2016年度入試情報 国公立大前期日程の受験状況 2016/2/26 文部科学省は、2月 25 日より実施されている国公立大の前期日程の受験状況を発表した。1日目第1時限 目の受験対象者数は 243,335 人で、このうち受験者数は 229,216 人と 14,119 人が欠席した。欠席率は昨年よ り 0.2 ポイント上昇し、5.8%となった。<図表1>は過去5年の欠席率の推移である。国立大、公立大とも に欠席率は上昇傾向にあることがわかる。 <図表1>国公立大 前期日程欠席率推移 大学別にみると、最も欠席率が低かったのは京都市立芸術 国立大計 公立大計 大で、欠席者は1人であった。そのほか、例年欠席率の低い 7.7% 7.6% 7.4% 一橋大、宮城教育大、東京芸術大、東京大、京都大、大阪大 8.0% 7.1% 7.1% などが、今年も上位に挙がっている。 7.0% 一方、最も欠席率が高かった大学は兵庫教育大で 21.1% 6.0% 5.3% 5.0% 5.0% であった。次いで上越教育大、新見公立大、愛媛県立医療技 4.7% 4.7% 術大などが続く。欠席率が高い大学も例年と同じ顔ぶれが多 5.0% くみられる。なお、欠席率が1割を超えた大学は 158 大学中 4.0% 2012 '13 '14 '15 '16 20 大学であった。 ※文部科学省資料より (年度) 前期日程を欠席する背景は、主に二点挙げられる。一点目 は、併願した私立大へ合格して受験を取りやめるというケースである。例えば横浜市立大や首都大東京は首都 圏の難関私立大との併願者が多く、例年欠席率が高くなっている。 二点目は、推薦入試に合格したために、併願した前期日程を欠席するというケースである。近年国公立大で は推薦入試にセンター試験を課すケースが増えている。センター試験を課す推薦入試の場合、合格発表日が2 月上旬のため一旦一般選抜に出願することになる。そのため、センター試験を課す推薦入試の募集人員が多い 大学では、一般選抜の欠席者が多くなる傾向にある。例えば兵庫教育大は入学定員 160 名に対して、推薦入試 の募集人員は 58 名(入学定員の 36.3%)である。前期日程欠席者が多いのはこのためであろう。また、表に は掲載していないが、福岡教育大では今春入試よりセンター試験を課す推薦入試(募集人員 102 名、入学定員 の 16.6%)を新たに導入した。その影響からか、欠席率は前年の 2.0%から 9.0%へと大きく上昇した。 ●国公立大前期日程1日目第1時限目の受験状況(文部科学省資料より) <全体状況> 2015年度 国立計 2016年度 受験対 出席 欠席 象者数 者数 者数 187,987 178,586 9,401 5.0% 欠席率 受験対 出席 欠席 象者数 者数 者数 189,072 179,144 9,928 欠席率 5.3% 公立計 53,889 49,799 4,090 7.6% 54,263 50,072 4,191 7.7% 国公立計 241,876 228,385 13,491 5.6% 243,335 229,216 14,119 5.8% <欠席率の低い大学> 大学名 1 京都市立芸術 2 一橋 <欠席率の高い大学> 受験対 出席 欠席 象者数 者数 者数 欠席率 大学名 受験対 出席 欠席 象者数 者数 者数 欠席率 494 493 1 0.2% 1 兵庫教育 227 179 48 21.1% 2,551 2,531 20 0.8% 2 上越教育 299 239 60 20.1% 3 宮城教育 491 487 4 0.8% 3 新見公立 177 144 33 18.6% 4 東京芸術 1,512 1,493 19 1.3% 4 愛媛県立医療技術 232 189 43 18.5% 5 東京 8,698 8,588 110 1.3% 5 徳島 2,003 1,672 331 16.5% 6 岐阜県立看護 7 京都 8 石川県立看護 9 大阪 10 神戸市看護 149 147 2 1.3% 6 首都大東京 2,161 1,830 331 15.3% 7,885 7,756 129 1.6% 7 島根県立 878 746 132 15.0% 231 227 4 1.7% 8 横浜市立 2,126 1,827 299 14.1% 7,282 7,151 131 1.8% 9 鳴門教育 191 165 26 13.6% 101 99 2 2.0% 332 289 43 13.0% 10 敦賀市立看護大 ©Kawaijuku Educational Institution.
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