検査後の看護

2009 年 08 月更新版
検査後の看護
1) 手順
・検査終了時、患者に労いの言葉をかける。
・鎮静剤使用時は病棟・外来看護師に車椅子やストレッチャ-での迎えを依頼する。
・意識や呼吸状態に留意する。
・鎮静剤の使用量や検査後の注意事項の申し送りを行う。
― 上部消化管内視鏡検査 -
a) 咽頭麻酔の効果が暫く持続することを説明し、その間は飲食を控えるように説明
する。原則として、生検をしていない場合は 1 時間、生検をしている場合は 2 時間飲
食を控えて頂き、飲水から開始して誤嚥がなければ食事を開始して良いことを説明
する。含嗽は直後に行ってもよいが、飲み込まないように説明する。
b) ルゴ-ルを使用した場合は、検査中から胸やけや嘔気が起こることを説明する。
c) メチレンブル-を使用した場合は、色素が腸管から一部吸収し、尿中に排泄され
尿が青くなることがあることを説明する。
d) 検査終了後に分泌物の中に血液が小量付着し、直ぐに止血するが出血が持続す
る時は、主治医に連絡するよう説明する。また、喉の違和感が 2~3 日続くこともあ
ることを説明する。
e) 検査時間が長くなり腸管内の空気により、腹痛を訴える患者には排ガスと共に楽
になることを説明する。腹痛が持続し、痛みが強い場合は施行医に報告する。
f) 義歯の紛失が無いように、検査終了後患者に忘れ物が無いか声をかける。
― 下部消化管内視鏡検査 -
a) 検査終了後は、肛門部を暖めたタオルで清拭する。患者自身で清拭を希望される
場合は暖めたタオルを渡す。
b) 腸内に空気を入れながら検査を行うため、検査後も腸に送気した空気が残りお腹
が張り、腹痛が起こることがあるが、排ガスを行えば自然によくなることを説明す
る。
c) 検査台から起き上がる時は、めまいや立ち眩みを防止するために、ゆっくり起き上
がるように説明する。
d) 排便や排ガスのためトイレに行くことをすすめる。必要時、ポ-タブルトイレを準備
する。
e) 更衣の際は転倒しないように、検査台に腰掛けて着脱して貰う。自力での着脱が
困難な場合は介助を行う。
f) 飲食は直後に摂っても良いが、腹満がある場合は排ガス後に摂取するように説明
する。
2009 年 08 月更新版
g) 色素散布をした場合は便に色がつくことがあることを説明する。
h) 次のようなことがあったら直ぐに連絡するように説明する。
*強い腹痛、強い腹満、激しい下血など
― 内視鏡的治療 -
a) 病棟に迎えの連絡を行う。
b) 患者に暫くは飲食が出来ないため、主治医の指示に従うよう説明する。
c) 病棟看護師に、患者の状態や異常の有無、使用した薬品の種類や量を
申し送る。