平河町C.P.A.ニュース 3月号

平河町C.
平河町C.P.Aニュース
(マネジメント倶楽部
(マネジメント倶楽部 3 月号ダイジェスト)
2016
2016 年 2 月 25 日発行
㈱平河町総合研究所ホームページ
マイナンバーの記載を要しない書類((p.2)
【1】 マイナンバーの記載を要しない書類
平成 28 年 1 月よりマイナンバー制度が開始されています
NO.
NO..274
http://www.hihttp://www.hi-souken.org
【2】インボイス制度の概要
インボイス制度の概要((p.2)
【2】
インボイス制度の概要
.2)
平成 29 年 4 月より消費税率が 10%へと引上げられ、
が、平成 28 年度税制改正では、下記の書類について提
外食と酒類を除く食料品と、一定の条件を満たす新聞
出者の個人番号の記載を要しないとする見直しが行わ
に軽減税率(8%)が導入されることになります。
れる予定です。
そして、軽減税率の導入から 4 年経過後の平成 33 年 4
①申告等の手続きと併せて提出され、又は申告等の後
月には「インボイス制度」が導入されます。
に関連して提出されると考えられる書類(所得税の青
インボイス制度とは、仕入にかかった消費税等の金額を、
色申告承認申請書、消費税簡易課税選択届出書など)
売手が発行する「適格請求書」または「適格簡易請求書」
②税務署長等に提出されない書類であり、提出者等の
に記載された税額のみで計算する方式となります。原
個人番号の記載を要しないこととした場合であっても
則として、適格請求書又は、適格簡易請求書がなけれ
所得把握の適正化・効率化を損なわないと考えられる
ば、売上にかかる消費税等の金額から、仕入に係る消
書類(非課税貯蓄申込書、非課税口座廃止届出書など)
費税等の金額を差引くことはできません。
この改正は、マイナンバーを記載することによる本人確認
また、インボイスを発行できるのは、適格請求書発行事
手続等、納税者の負担が増加することを踏まえた改正
業者として登録指定を受けた課税事業者に限られるた
であることから、当該改正の趣旨に基づき、改正法の
め、免税事業者などから品物を仕入れてもその仕入に
施行日前であっても、マイナンバーの記載がなくとも、改め
係る消費税等の金額は、課税仕入として、課税売上よ
て求めないとされております。
り控除ができないものとなります。
【3】 国民健康保険等の一部改正(
国民健康保険等の一部改正(p.4)
国民健康保険制度は、原則として被用者保険等の適用者以外の国民全てを被保険者とし、保険者は、市町村と国民健康保険組
合です。なお、国民健康保険事業の運営に関し、複数の市町村で一部事務組合又は広域連合により実施している所もあります。
国民健康保険制度に充てる費用としては、保険料(税)と国庫支出金、保険基盤安定繰入金の三つがあり、国が支出する金額とし
ては、療養給付費等負担(補助)金、財政調整交付金、国民健康保険団体連合会等補助金などの国庫支出金があり、保険基盤安定
繰入金は市町村国保の被保険者の保険料(税)の軽減相当額を市町村が一般会計から国保特別会計に繰り入れる制度です。
国民健康保険制度は、少子高齢化などの理由で慢性的な赤字構造が続いており、持続可能な医療保険制度を構築するための
措置が望まれておりました。
平成 27 年 5 月 27 日成立の国民健康保険等の改正では、医療保険制度の財政基盤の安定化、負担の公平化、医療費適正化の
推進、患者申出療養の創設等といった下記の措置が講じられることになりました。
①国民健康保険の安定化(平成 30 年 4 月 1 日施行)
都道府県が財政運営の主体となり国保運営の中心的役割を担い、制度の安定化、国保への財政支援による財政基盤の強化。
②負担の公平化(平成 28 年 4 月 1 日施行)
入院時の食事代について在宅療養との公平等の観点から段階的に引上げ、紹介状なしの大病院受診時の定額負担の導入。
健康保険の保険料算定の基礎となる標準報酬月額及び標準報酬額の上限の引上げ。
③その他(平成 28 年 4 月 1 日施行)
被保険者の所得水準の高い国保組合の国庫補助について、所得水準に応じた補助率への見直し。国内未承認の医療品等を迅
速に保険外併用治療として使用したい患者からの申出を起因とした新たな保険外併用治療の仕組みの創設。
《今号は、渡辺 裕人が担当いたしました》