有限会社 百栄で行う認知症療法について (有)百栄では、認知症の特性を理解したスタッフが、定期的にお一人お一人の状態を話し合 い、その方の「困っていること」や「できるようになりたいこと」「やってみたいこと」等 を確認しながら、ゆったりとした時間の中で「やり慣れているなじみのやり方・活動」や 「好きな活動」 「安心できる暮らしやすい環境作り」等を通じて「認知症とともに、よりよ く生きる」お手伝いをさせていただいています。 目的 ①生活リズムを整える ②廃用性・低運動性による心身の機能低下の予 防 ③日常生活でできる事の維持・改善 ④生活の中での役割(やりがい)をみつける ⑤社会参加・コミュニケーションの機会を作る ⑥余暇の充実 ○できることの発見 ○楽しみの発見 ○自信・誇りの回復 ●不安の解消 ●生活への前向きな気持ち ●周辺症状(問題行動)の軽減 ご本人:落ち着いた生活・充実した生活の再構築 ご家族・介護者:介護料の軽減、コミュニケーションの改善、生活スタイルの再構築 (有)百栄の認知症療法に対する」理念(考え方) できることはご自分で 患者様ご自身の自己 会話の際「見当識訓練」 お一 人お一人の 希望 やっていただく毎日の 決定の機会と意思を 「回想法」を意識して や必 要性に沿っ た対 日常生活そのものが立 大切にします(拒 会話を促します。 応が できる環境 整備 派なリハビリになりま 否・不参加の保障) とス タッフ体制 を心 す(残存機能の利用) がけます。 内容 1.日常生活の流れの中で行うプログラム 日常生活活動/日常生活関連活動 1 日の生活の流れの中で、普通に行われる身の回りの活動(食事、更衣、排泄、移動、入浴、 服薬など)や家事(整理整頓、洗濯・衣類の整理、調理、買い物など)、社会参加(外出、 コミュニケーションなど)にことです。できることはご自分でやっていただくよう励まし ながら、できないこと・やりにくいことに対しては、やりやすい方法を一緒に考えて練習 したり、お手伝いしたりしながら、その方の持っている能力に合わせた生活を考えます。 <1 日の生活の流れ> 朝 作業療法 食 (集団,個別) 昼食 服薬 起 薬 排 床 ・ 泄 口腔体操 整容 更衣 入浴 服 口 作業療法 休 体 排 腔 (集団.個別) 憩 操 泄 ケ ア 生活 服 排 薬 服 就 泄 ・ 薬 寝 夕 技能訓練 食 見当識訓練 認知症で症状が現れることが多い、時間、場所、人の順に障害される「見当識」の障害を 補うための訓練です。当院では「24時間見当識訓練」として行っております。 回想法 楽しい思い出の再体験、勘定の受容・共感により精神的な安定がもたらされ、うつ感の改 善、不安の軽減、人生満足度の向上、自己肯定感の強化をはかることができます。また、 記憶中枢への働きかけ、認知症の進行を遅らせることができるといわれています。(有)百栄 では場所やメンバーを設定せず、日常の会話や環境調整の中で行う「構造化しない回想法」 として行っております。 見当識訓練用のボードの利用 毎日、朝と夕方に「今日の予定」「夜間・明日の 予定」として書きかえています。見当識の低下に よる「今日はいつか?」 「今は何をしたらいいの か?」 「ここはどこか?」などの不安を軽減する とともに、患者さん同士、患者さんと面会にいら したご家族やスタッフとのコミュニケーションの 手助け(話題づくり)になるような内容を心がけ ています。 ①見当識訓練 日付、天気、1日の予定、食事のメニュー、担当職員、おふろカレンダー など ②今日は何の日? ③頭の体操 ④お誕生日の方の紹介 2.集団で行うプログラム 皆さんで一緒に行うプログラムです。楽しみながら、身体機能や認知機能の維持・改善を はかる内容になっています。 体操・うた・音楽鑑賞 健康体操(体ほぐし体操、棒体操、セルフマッサージ) DVD 鑑賞(ベッドでも参加できます) 体を動かそう(体操、手の体操、風船バレー、頭の体操) 3.集団の中で個別に行うプログラム 手工芸による創作(季節の飾り作り、おりがみ、飾り箱作り、編み物、簡易織物、ちぎり 絵、塗り絵、書道など) ボードゲーム(囲碁、将棋、オセロ、かるたなど) ボーリング 歩行機能、バランス機能、認知機能、コミュニケーション能力の維持改善を目的としてい ます。床に広げた大きなネットを踏まないように、決まったステップで歩きます。 「1・2・ 3・・・」の手拍子や、みなさんで歌う童謡・唱歌にあわせて歩きます。歩くときの真剣 な表情、うまく歩けても、失敗しても自然とあふれる笑顔、とても素敵です。 服薬指導(職員がおひとりずつお話しさせていただきます) 4.必要な方に1対1で行うプログラム(個別作業療法) 個別での対応が必要な方に実施させていただきます。 日常生活動作/日常生活関連動作訓練 役割作り 1対1でのコミュニケーション 廃用症候群への対応 その他、必要に応じて 1週間の予定 午前 月 火 水 木 体操 個別 健康 日常 歌 理学療法 体操 動作訓練 個別 リズム 個別 体操 個別 作業療法 体操 理学療法 歌 作業療法 手工芸 DVD 鑑賞 おやつ 午後 体を 動かす 作り カラオケ 体を 動かす 三線 金 タオル・棒・ ペットボトル 体操 外出 土 日常生活 動作訓練 体操 体を 動かす (月 1~2 回) お願い ご病気になられる前の生活の様子やご病気になられてからの生活の変化、ご家族が困って いること、当院へのご希望、退院後のご希望などを教えてください。認知症の方は、私達 が思っている以上に環境の変化に大きな不安を感じ、入院時・退院時に混乱したり不安定 になったりすることがあります。ご本人にもご家族にも、1日も早く、安心して新たに生 活をスタートしていただけるように、また、より効果的な作業療法を行うために、ご家族 からの情報は大変貴重なものです。 認知症療法の場面では、会話が難しくなってきた方でも、一緒に活動することで自然なか かわりをもつことができますし、活き活きとした様子や、笑顔をたくさん見ることができ ます。お時間がございましたら、お気軽にいつでもおいで下さい。ご一緒に参加していた だくこともできます。ぜひ楽しい時間をお過ごしください。
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