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「防火設備検査員に関する講習」修了考査
問 題 用 紙
主催:一般財団法人日本建築防災協会
実施日:平成 28 年 1 月 14 日(木)
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受講番号
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※
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氏
名
受講番号(8桁)および氏名は正確に記入してください。
(答案用紙にも必ず氏名、受講番号の記入と、受講番号に該当する数字を塗りつぶして下さい。)
(注意事項)
1.司会者から開始の合図があるまで開いて見ないでください。
2.これは問題用紙です。問題は22問あります。
3.解答の方法はマークシートの4肢択一方式で答は1つです。答案用紙の解答欄に、正しいと思う
数字を1つだけ塗りつぶして下さい。2つ以上の場合、解答は無効となります。
(例) 〔問
0〕県庁所在地でない都市は、次のうちのどれか。
1.仙台市
2.金沢市
3.津
市
4.北九州市
この場合、正しい答は4ですから、答案用紙の問0の解答欄の④を塗りつぶします。
解
①
②
③
④
答
→
欄
①
②
③
●
4.問題の解釈についての説明はいたしません。自分で判断してください。
5.修了考査時間中テキストおよび建築基準法令集を使用してもかまいません。
6.修了考査時間中の私語は厳禁します。何かあった場合は黙って手をあげてください。
7.修了考査時間中に携帯電話等無線通信機器を使用した場合は不正行為とみなします。
8.不正行為があった場合や係員の指示に従わなかった場合は、解答は無効となり退場していただきま
す。
9.修了考査開始より45分経過するまでは退場出来ません。45分経過後より終了時刻15分前まで
は退場ができます。終了時刻15分前から終了時までは退場出来ません。
10.この問題用紙と答案用紙は、必ず両方とも係員に提出して退場してください。
〔問
1〕 建築物の維持保全に関する記述として、最も不適切なものは、次のうち
のどれか。
1.建築物の維持保全とは、建築物に要求される水準を維持し続けることである。
2.建築基準法は、建築物の所有者、管理者又は占有者に建築物の敷地、構造及び
建築設備を常時適法な状態に維持するよう努力義務を課している。
3.建築基準法は、法第 12 条第 1 項に規定する建築物の維持保全に関する準則
又は計画の作成を管理者又は占有者に義務付けている。
4.維持保全に関する準則は、区分所有等により維持保全計画を作成すべき者が複
数となる場合に作成する。
〔問
2〕 定期報告制度に関する記述として、最も適切なものは、次のうちのどれか。
1.特定建築設備等の定期検査は、一級建築士、二級建築士又は建築設備等検査員
資格者証の交付を受けている者に限られている。
2.所有者又は管理者は、特定建築設備等の定期検査の結果を建築主事に報告しな
ければならない。
3.国等の公共建築物は、損傷、腐食その他の劣化の状況の点検をする必要はな
い。
4.定期検査は、定期的に検査することで、早期に不具合あるいはその兆候を発見
することではない。
(1)
〔問
3〕 建築計画に関する記述として、最も適切なものは、次のうちのどれか。
1.非常時安全性には、地震・台風・火災は含まれるが、洪水・爆発は含まれな
い。
2.日常安全性には、日常生活において事故といわれる現象は含まれるが、盗難・
破壊などの犯罪によるものは含まれない。
3.非常災害は住宅よりも住宅以外の建物の方が滞在時間当たりの危険度が高い。
4.日常災害の多くは家庭内での墜落、転落、転倒、ぶつかり、火傷・熱傷などで
ある。
〔問
4〕 施工の計画や管理等に関する記述として、最も不適切なものは、次のう
ちのどれか。
1.施工管理とは、設計図書通りの建物を完成するために、人、物、金を動員して
生産を管理することである。
2.施工図は元請け(ゼネコン)だけでなく下請け(サブコン)も作成する。
3.現寸図は通常設計図書に含まれる。
4.施工要領書は、施工・製作上の手順と注意などを具体的に記述したものであ
る。
(2)
〔問
5〕 火災統計に関する記述として、最も適切なものは、次のうちのどれか。
1.特殊建築物等(住宅以外)の施設当たりの出火比率は、1 世帯の住宅の出火比
率よりも高い。
2.高層建物になるほど防火規制が厳しくなるため、低層建物より 1 棟あたりの
出火比率が低下する。
3.耐火建築物の火災 1 件当たりの焼損床面積は、防火構造よりも大きくなる傾
向がある。
4.主な火災原因のうち、ストーブ火災は冬季に増加するが、他の原因の火災には
季節的特徴はみられない。
〔問
6〕 防火材料に関する記述として、最も不適切なものは、次のうちのどれか。
1.防火材料は性能に応じて、不燃材料、準不燃材料、難燃材料にクラス分け
される。
2.難燃材料とは、一般的に、有機質材料を薬剤処理したものや表面に不燃性材料
を積層したものである。
3.防火規制のかかる屋根の材料として認められているのは、不燃材料のみであ
る。
4.コーンカロリメータ試験は、防火材料から発生する総発熱量及び最高発熱速度
を計測する試験法である。
(3)
〔問
7〕 避難階段や安全区画に関する記述として、最も不適切なものは、次のう
ちのどれか。
1.特別避難階段付室の入口と出口は近接して設け、避難者の滞留スペースは大き
ければ大きいほど良いとされている。
2.病院のように階段での避難が困難な患者のためには、各フロアの中で区画を設
けて水平避難を図る方法や、とじこもって安全を期す計画も考えられる。
3.物販店舗では多くの在館者が予想されるため、数多くの階段を設置することが
必要であるが、避難階段は、一箇所に集中的に配置してはならない。
4.防火区画とならない安全区画では、不燃区画・不燃扉で良いが、不燃扉は常時
閉鎖または煙感連動閉鎖とする。
〔問
8〕 防火区画に関する記述として、最も不適切なものは、次のうちのどれか。
1.防火区画は、耐火構造又は準耐火構造の床若しくは壁又はその開口部に設けら
れる防火設備で構成されている。
2.耐火建築物等の 11 階以上の階では、防火区画の面積をより小さく制限しなけ
ればならない。
3.異種用途区画とは、使われ方や管理の異なる用途が同一建物中に混在する場
合、それぞれの用途ごとに防火区画を設けることである。
4.竪穴区画の開口部には、遮炎性能が高い特定防火設備を設けなければなら
ない。
(4)
〔問
9〕 防火設備の設置基準と構造基準に関する記述として、最も不適切なもの
は、次のうちのどれか。
1.防火設備は、建築物の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に設けるものと、
建築物内部の防火区画の開口部に設けるものとに分かれている。
2.屋内から特別避難階段の付室に通ずる出入口には、法第 2 条第 9 号の 2 ロに
規定する防火設備を設ける。
3.鉄板厚さ 1.5mm 以上のもので造られたものは、特定防火設備である。
4.エレベーター昇降路とその他の部分は、遮煙性能を有する法第 2 条第 9 号の 2
ロに規定する防火設備で区画しなければならない。
〔問
10〕 防火扉に関する記述として、最も不適切なものは、次のうちのどれか。
1.防火扉は、火災時に防火区画を構成し、比較的小さな開口部に使用される。
2.鋼製軽量建具の構造は、扉の両面に厚さが 0.3mm 以上の鋼板が用いられ骨材に
も鋼板が用いられている。
3.鋼製建具の片面フラッシュ構造は、扉の片面に厚さが 1.5mm 以上の鋼板が用い
られている。
4.鋼製軽量建具の扉と枠は相じゃくりとし、鋼製軽量建具が閉鎖した際に遮炎上
有害な隙間が生じない構造である。
(5)
〔問
11〕 防火シャッターに関する記述として、最も不適切なものは、次のうちの
どれか。
1.防火シャッターには、防火専用(日常的に開閉しないもの)と管理併用(日常
的に開閉するもの)の2種類がある。
2.感知器連動防火シャッターは、電気制御のため停電時を考慮し、連動制御器に
予備電源が内蔵されている。
3.スラットはカーテン部を構成する部品で、鋼板の厚さが 0.8mm 以上のものが使
用され、特定防火設備の場合は鋼板の厚さが 1.5mm 以上のロール成型したものが
使用されている。
4.シャッターカーテンの自重降下の平均速度は、内のり高さが2m未満の場合、
10m/min 以上である。
〔問
12〕 耐火クロススクリーンに関する記述として、最も適切なものは、次のう
ちのどれか。
1.巻取り式耐火クロススクリーンの避難口は、カーテン部に設けてあり、人が通
行可能な避難用の開口部である。
2.カーテン部を構成する耐火クロスは、遮熱性能のある布又は織物で造られてい
る。
3.巻取り式耐火クロススクリーンの調速機は、カーテン部が自重降下してい
る際、巻取りシャフトの回転数を一定に保ち、閉鎖時の衝撃を緩和する装置で
ある。
4.手掛けは、降下したカーテン部をスムーズに開放するためのもので、巻取り式
及びバランス式耐火クロススクリーンに取付けられる。
(6)
〔問
13〕 水幕を形成する防火設備に関する記述として、最も不適切なものは、次
のうちのどれか。
1.水幕を形成する防火設備は、水による幕を形成することによって遮煙性を確保
するものである。
2.水幕を形成する防火設備の作動・表示・操作などを行なう制御盤は、主に防
災センターや中央管理室などに設置する。
3.水幕を形成する防火設備の起動方式としては、感知器との連動による自動起動
方式がほとんどである。
4.散水ヘッドは、水幕を形成するもので、区画境界の上部に設置する。
〔問
14〕 連動機構に関する記述として、最も不適切なものは、次のうちのどれ
か。
1.連動制御盤とは、火災信号を受信したときに1の制御信号(1回線という。)
を出力し、自動閉鎖装置の作動信号を受信したときに表示するものをいう。
2.連動制御器の蓄積機能の蓄積時間は、感知器からの火災信号を検出してから、
検出を継続し、火災表示等を行なうまでの時間をいい、おおよそ5秒を超え 100
秒以内である。
3.連動中継器は、自動閉鎖装置と連動制御盤又は連動操作盤の中間に設けるもの
で、主として信号の移報、電圧の変換などを行うものである。
4.連動制御器の電源に交流電源を用いるものは、停電時に自動的に切替えられる
予備電源を設けなければならない。
(7)
〔問
15〕 感知器に関する記述として、最も適切なものは、次のうちのどれか。
1.定温式感知器の公称作動温度は、50℃以上 150℃以下である。
2.光電式分離型感知器の送光部と受光部の設置可能な距離は、感知器に有効な感
知距離である公称監視距離をいい、その距離は5m以上 100m以下である。
3.光電式感知器は、散乱光式と減光式に分類されるが、スポット型は一般に減光
式が使用されている。
4.定温式スポット型感知器は、熱の感知にバイメタルを使用したものには銅製の
受熱板があるのが特徴である。
〔問
16〕 防火設備の維持保全に関する記述として、最も不適切なものは、次のう
ちのどれか。
1.防火扉の日常点検では、枠・扉・金物が破損・変形していないこと、また枠と
扉の散りが一定であることなどを確認する。
2.防火シャッター(防火専用)は、正しい取り扱いと日常点検に加え、専門技術
者による定期点検が行われた場合、その設計耐用回数は5千回とされている。
3.防火シャッターの任意点検における機能点検では、開閉機構や危害防止装置の
作動状況について、不具合がないかを確認する。
4.非火災報防止の対応策として、蓄積型の感知器を使用した。
(8)
〔問
17〕 防火設備の維持保全に関する記述として、最も適切なものは、次のうち
のどれか。
1.加熱試験器、加煙試験器、減光フィルターなどの検査機材の校正周期は決めら
れておらず、任意の期間により校正を行う。
2.耐火クロススクリーンの耐火クロスの亀裂、損傷、縫製糸の切れ・ほつれ、た
るみ、吊元部、片寄りなどは日常点検で行わなければならない。
3.感知器の設置後の更新を必要とするおおよその期間は、煙感知器の場合は 10
年とされている。
4.水幕を形成する防火設備の散水ヘッドの推奨交換年数は、状況によってサンプ
リング調査を伴うがおおむね8~10 年とされている。
〔問
18〕 定期検査業務基準に示す防火扉の検査方法に関する記述として、最も不
適切なものは、次のうちのどれか。
1.設置場所における閉鎖の障害となる物品の放置の状況は、目視により確認
する。
2.扉、枠、金物の劣化及び損傷の状況は、目視により確認する。
3.連動制御器の結線接続の状況は、回路計、ドライバー等により確認する。
4.自動閉鎖装置の設置の状況は、目視又は触診により確認する。
(9)
〔問
19〕 定期検査業務基準に示す防火シャッターの検査方法に関する記述として、
最も不適切なものは、次のうちのどれか。
1.駆動装置(日常的に開閉するもの)の巻取りシャフトの取付けの状況を確認す
る検査方法は、聴診のみである。
2.カーテン部のスラットの劣化等の状況は、防火シャッターを閉鎖し、目視によ
り確認する。
3.危害防止装置用予備電源の容量は、予備電源試験スイッチ等を操作し、目視に
より確認する。
4.まぐさ及びガイドレールの劣化及び損傷の状況を確認する検査方法は、目視の
みである。
〔問
20〕 定期検査業務基準に示す防火シャッターの判定基準に関する記述として、
最も適切なものは、次のうちのどれか。
1.危害防止装置の座板感知部の劣化及び損傷並びに作動の状況を検査したとこ
ろ、損傷及び著しい腐食はあったが、障害物に当たって停止したので「指摘
なし」とした。
2.駆動装置のスプロケットの劣化及び損傷の状況を検査したところ、損傷及び著
しい腐食はあったが、異常な振動がなかったので「指摘なし」とした。
3.危害防止装置の作動の状況を検査したところ、運動エネルギーの算出結果は9
Jで、また障害物を取り除いた後に再降下したので「指摘なし」とした。
4.カーテン部の吊り元の劣化、損傷及び固定の状況を検査したところ、変形及び
損傷はあったが、固定ボルトの締め付けが堅固であったので「指摘なし」と
した。
( 10 )
〔問
21〕 定期検査業務基準に示す耐火クロススクリーンの判定基準に関する記述
として、最も不適切なものは、次のうちのどれか。
1.設置場所の閉鎖の障害となる物品の放置の状況を検査したところ、耐火クロス
スクリーンの降下位置に商品が置かれ、閉鎖に支障があることから「要是正」と
した。
2.耐火クロスの劣化及び損傷の状況を検査したところ、耐火クロスの一部が破損
していたので「要是正」とした。
3.連動制御器のスイッチ類及び表示灯の状況を検査したところ、スイッチ類に破
損があったが、表示灯が点灯したので「指摘なし」とした。
4.手動閉鎖装置の設置の状況を検査したところ、周囲に商品が積まれ操作できな
かったので「要是正」とした。
〔問
22〕 定期検査業務基準に示す水幕を形成する防火設備の判定基準に関する記
述として、最も不適切なものは、次のうちのどれか。
1.散水ヘッドの設置の状況を検査したところ、散水ヘッドに塗装や異物の付着等
があったので「要是正」とした。
2.貯水槽の水質及び水量の状況を検査したところ、水質に著しい腐敗等があった
が、規定の水量が確保されていたので「指摘なし」とした。
3.呼水槽の状況を検査したところ、呼水槽の水量が規定量の 1/2 でポンプの起動
に支障があることから「要是正」とした。
4.加圧送水装置用予備電源への切り替えの状況を検査したところ、自動的に予備
電源に切り替わったので「指摘なし」とした。
( 11 )