月報10月号の巻頭を掲載しました

今
年
の
標
語
「来てみませんか?」と誘える教会を目指そう。
努
力
目
標
◎主日礼拝を大切に守ろう。
◎他教会の働きを知ろう。
◎教会ホームページの充実と活用。
◎地域との交流促進。
聖語
御言葉を宣べ伝えなさい。折りが良くて
も悪くても励みなさい。
(Ⅱ
4:2)
は性急に結果を求めることを戒
める知恵ある格言と申しました。
しかし同じ格言を、人は時として
~いつやるか? 今でしょう!~
怠け心からか、或いは危機意識の
あなたがたは、
『刈り入れまでまだ四か月もある』と言っているではないか。わた
欠如から「まだまだ手を付けなく
しは言っておく。目を上げて畑を見るがよい。色づいて刈り入れを待っている。
ても大丈夫」と言うための逃げ道
(ヨハネ4:35)
司祭 ミカエル 小南 晃 として用いてしまうこともある
のです。
10 月を迎えて、田圃の稲も穂を
まず少しこの話の背景を申し
そしてイエスの「目を上げて畑
つけ、刈り入れを待つばかりです。 ますと、イエスと弟子たちがサマ を見るがよい。色づいて刈り入れ
冒頭の聖句は、まさに「刈り入れ」 リアの地を旅していた。そのサマ を待っている」は、そうしたぼん
を促すイエスの御言葉です。
リアの人々とユダヤ人は仲が悪
やりと手をこまねいている状況
しかし、この言葉が語られたの く、本来ならユダヤ人であるイエ に「いつやるか?今でしょう!」
が、刈り入れの季節であったかど スに反感を抱く筈です。ところが とはっぱをかけていると言えま
うかはわかりません。何故なら、 イエスがサマリアの一人の女と
す。
「あなたがたは、『刈り入れまで 話をしたところ、意外にもその女
まだ四か月もある』と言っている は素直にイエスのことを救い主
設立者記念タブレット
ではないか」とあるからです。
と信じ、直ちにそれをサマリアの
当教会創立時の宣教は、今から
もしこの言葉通りに受け取れば、 人々に知らせた。聞いた人々もイ 115年前、1900年に楠町講
今から 4 か月前とは6月、即ち、 エスのもとに続々と集まって来
義所として独立後、10年で教会
丁度田植えの時期ということに た。その様子を見ながら冒頭の聖 を建築し、その数年後には新伝道
なります。
句 を 語 っ た と 言 う も の で す 。 拠点「兵庫講義所」を設立。そし
しかし、この『刈り入れまでま
これは福音宣教に関して語っ て当教会創立から20年後には
だ四か月もある』と言う言葉は恐 ているもので、弟子たちにしてみ 信徒数約200名の大教会とな
らく当時の諺、格言でしょう。そ れば、ただでさえサマリアの人々 るという、驚くべき発展を遂げて
の言わんとしている意味は「種を は自分たちに敵対的なのに、彼ら います。
蒔いたばかりで収穫を求めるの に福音を告げ知らせたところで
神戸昇天教会チャンセルには
は無理というもの」、即ち「今始 結果が出るのはまだまだ先のこ
教会設立者の覚前政蔵長老を記
めたばかりで結果を求めるのは と、即ち「刈り入れまで4カ月あ 念してのタブレットが掲げられ
早すぎる」という、性急に結果を る」ということになるでしょう。 ています。そこに記された御言葉
求 め るこ とを 戒め る言葉 で す。 しかしイエスは、そうではない、 は「目をあげて畑を見よ、はや黄
「焦ってはいけません」
、
「長い目 もう彼らには福音を受け入れる
みて収穫時になれり」です。
で見なさい」と言った知恵のある 準備が出来ている、だから今こそ、 今、私たちも福音宣教において、
格言です。
救いに導く時だと語っていると
既に畑が色づいていることに気
いうことです。
付くことのできる目と、直ちに刈
サマリア宣教
り入れに迎う勇気と行動力が与
しかしイエスは、「色づいて刈
いつやるか? 今でしょう!
えられますように祈り求めたい
り入れを待っている」とその諺と
先ほど、本来なら『刈り入れま と思います。
は全く逆のことを告げています。 でまだ四か月もある』と言う言葉
たり ほ
いろ づ
垂穂は色付き
と がま
ま
利鎌を待てり