16-02-29 DUO3.0まとめ

DUO3.0 まとめ
英語単語集 1 ヶ月練習記録
©中国語 10000 時間 shambata 2016/02/29
目次
序章 はじめに .............................................................. 6
なぜ DUO3.0 のまとめを書くのか .................................................. 6
DUO3.0 まとめで伝えたいこと...................................................... 6
この DUO3.0 まとめはあくまで数多い練習例の一つに過ぎない .............. 7
第 1 章 前提となる学習者の状態 ..................................... 10
なぜ、なんのために?を知っていることが特に大事 ........................... 10
前提となる学習者の状態のチェック項目 ......................................... 11
なぜ英語を学ぶのか?.......................................................... 11
何のために英語を学ぶのか? ................................................. 11
仕事で使うのか? ............................................................... 11
好きか? .......................................................................... 11
目指すレベルは? ............................................................... 12
生活でのいっぱいいっぱい感 ................................................. 12
現在のレベル..................................................................... 12
学習歴 ............................................................................. 12
学生時の成績..................................................................... 12
学習方法 .......................................................................... 13
今までの他の言語習得について............................................... 13
2
資源................................................................................ 13
価値観 ............................................................................. 13
周りの環境 ....................................................................... 13
現在の英語取り組みに関して ................................................. 13
現在の英語取り組みに関して(その他)....................................... 13
第 2 章 DUO3.0 はどんな教材? .................................... 15
DUO3.0 勉強法リンク(全例文を含む)......................................... 15
DUO3.0 の特徴 ....................................................................... 16
現在の語彙数をチェックする ....................................................... 16
語彙増強は、文脈?例文?個別? .................................................... 17
DUO3.0 で得たい能力は何か?.................................................... 18
英語全体における DUO3.0 の位置 ................................................ 19
DUO3.0 は、本/復習 CD/カードを使う.......................................... 19
なぜ英単語集として DUO3.0 を選んだのか ..................................... 19
教材の目的とゴールを明確にする ................................................. 19
第 3 章 練習ステップ ................................................... 20
忘却との戦い、全ては復習スタイルからの逆算 ................................. 20
音から学ぶ ............................................................................. 20
音に始まり音に終わる、全てを音につなげる.................................... 21
忘れる前に繰り返す .................................................................. 21
DUO3.0 はどうなったら完了か.................................................... 22
練習ステップ(当初予定).......................................................... 22
練習ステップ(実際) ............................................................... 23
実際の練習の流れ..................................................................... 24
DUO3.0 完成までのステップ ...................................................... 24
それぞれのステップで全体 1 周に必要な時間 ................................... 24
セクションごとに仕上げない理由 ................................................. 25
3
全体把握→セクション仕上げ→全体仕上げ ....................................... 25
セクションごとではなく、全体に時間をかけるメリット ...................... 25
日本語を読むとどうなるのか ....................................................... 26
日本語を読まないとどうなるのか ................................................. 26
DUO3.0 の、後回しで良かったこと .............................................. 26
期限終了後もやりつづけること .................................................... 26
ディクテーション→サイトラの順.................................................. 27
語彙の綴りを後回しにする.......................................................... 27
覚えやすいものは全体慣らしの間に覚えられる ................................. 27
ディクテーションの書き方.......................................................... 27
ステップは同時に進めていく ....................................................... 28
順番にやる(スタートは途中からでも) ......................................... 29
まず音声を聞く ....................................................................... 29
英文だけを見る ....................................................................... 29
ディクテーションした紙を見る .................................................... 30
第 4 章 練習覚書き ...................................................... 31
英文の区切り .......................................................................... 31
気をつける発音 ....................................................................... 31
何度聞いても同じように発音できない時こそ、発音記号を再度確認する... 32
思っている読み方と違う時がある ................................................. 32
音読も後回し .......................................................................... 33
DUO3.0 のディクテーションでは無言実行の方がうまくいった ............. 33
勢いを止めないで..................................................................... 35
続かない理由はおもしろくないから............................................... 35
大人はテストがないから自由な方法で勉強できる .............................. 36
認知特性に関係ない。音からだと覚えやすい.................................... 36
使用ツール ............................................................................. 37
第 5 章 その他教材への応用 ........................................... 40
新たなやり方で良かった点.......................................................... 40
4
その他教材に応用したいこと ....................................................... 40
中国語/英語を両方やるにあたって ................................................ 41
5
序章
はじめに
なぜ DUO3.0 のまとめを書くのか
2016 年 2 月の締めくくりとして、この 1 ヶ月間取り組んだ英語単語集
DUO3.0 のまとめを書くことにしました。
練習途中の今の段階でまとめを書く理由のひとつは、今だからこそ書いてお
けることがあると感じたからです。すでに上達してしまった状態になると、
練習の細々とした記憶や状況を忘れてしまいます。上達すべく練習している
ときに難しく感じていたものでも、できるようになってしまうと当たり前に
なってしまうものです。そうなってしまうと以前は難しく感じていたという
記憶すらも薄れてしまいます。現在は DUO3.0 を始めて 1 ヶ月という学習途
中ですが、現段階における最善と思う練習方や気づきを忘れていない今のう
ちに書き留めておくことにしました。
語学の勉強方法そのものは、英語でも中国語でも共通する部分がたくさんあ
ります。この 1 ヶ月間の試行錯誤を中国語の練習に応用できるようにまとめ
て、今後の中国語生活に活かしていこうと思います。
DUO3.0 まとめで伝えたいこと
このまとめで伝えたいことは
6
l 中国語学習にも応用できる考え方
l 音を使った練習の実践や試行錯誤とその覚書き
l 具体的な練習の様子やヒント
です。
1 ヶ月という限られた時間だったので、やりたいことを全てやり切れたわけ
ではありませんが、その中でも新しい試みの中から発見がありました。これ
らは特に、今後の私の中国語練習にも応用できる形でまとめてこそ意義があ
ると考えています。中には英語特有の内容も含まれていますが、練習の組み
立ての本質的な部分は、すべてにおいて他言語でも転用可能であることを意
識しています。
この DUO3.0 まとめはあくまで数多い練習例の一つに過ぎない
この DUO3.0 まとめでは、私自身の試行錯誤をまとめているのですが、同じ
ようにやったとしても、人によって得られる結果は違います。しかも、現段
階での練習成果ですので、時間が経ったら私の意見が変わってしまうことも
十分にあり得ます。
さらに、先ほど新しい試みの中から発見がありましたということを書きまし
たが、実際には、どこかで誰かがすでに言っている内容であるはずで、おそ
らく本質的な部分で新しい内容はひとつもないはずです。ただ、私自身が知
識としては知っていたけれど、できていなかったことや、たまたま偶然が重
なってうまくいったことなどを、私にとっての新たな発見としてまとめてい
るということだけなのです。
ネット上や本屋さんにもたくさんの練習方法が説かれた文章がありますが、
それらと同様に、この DUO3.0 まとめも、決して万人向けの最善の練習方法
を紹介したものではないことをご留意ください。あくまで、たくさんある練
習方法の考え方の一つに過ぎません。
例えば、次の写真をご覧ください。
7
私が作った餃子なのですが、普通の餃子と見せかけて、餃子の皮が鍋に張り
付いてしまっていますね。そう、これは、焼くのに失敗した餃子の写真なの
です。
私は最近毎日中国語で skype していて、春節の頃には餃子の話題がよく出て
いたのです。ですから私も餃子を本格的に作ってみたくなり、思い立って新
8
しい専用の鍋まで買って、ネットで上手な焼き方を調べて、結構自信満々に
焼き始めた。ですけれど、早速試してみたらこのざまです。
段使っているフライパンと違って、分厚い鉄鍋では熱の入り方が違うので、
といろいろ言い訳はできるのですが、早い話が失敗です。結構何度も失敗し
ました。一応ネットで、餃子の上手な焼き方を調べた上で試したのですが、
どれを真似てもほどよく失敗しました。
ネット上では、みなさん、自分自身で上手に焼ける方法を書いてくださって
いるんですが、みなさん書いていることがバラバラです。そもそもどういう
鍋を使っていて、どういう火力でといったことは書かれていませんし、自分
で包んだ餃子なのか、スーパーで売っている既製品の具入り餃子なのかさえ
判別不能です。おそらく私の状況とは違うのです。私の場合は、餃子用の新
品の鉄鍋で、業務用の火力を使っているので、他人の意見を参考に試しても
失敗するのは、そもそも前提が違うからだとも言えるでしょう。
結局のところ、他人の意見を参考にしながらも、自分の状況に合わせて
試して→失敗して→修正する
ということを繰り返し、そして自分なりの成功パターンにたどり着くのがい
いんでしょうね。
これらを踏まえ、第 1 章では、どういう学習者が試行錯誤したのかについて
書いています。失敗餃子の例でいうと、どういう鍋を使い、どういう火力
で、といったような前提となる状態を紹介します。第 2 章では、DUO3.0 と
いう教材についてです。これらは読み飛ばして頂いて結構ですので、具体的
な練習ステップなどのみ気になる方は、第 3 章にお進みください。
9
第1章
前提となる学習者の
状態
なぜ、なんのために?を知っていることが特に大事
学習者はなぜ英語を勉強しているのか?また、学習者は何のために英語の勉
強をしているのか?ということを知るのは特に大切です。なぜなら、自分と
似たような人の勉強のやり方は参考になる可能性が高いからです。
TOEIC で高得点を取ることに興味がある人とない人では、勉強のやり方も大
幅に変わってくるでしょう。同じ TOEIC でも、目指す点数が違うと、自ず
と勉強法も変わってきます。例えばすでに高得点を取っていてそこから満点
を目指している人の勉強法と、TOEIC600 点でそこから伸び悩んでいる人と
では、練習方法が違うことは想像に難くないでしょう。
このまとめでは DUO3.0 という教材についてですので、この教材を使うにあ
たって、使用目的が同じであるかどうかということはチェックポイントだと
思います。
私の場合は大学に進学するにあたって英語をまた始めたのですが、これは授
業で使うからであって、入試に必要だからではありません。おそらく大学入
10
試や日々の高校の定期テストでの勉強にという使用目的の人とは、私のやり
方と若干ズレが生じる可能性があります。
他人の練習方法を参考にする場合には、ぜひ、その方の目的と自分の目的が
近いのかどうかを確認してみてください。全然違っても参考になることはあ
るでしょうが、自分と近い方がより参考になる可能性が高いです。
前提となる学習者の状態のチェック項目
以下、前提となる学習者の状態のチェック項目を書いていきます。ここでい
う学習者とは、この DUO3.0 まとめを書いている私自身です。
なぜ英語を学ぶのか?
英語は必要になった時に学ぼうと思っていた。大学に入学することになり、
その大学が英語に力を入れていたため、学ぶのに良い機会だと思った。ま
た、英語でのみ発信されている情報量が多いということを知った。おそらく
英語ができると世界が広がって楽しいだろう。自動翻訳機は進化を遂げるだ
ろうが、現段階で他の外国人が変な英語でも英語でコミュニケーションでき
ている。そんな状況のもと、日本人だけ自動翻訳機を使って英語でコミュニ
ケーションする未来は想像しにくい。
何のために英語を学ぶのか?
情報収集と会話や意見交換のため。大学で必要なためとも言えるが、その本
質は情報収集と意見交換。
仕事で使うのか?
使わない
好きか?
たぶん好き。好きだがそれほど得意ではない。高校時代に自分で買って聴い
ていた曲のすべてが英語だったから、身近ではあった。
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目指すレベルは?
高いレベルを目指している。どうせやるなら高いレベルまでやりたい。この
あたりは中国語と一緒。英語の場合は実用として必要という意味合いが強い
が、おそらく中国語よりも時間がかかるだろう。将来的には中国語とともに
英語も生活の一部として違和感なく存在していてほしい。
生活でのいっぱいいっぱい感
仕事での拘束時間は比較的長いが、現在のところ、人間関係でもめていると
言ったようなことはなく、寝る時間も十分にあるので、いっぱいいっぱい感
はない
現在のレベル
TOEIC
発音
語彙
文法
リスニング
ライティング
595
R と L の区別はつけられる
4100
やり直しが必要
さっぱり
さっぱり
学習歴
中学校と高校の授業の範囲。高校でもそれなりにやっていたが、入試のため
の勉強などは全くしなかった。大人になってからは、一時期、TOEIC のため
に勉強したが、投下した労力に見合うほどの成果を得られなかった。
学生時の成績
中学英語に関しては割とよかったと思う。しかし、高校では、英語の何を学
んだのかさえよく覚えていない。
12
学習方法
音を使った学習などは最近になってから。いままでは主に試験勉強などの教
材を使い、実際の会話などは二の次だった。最近はこの傾向が変わってき
た。
今までの他の言語習得について
スペイン語 1 年というのもあるが、内容をまったく覚えていない。現在は、
中国語と英語を並行している。中国語の方に比較的比重を置いている。
資源
時間とお金、体力。独り身なので時間やお金は融通がつきやすい。あるかど
うかは別として融通がつきやすいのはありがたい、体力も普通。
価値観
価値観によって、資源投下の優先順位がきまる。現在は他の趣味はないの
で、中国語と英語に時間を使える。
周りの環境
幸い、語学が得意な知人が多い。しかし、接触は少ないので、存在が刺激に
なっているという程度。机や椅子といった物理的な環境については、比較的
静かな立地に住んでいるので問題がない。大型の本屋も自転車で行ける距離
にある。生活上は日本語が 95%。Skype レッスン以外で外国語を使うこと
はまずないという状況
現在の英語取り組みに関して
文法/DUO3.0
のあと、速読速聴シリーズ
skype 会話
現在の英語取り組みに関して(その他)
ESL Podcast 英語 only
13
Romy lesseon
対面レッスン
BBT online 話すレッスン
文法書 1 億人の英文法
NHK ニュース 英語学習者向けサイト
瞬間英作文
これらは時間的都合でそれほどできていないが、気になっている
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第2章
DUO3.0 はどんな
教材?
DUO3.0 勉強法リンク(全例文を含む)
• http://eikaiwa.dmm.com/blog/english/toeic_duo/
• http://eikaiwa.dmm.com/blog/eigo_question/cellen0_eigo_qu
estion6/
• http://www.tkago.net/english/duo.html
• https://schoolwith.me/columns/31664
• https://quizlet.com/9263401/duo-30-flash-cards/
• http://t-shiki.co.jp/d-lab/duo30/
• http://d.hatena.ne.jp/bambix/20070417/1176800683
• https://www.youtube.com/watch?v=MBGLzDb3wVw
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DUO3.0 の特徴
• 英単語/英熟語
増強教材
• 開始時に、4000 語~4500 語レベルで最適な練習が可能
• DUO3.0 には、基礎用 CD、復習用 CD、カード、と 3 種の別売り教
材がある(復習用 CD は必須)
• 復習用 CD に、60 分の音声に英語の全例文が詰め込まれている
• 到達可能レベルは、TOEIC
600~780 点、偏差値 58~65、英
検 準1級
• DUO3.0 は本の構成(レイアウト)が良い
揃え
現在の語彙数をチェックする
• http://testyourvocab.com
2015/11/03 測定時
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例文と見せて文脈、右下
語彙増強は、文脈?例文?個別?
現段階では、語彙を増やすことに関して
l 主: 文脈や例文から知らない語彙を自然に覚えていくこと
l 従: 語彙やフレーズを個別に覚えること
と捉えています。
ここでいう「自然に」とは、
「語彙を個別に聞いてもわからないけれど文章を通して聞けばおよその意味
がわかるという状態」で
l 繰り返して聞いたり
l 繰り返して英文を見たり
l ディクテーションをしたり
l 日文英訳したり
l シャドーイング、音読、リピーティング
しているうちに、覚えるために個別に暗記カードに書き出すまでもなくな
る、という意味です。
音を繰り返し聞くことから始めるので、語彙の綴りを覚えるのは、自ずと優
先順位は低くなります。聞いて意味がわからないものを何度聞いても、自然
に覚えられることは、まずありません。
「従: 語彙やフレーズを個別に覚えること」とは具体的には、
l 試験問題集の巻末付録などによくある語彙リスト(日本語付き)を覚える
l 文章から語彙を抜き出して語彙やフレーズ単位で個別に覚えること
l クイックレスポンスと呼ばれる覚え方
です。
試験対策や、会話練習などでは、とても有用だと感じていて、練習している
実感も高くて個人的には好みなのですが、
l 覚えやすいが忘れるスピードも早いような気がする
l 復習がややこしい
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といったようなことを感じています。
語彙を増やすにあたって
l 主: 文脈や例文から知らない語彙を自然に覚えていくこと
l 従: 語彙やフレーズを個別に覚えること
上記のどちらの方法もメリットがあり、どちらが良くて、どちらが悪いとい
うことはいっさいないのですが、文脈や例文から知らない語彙を自然に覚え
ていくことを、やはりメインと考えている理由は、
l 練習のフォーマットをおよそ統一できる
l 練習素材が多い
l 復習がしやすい
という部分にあります。
DUO3.0 で得たい能力は何か?
l 音を使った練習方法の実践と成果
l 得たいのは「基礎語彙」の知識
l 他の文章で辞書を引く回数を減らしたい
l 聞いてわかる語彙+見てわかる語彙、フレーズの増強
l 発音の習得
l (本当は実際の文章からだけで学びたい)
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英語全体における DUO3.0 の位置
DUO3.0 は、本/復習 CD/カードを使う
• 練習用 CD は、使わない CD5 枚もゆったりやる時間なし
なぜ英単語集として DUO3.0 を選んだのか
l 基礎語彙習得に最適だと感じたから
l ロングセラー商品で、人気も高いから
教材の目的とゴールを明確にする
l 目的:
l ゴール:
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基礎語彙の習得
復習 CD(60 分)の正確なシャドーイング
第3章
練習ステップ
忘却との戦い、全ては復習スタイルからの逆算
まず DUO3.0 を練習するにあたって、復習スタイルの決定から決めました。
なぜなら、働きながら他の庶務もしながらという状態の学習では、とても忘
れやすいからです。忘れやすいのなら復習の時間は必須ですがが、その時間
確保も難しいことを体感していました。復習しなければ本当にどんどん忘れ
ます。
実現可能な復習としては、60 分程度の音声を聞き、それを正確にシャドーイ
ングすることで学んだことをすべて想起できるというスタイルでした。
音から学ぶ
音から学ぶことを意識するのは、中国語学習における反省です。もちろん、
音から学ぶ大切さはわかっていたつもりでしたが、本当に中国語ではリスニ
ングが苦手で(話すのも苦手なんですが、比較すればという意味で)、音か
ら学ぶ機会が少ないのも原因だなと思っていました。
また放送同時通訳の神崎先生との出会いの中で、毎回特に強調されていたの
が、リスニング力が最重要だということでした。通訳の場合、聞き取れなけ
ればそれで終わりなのです。とにかく音を使って学びなさいということを何
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度も教えていただきまして、本当にどうにか、音から学ぶ方法を自分なりに
確立せねばいけないなと思っていました。
今回の DUO3.0 では、音から学ぶスタイルを前面に出した練習をするとき
め、実際にその通りにできました。やはり、音から学ぶことは大きな価値が
あります。
音に始まり音に終わる、全てを音につなげる
ここでいう音というのは、DUO3.0 の復習用 CD60 分のことを指していま
す。ノーマルスピードです。初めは何を言っているかわからない音声なので
すが、いろいろな練習を重ね、最終的に、聴いて正確にシャドーイングし学
んだことをすべて想起できるようにすることをゴールとしています。これが
一番短時間で多くを復習できるスタイルだと、現段階では考えています。
忘れる前に繰り返す
とにかく忘れる前に繰り返し復習しなければなりません。私の記憶力に特に
問題があるのかどうかはよくわからないんですが、とにかく覚えたつもりで
も違うことをやっているうちに忘れます。軽い刺激でもいいので、とにかく
忘れる前に繰り返す必要があります。
つまり、セクションごとに仕上げていこうとすると、忘れてしまうのです。
あくまで私の場合なのですが、セクションごとだと、どこまでやって次に進
もうかと迷うことも出て、結局なかなか次に進まず、現在やっているセクシ
ョン以外のところは忘れてしまうという状況に陥ります。
そこで今回はセクションごとではなく全体を同時に仕上げていくことにしま
した。全体で 45 セクション。範囲が広いです。そうなると、自ずと、1 周
にかかる時間が短くて負荷の軽いステップから始め、回転数を稼ぐ方法を採
ることになります。最も負荷の軽いのは、日本語の訳文だけを読み、全体把
握をするというステップです。このステップを最初に選んだ基となる考え方
は、「忘れる前に繰り返す」という練習に際しての原理原則を実践したいと
いう気持ちでした。
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DUO3.0 はどうなったら完了か
− シャドーイング復習---復習 CD(60 分)の正確なシャドーイングができる
ようになったら、ひとまず OK。60 分の音声から学んだことを紐付けて
思い出せるようにする
− 実際には、期限がやってくるのが先。期限内でどこまで完成度を上げられ
るかを気にしながら練習を組み立て、進める。
− 覚えたことも忘れるのが前提なので、シャドーイングによる復習は、とき
どき続けることを念頭に置いておく。
練習ステップ(当初予定)
全体を仕上げるまでのステップは、
l 英文見る→わからない→確認する→次の例文
l 英文聞く→わからない→確認する→次の例文
l カード裏面の単語やフレーズを覚える(クイックレスポンス)
この 3 つを「1 例文ずつ順に全部」「同時進行」「何度も回す」で。
さらに単純な全体回しとして
l -日本語だけ確認する(10 分)
l -全例文読み上げ音声を聞き流す(60 分)
を上記と同時進行で適宜はさむ。
以上を存分にやり込んだ後、
l -まずディクテーション
l -サイトラ
l -音読、リピーティング、シャドーイング、(達成度確認のための同通)
の黄金パターンに持ち込む。
22
全体回しに余裕が出てきたら、解説なども読むようにして、
最終的に、全例文読み上げ音声を聞きながらより多くの情報を芋ずる式に思
い出せる状態にする。
練習ステップ(実際)
ほぼ、練習予定通りでした。
l -英文見る→わからない→確認する→次の例文
l -英文聞く→わからない→確認する→次の例文
に関しては完全に予定通り。
l -カード裏面の単語やフレーズを覚える(クイックレスポンス)
に関してはほぼできていません。
この上記 3 つを「1 例文ずつ順に全部」「同時進行」「何度も回す」予定で
したが、何度も、というほど回せていません。実際には 1 回強です。それで
も効果は感じました。
さらに単純な全体回しとして
l -日本語だけ確認する(10 分)
l -全例文読み上げ音声を聞き流す(60 分)
を上記と同時進行で適宜はさむ、ということに関しては、十分に全体を回し
ました。回数で言うと 10 回以上は回しています。特に音声の聞き流しは、
期間中ずっとでしたし、今後もずっとです。
以上を存分にやり込んだ後、
l -まずディクテーション
l -サイトラ
l -音読、リピーティング、シャドーイング、(達成度確認のための同通)
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の黄金パターンに持ち込む、ということでしたが、実際には、
l ディクテーション完了
l サイトラはこれからという段階
音読、リピーティングに関しては全然できていなくて、シャドーイングは適
宜やっております。達成度確認のための同時通訳は不要という結論に至りま
した。
実際の練習の流れ
l 全体を回す、何度も回す
l 聞く(見る)→わからない→確認→次
がとても大事
l 全体の音を聞くのは、練習の初期段階から最終段階まで常に
l 日本語の読み込みは、初期段階で終わる
DUO3.0 完成までのステップ
全体まわし(軽い)
全体まわし(重い)
l 日本語を読む
l まずディクテーション
l 60 分音声を聞く
l 日文英訳
l テキストを見る
l 音読、シャドーイング、リピー
l 英文見る(聞く)→わからない→
ティング
確認→次
l 語彙を個別に覚える(カード)
それぞれのステップで全体 1 周に必要な時間
l 日本語訳文だけを読む 10 分強
l 60 分音声を聞く
l テキストを見る
60 分
数分〜数時間
l 英文見る(聞く)→わからない→確認→次
l 語彙を個別に覚える(カード)
l ディクテーション
l 日文英訳
未知(数十時間)
20 時間
未知(数十時間)
l 音読、シャドーイング、リピーティング
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2 時間~6 時間
60 分〜数時間
セクションごとに仕上げない理由
l セクションごとにラク(短時間/軽い刺激で)に仕上げられるようになる
まで、全体の底上げを続ける
l セクションごとの完成に時間がかかると、すでに取り組んだ他のセクシ
ョンの内容をどんどん忘れてしまう。
l セクションに集中すればするほど、他のセクションの内容をより一層忘
れやすくなる
全体把握→セクション仕上げ→全体仕上げ
つまり、セクションごとにやらないといっているのではなく、実際には、全
体把握の段階から次に進まず、全体把握でとどまっているという表現が正確
です。
最終的な仕上げの段階で、少しセクションごとに仕上げていく段階があると
は思いますが、ほんの短時間で仕上げられるという状態まで、全体を通して
の練習を続けます。
セクションごとではなく、全体に時間をかけるメリット
l 学習を始めるときに、基本的にどこから始めてもいい。
l 音声を聞くときは特に、どこから始めてもいいというメリットは大き
い。
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日本語を読むとどうなるのか
l 内容全体がわかる
l 聞いた音声の断片から文章全体を想起できる
l 10 分でできる、回転数を増やせる
日本語を読まないとどうなるのか
l 何度復習 CD を聞いても何を言っているかわからない。
l 時間だけが不毛に過ぎる
l 練習をやっているような気にだけはなる
l Burden=負担
ということを学ぶまで、音声を聞いても「負担」という
意味がわからない上、実際には、文字で学んだ後でも burden という音
声部分を聞いても意味がわからない。
DUO3.0 の、後回しで良かったこと
l カードの裏面の個別語彙やフレーズ
l 語彙の綴り
l 復習テキストは初めしか使っていない(日本語を見るとき)
l 細かい発音
期限終了後もやりつづけること
l シャドーイング復習
l サイトラ(例文ごとの日文英訳)
l ディクテーションした紙を見る
l 全体まわし 聞く→わからない→確認
l リピーティング
l 音読
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ディクテーション→サイトラの順
l ディクテーション&サイトラ
この二つは正確なシャドーイングをする
上でとても大事
l サイトラを先にやってしまうと、ディクテーションのときにサイトラで
暗記した英文を思い出して書いてしまうので、ディクテーション本来の
目的を果たせず意味がない
語彙の綴りを後回しにする
l 音優先の練習であれば、語彙の綴りは自然と優先順位が下がる
l ラナソン→文字見たらルネッサンスだった。もし早い段階で綴りを正確
に覚えようとしていたら、文字情報で想像した発音に引きずられて音を
聞くようになってしまう。この例でいうと、(ルネッサンスといってい
る)こととして無意識のうちに音を聞こうとしてしまう。
覚えやすいものは全体慣らしの間に覚えられる
何度も全体を様々なステップで回しているうちに、いつの間にか覚えられて
いるものもでてきます。おもしろいことに、何をいつ覚えたのかわかりませ
ん。なんとなく徐々に覚えていっているようなので、覚えたという自覚がな
いまま記憶されていっているようです。具体的に何を覚えたのかはわかりま
せんが、たしかに、以前は記憶になかったはずの語彙の知識や音声データな
どを思い出せるようになってきています。
ディクテーションの書き方
ディクテーションは、リスニングが苦手な人にとっては特に重要です。再生
アプリは speater を強力にお勧めしていますが、実際には本人がよければな
んでもいいです。具体的な書き方は以下の通りです。
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• 1 ユニットに 1 枚の A4 紙を
使う
• 修正は赤色ペンを使う
• 綴り間違いは、間違った語彙
の上に書く
• 1 文字修正はしない
• 発音記号は特にアクセント位
置のものを強調する
• 自分が間違いやすいと感じた
発音は、記号を書き込む(但
し、アクセント位置でない場
合にはカッコを付けない。ア
クセント位置にある発音記号
だけにカッコをつける)
ステップは同時に進めていく
日本語訳文だけ読む、日本語を見て英文を見る、など様々なステップがあり
ますが、これらは同時に進めます。そうすることで気分転換にもなります。
ひとつずつ完遂させていくというよりも、完遂できそうなところから同時進
行で完遂させていく、一通り終わったら、途中から始める、色々織り交ぜて
いく、という方法をとります。同時に進めないと、気分によってタイムロス
が出てしまいます。また、全体を同時に進めるので、開いたページのどこか
らやっても良いという自由度もあります。精神的に非常に楽でした。ステッ
プの同時進行をお勧めします。
順番にやる(スタートは途中からでも)
全体のどこから始めてもいいんですが、始めたところから順番にやるように
しています。前から後ろに順番です。セクション 1 から始める必要はありま
せんが、セクション 22 から始めたら、その次はセクション 23、24、、と順
番に取り組みます。それほど重要ではないかもしれませんが、このように決
めておくと迷うこともなく、練習による刺激の差があったとしてもという場
する例文の順番は同じなので、取り組みやすいです。
まず音声を聞く
具体的な練習順序についてですが、まずは、音声を聞くことが大切です。特
に今回は音から学ぶということを意識したので、聞いてもよくわからないと
いう最初の段階から、復習 CD の音声を聞きました。わからない状態で音を
聞くというとなんだか意味がなさそうですが、音声を聞くことからスタート
すると、練習全体において、音を使った練習を意識できるようになります。
しかも、音声の場合は、開始から終了までの時間が一定で、全体 1 周にか狩
る時間も他のステップと比べて短いです。練習負荷も、実は非常に軽いで
す。まず、とにもかくにも音声を聞きましょう。聞き流しで OK です。回転
数をかせげれば OK です。全体把握の第一歩に最適ですから。
英文だけを見る
わからないなりにでもある程度音声を聞いたら、次のステップは英文を見て
意味がわかるかどうかのステップです。たとえば私の語彙レベル 4100 程度
であれば、英文を見ても意味がわかりません。そこで、日本語の訳文を見る
→英文を見る、を繰り返します。ある程度日本語を読み込んでいると、英文
を見ただけで日本語が浮かんできそうなものですが、そんなに簡単ではあり
ませんでした。ですから、例文ごとにひとつひとつ、日本語訳文を見る→英
文を見る→納得する→次の例文、を繰り返しました。
英文だけを見て日本語がわからなくても、何度も他のステップを回している
うちに、なぜだか知らないうちに英文を見たらわかるという状態になるの
で、それほど熱心にやる必要はありません。しかし、音を聞く→わからない
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→確認する→次の例文、というステップよりも 1 段階簡単なステップなの
で、必ず 1 例文ずつ最低 1 回はやった方がいいです。
ディクテーションした紙を見る
ディクテーションをした紙は、綴り間違い、発音、アクセントが、赤ペンで
チェックされています。自分が 1 度間違った部分は、記憶力がよほど良くな
い限り、同じ部分を間違う可能性が高いです。その間違う可能性の高いとこ
ろばかりを細かくチェックできるのが、ディクテーションをした紙です。大
変素晴らしい自作教材となります。眺めているだけで勉強になってしまうと
いう優れもので、全体を 1 周するのにも全然時間がかかりません。
なにしろセッションひとつごとに A4 紙 1 枚ですから、全部でたったの 45
枚です。1 枚数秒眺めるだけなら 3 分で終わります。ぜひ活用しましょう。
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第4章
練習覚書き
英文の区切り
音声を聞きながら、英文の区切り、リズム、アクセントに慣らしていくんで
すが、英語の場合は音がつながって変化するので難しく感じます。
私の場合は
l Coming to →
l Isn’t →
実は come into
実は is in
といった部分を繰り返し間違っていました。これから先も聞き間違えること
でしょうから、意識的に書き残しています。こういったことはディクテーシ
ョンをすると明確に発見できます。
気をつける発音
発音記号が入力できなかったので、ちょっと読みにくいですが、「あ」
「お」関係の発音は特に細かめにチェックすると良いと感じました。
二重母音に関しては、そこを意識するだけで随分と正確に発音できているよ
うな感覚を得られますので、やはり要チェックです。
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R の発音は難しいとか言われていますが、「う〜」と言いながらその音に
「る」を付け足して同時に発音する、ということで雰囲気つかめるんじゃな
いですかね?
L の発音は、「えっ!?」と顔を大きく広げるように驚いてみて、その状態で
舌先だけ動かして上の歯の裏を触って動きをそこで止め、「う」と発音した
ら、雰囲気つかめるんじゃないですかね?
箇条書きになりますが、あと書き留めたのは、
− Au ai ei ou などの二重母音、発音時に意識する
− Ae A アクセント位置の場合は特に意識する
− S z は上の歯と下の歯を接してから発音
− Girl world などは
gir+rl wor+rld と r を付け足して発音
何度聞いても同じように発音できない時こそ、発音記号を再度確
認する
メトロポリタンとか。発音が難しいです。こういう語彙は、発音記号を見
て、自分なりに正しい発音をしているうちに、だんだん手本音声に近づけら
れます。
また、どうにも音が崩れてしまっているように感じることもありますが、そ
の場合も、自分なりに発音記号通りに声に出して読んでいると、手本音声を
読み上げた人の音を崩してしまった気持ちがわかるようになったりします。
個別の発音記号の解説は以下のサイトを参考にしました。
http://mymeet-up.com/hatsuon/
思っている読み方と違う時がある
− Wind
− Minute
この 2 つは、知らないと読み方を間違ってしまうパターンです。読み方が複
数あり、意味によって変わります。
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もし、音から学んでいると、英文を見た時に違和感で気づくのですが、文字
から学んでいると、気づくのが遅れる可能性が高いです。
私の場合は、まぁ、まちがって読んでしまいます。DUO3.0 では、それぞれ
(ワインド)(マイニュート)という発音の方の意味で例文に登場していま
す。
音読も後回し
音読は大切だと言われていますが、私は DUO3.0 をやるにあたって後回しに
しました。理由は、もし先に読んでも、中途半端な語彙知識の状態では正し
く発音できないからです。初期の段階で何度も間違った読み方をすると、そ
のあと修正しようとしても時間がかかります。ですから、音読は後回しにし
ています。
たとえば display(ディスプレイ)と書いてあれば、そのまま読めてしまいそ
うですが、実際の英語では、日本語とアクセント位置が違います。こういっ
た細かい部分について、理解しないまま音読してしまうと、あとから音を聞
いても、間違っていることにさえ気づきにくいという現象も発生します。
もし、音を聞くことから始めていれば、ディクテーションを音読より先にし
ていれば、初回で気づくようなことです。早い段階で気づくと、おもしろい
発見をしたという学習満足を得られますが、何度も間違ってから間違ってい
ることに気付いた時には、同じ発見でもプラスの感情とは結びにくいです。
DUO3.0 のディクテーションでは無言実行の方がうまくいった
今回、ディクテーションをするにあたっては、セッション 1〜45 まで終わら
せるのに時間がかかるから大変だろうなと思っていました。途中、セッショ
ンひとつ分を 15 分で終わらせられる場面もあったのですが、それはたまた
まで、実際には赤ペンでの間違いチェックを含めてセッションひとつあたり
に 30 分程度はかかっていたのです。
ちょうど半分弱まで進んだところで勢いが衰え、ゴールが遠いことを感じ、
その他もろもろでディクテーションを一旦放棄しました。他のステップで全
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体を回しつつも、ディクテーションが気になっていましたが、ちょっと時間
的に厳しいだろうなぁ。。。と。
ブログ上で、今週中にやりきります!と書いて、自分にプレッシャーをかける
こともできるのですが、できるかどうかはわからないし、もし出来ない時
に、それがストレスになり、仕事にも影響することが想像つく状態でした。
ですから、とりあえずディクテーションは放棄しましたということにしてお
いたままで、ディクテーションをおもむろに再開しました。まぁ、無言実行
であれば、予定通りできた時に、できました!と発表することができますし、
そうした期待を常に持ち続けることができます。
表で示すとこんな感じです。
そもそも有言実行なんて言葉は、辞書にも載っていない最近の造語らしいで
すが。。
無言(むごん)実行
有言(ゆうげん)実行
達成できた時
とてもうれしい
よかった +
++
達成できなかった時
仕方ない ±0
ショック ー ー
実際には、ディクテーションは期限の 1 日前倒しで完遂しまして、大変、心
理的にも良い状態を得られました。途中まで、無理だろうなとおもいながら
やり、最後の方は、何があるかわからないから少しでも前倒してディクテー
ションしようという気持ちでした。
仕事の忙しさや、その他のストレスの発生は予測しにくいものですから、で
きない時はできないという状況はいつ発生してもおかしくないというのが普
通です。私の場合は、宣言すると達成が困難な状況に陥ると過度にストレス
を感じてしまうようですから、気をつけないといけないなと思いました。
人によってプレッシャーがあった方がうまくいく人も多いので、良し悪しを
言い切れませんが、いずれにせよ、本来自分が持っているはずの力を引き出
す方法を選ぶのが賢明です。私は今回 DUO3.0 を取り組んでいる中で、無言
実行のメリットと出会えてラッキーでした。、
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勢いを止めないで
ディクテーションは大変効果のある練習の一つだと感じていますが、他のス
テップに比べて時間のかかるステップですから、勢いが衰えやすいです。今
回もディクテーションで勢いが衰えた時には、他の練習ステップにも波及し
て低調なリズムに落ちそうになりました。
こんなとき、練習の最初の最初からやっていた音声を聞くというステップが
支えでした。私の気分や調子に関係なく読み上げ音声は一定で気軽で、確実
に全体を回してくれます。本当に、音を最重視した練習はこういった部分で
もメリットがあるなぁと感じました。
勢いが衰えそうになったら、ぜひ、他の軽めのステップに切り替えて、練習
を続けることをおすすめします。他のステップを進めるうちに、元の負荷の
高いステップも、気軽に取り組めるほどに習熟度があがっていたりしますか
ら。
続かない理由はおもしろくないから
語学は続かない人が多いんだそうです。私はその理由を、本人がおもしろく
ないと感じているからだ、と考えています。本人が面白いと感じていれば続
くのです。
おもしろい
価値を感じる
予定通りに進む
気軽で発見がある
おもしろくない
価値を感じない
予定を大幅に遅れる
苦痛で、意味があるのかどうかもわ
からない
たとえば、私は中国語の skype が続くようになりましたが、これは、気軽で
その上発見があるからです。たとえば、相手が私の知らない情報を教えてく
れたりですね。私自身それほど頑張って喋っているわけではありませんが、
だからこそ苦痛はなく、上手に話せなくても、今は仕方ない、、でも上達し
たらもっと楽に話せるだろうな、という期待を持てています。
また、私の場合は、上達過程そのものに興味があり、練習の試行錯誤におい
ても練習中の様々な発見という喜びを感じるので、語学はおもしろいなぁと
感じています。
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どんどん世界が広がっていく感じが好きなのと、上達には終わりがないとい
うことろですかね。こういった部分に興味を持つと、語学はやはり、私にと
っておもしろいものなのだといえます。
大人はテストがないから自由な方法で勉強できる
もし英語のテストがあって、それに向けて勉強しなければいけないという状
況だったとしたら、DUO3.0 について、なかなか全体を同時に仕上げていこ
うなんて気にはならなかったとおもいます。なぜなら、学校で英語を勉強す
る場合には、決められた範囲ごとにテストがあるからです。
私の場合は、テストが終わったら、その範囲のことを忘れてしまう性質なの
で、狭い範囲ずつゆっくり進んでいきスタイルでは、上達に時間がかかりそ
うです。
幸い、現在は自分で受験したいと言わなければ、特に英語のテストもないの
で、自分が好きなように勉強できます。
学生時代にも、もし英語のテストがなかったら、他の英語の範囲をやりたい
なぁと思うことがよくあったので、今の状況はありがたいです。
学生の頃に英語をもっとやっておけばよかった、というセリフは一部真理を
ついていますが、大人になってからの語学の勉強は、本当に自由度が高いの
で、大人になってから語学の勉強を始めるのはいいなと思います。なんたっ
て、テスト範囲通りにやらなくて良いですから。
認知特性に関係ない。音からだと覚えやすい
どのようなの刺激が理解しやすいか、また、記憶に残りやすいかといったよ
うなことには個人差があります。NLP という学問が有名で、よくいわれてい
るのは、視覚/聴覚/体感覚 の分類です。
人によって、視覚情報が得意な人もいれば、聴覚情報を理解しやすい人もい
ますし、体感覚で理解することが得意な人もいます。私は、体感覚が他の人
よりも前面に出ているようです。こういったことは、私のブログを読んでい
る方ならけっこう感じていらっしゃるかもしれませんね。
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であるからこそ、今まで、音で学ぶといいですよ、語学は音で覚えましょ
う、というアドバイスには懐疑的でした。単にアドバイスした人が、聴覚優
位だっただけではないのか?という疑念ですね。そもそもその人と私とでは
前提が違うのではないか?と。
まぁ、しかし、今になって思うんですが、そういったこと全然関係ないです
ね。私は NLP でいうところの聴覚優位ではありませんが、今までの試行錯誤
を、経て、言葉は音から学ぶのが良いという結論に達しています。
以前は私の怠け者の性質から、音を使った練習といっても再生機器の準備が
煩雑だ〜ということも感じていたのですが、現在は iPad も Bluetooth イヤ
ホンもありますからね。本当に音を使った練習がしやすくなりました。こう
いったことも私にとっては幸いしています。
使用ツール
最後にツールを紹介します。
• 勝藤屋今井さん
名刺大暗記カード用の輪ゴム
• iPad, Bluetooth イヤホン
• Speater(音声再生)
• Flashcards deluxe(暗記アプリ)
• サクラクリップボールペン
0.5
現在は、名刺サイズの情報カードをアナログの暗記カードとして使っていま
す。以前に取り組んでいた時と違うのは、連番をつけなくなったということ
くらいです。
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注目は、この輪ゴム。こういった輪ゴムを探していたんですよね~。英語と
中国語で区別がつくように輪ゴムを色分けしてます。
食品包装資材の店で買える輪ゴムです。プロ仕様の店なので、サイズ変更の
特注もできるし、ゴムそのものを線の状態で買うこともできます。ま、個人
でそこまでこだわる必要もありませんが、そういったこともやろうと思えば
できますよというお話でした。
潜在的に、こういった輪ゴムの需要はあると思うんですが、なかなかどこで
売ってるのかわからないものですからね。
私が使用しているのは、勝藤屋今井さんの、飾りゴムーミニ結びゴム 5cm
です。
http://www.katsufujiya.com/store/c435/c82/
参考までに。
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あと、Flashcards Deluxe は、DUO3.0 の全例文の英文と日本語訳を、他の
方が作ったデータをダウンロードできるので、本当に手間いらずに日文英訳
練習ができます。
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第5章
その他教材への応用
新たなやり方で良かった点
− 1 ヶ月に 1 教材、というわかりやすい指針ができた
− 音声で学ぶ際、全体を同時に進めていくのであれば、音声をどこから再生
しても良いという大きなメリットを感じた。セクションごとに取り組んで
いたときは、再生のたびに操作が煩雑になっていた
その他教材に応用したいこと
• 60 分音声にまとめる(最終的にこの音声に全部紐づける)
• 全体を何度も回す(音を中心に)
• 日本語を先に読んでしまう
• 1 ヶ月 1 教材
• なるべく無言実行
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中国語/英語を両方やるにあたって
• 1 日ごとに学習言語を変えるというようなことはしない。変えると迷
いごとが増えてややこしい。
• 1 日 30 分中国語 skype は続けて良かった。気軽で、時間決まってい
る上強制力がある、比較的安心して英語の練習ができる。
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おわりに
この 1 ヶ月の DUO3.0 の取り組みについてまとめました。DUO3.0 まとめ
を 2 月中に仕上げるということで、大急ぎのラフな仕上がりですが、なにか
しら参考になる部分があれば幸いです。
もしお気付きの点などございましたら([email protected])までご連
絡ください。
中国語 10000 時間
2016/02/29
42
shambata