点ある。ひとつは、日本列島の冷温帯と暖温帯の境目に位置
しているという地理的条件。北側斜面には広葉落葉樹、南側斜面には照葉常緑樹の森が広がり、これ
に渓谷林や針葉樹林がかさなっている。もうひとつの条件が、水の豊かさである。高尾山には、あち
こちで湧水があり滝や沢をなしている。大地殻変動で一気に立ち上がってできた山であるため、地層
はほぼ垂直に近く、その地層と地層の隙間が水道(みずみち)となって、山のおなかの中を縦横無尽
に走っている。つまり水の塊のような山なのである。この水の豊かさが高尾山の生物多様性を保証し
ている。高尾山トンネル工事は、上り線下り線の 2 本、10m の大穴を山に穿つ工事である。これは水
袋に槍を突き通す行為に等しく、トンネルは高尾山の水脈をズタズタにしてしまう。現に、同じ地層
を持つ隣の山八王子城趾(城山)は、トンネルを掘られた結果、国史跡の御主殿の滝が涸れ、山肌は
どんどん乾燥している。
23 区の渋滞解消のためと建設理由が国によって主張されていたが、完成してもたった 6%しか渋滞
は解消しないことが明らかになっている。次には八王子市内の渋滞解消、とりわけ大渋滞で有名な 16
号の渋滞解消がうたわれたが、完成時に 16 号は一日平均 3 分の解消でしかなく効果はない。一方、
このトンネル建設には 1400 億円に上る税金が投入され、単純計算で1m7000 万円になる。費用便益
計算が非常に過大に予測されている問題も裁判によって明らかにされている。1,2 分のために莫大な
税金を投入し、本来なら誇るべき日本で一番植物の多い山をわざわざ破壊する高尾山トンネル工事ほ
ど愚かな道路工事はない。
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