他者の言説をいったんは受容し、それが引き起こす納得や了解などの全身的な感覚を通して物事の正否を判断し、自らの知を更新し続ける人。すべてのことについて自分の判断こそ絶対の真実だと思い込み、他者の見解によってそれに修正や検討を加える姿勢を一切もたないということ。自説のみが正しく、他者の見解は一切不要と考えることは、他者の思考や判断、ひいてはその存在そのものを否定することと同じだということ。集団において情報を摂取・吟味し、特定の仮説の下に対処法の合意を形成するという一連の動的過程を活性化し、他者の創造的な行動を促す力。知性とは他者の言説に慎重に耳を傾け、その受容を通して自らの知の枠組みを不断に更新する営みであり、自らの正しさを盲信し、他者の存在を頭から否定することで集団の知的活動を阻害する人間は、確実に「反知性的」怠惰頻　繁存在とみなすことができるということ。陳腐オウイ見向きさえもなさらないのですぐに（姫君を）お迎え申し上げるつもりだ悲しいというのも月並みな表現で、言い尽くせないほどだ自分の死後も必ず姫君を丁重にお世話してほしいということ。尼上に先立たれ火葬を見届けた姫君の深い悲哀を拝察します。何もすることがないどうして海棠を見ることに耐えられるだろうか、いや耐えられない海棠の花を、美人が赤い唇で酒を飲み頬が赤らむ様で喩えている。黄州に流された孤独な我が身を、同じ境遇にある海棠に重ね合わせ、酒に酔い一時の心の慰めとするため。