第 4 章 売り方 く違います。個人個人の想いこそ農産 物の強さだと思いますし、その人のあ る野菜が気に入ったらその人の他の野 菜も選んでくれます。 いちばんいけないのは安売り合戦に なること。直売所にしても売上げに按 分して手数料が入るわけですから、そ のあたりの共通認識は必要だと思いま す。 そしてスーパーにできなくて直売所 にできることの一つに多己紹介があり 紹介することができます。 知り合いであれば、その商品を心から 品 ア イ テ ム を 増 や す こ と が 可 能 で す。 こういった感じで直売しているもの 同士がお互いのものを扱うことで、商 直売という販路を持つこと 品揃えを増やせる 直売は、直接お客さんとつながるこ とで贈り物などまとまった注文が入っ で知り合いが出していたら、その知り 大切ですが、自分が育てていない野菜 油 な ど を 販 売 し て い ま し た。 そ し て て い る 人 の 米 や、 小 麦 粉、 麦 茶、 醤 また販売品を増やすこともできます。 風来では以前から農家仲間や懇意にし み 価 格 ）。 味 噌 と し て は 少 し 高 く、 自 例えば味噌。風来でかつて取り扱っ ていた味噌は八〇〇ｇ九四五円（税込 実験販売もできる 合いのものをアピールしてあげる。「う 二〇〇七年から調味料を中心に無添加 分が造ったとしたらこの値段で売れな たりとチャンスが広がります。 ちの野菜もおいしいけど、Ａさんの○ 加工品のアイテムを大幅に増やしまし いかなと思ったのですが、仕入れ価格 ます。自分の野菜、販売品のＰＯＰも ○は絶品です」といった感じです。口 た。仕入れ販売なのでそれほど利幅は こうすることで野菜を畑に 置いておけるので新鮮さが保 2000 円 また実験販売という側面もあります。 コミ効果にもなりますし、直売所なら が決まっているのでこの値段で売るし て造ることもできます。原材 あ り ま せ ん が（ 二 〜 三 割 ）、 野 菜 セ ッ いうことは同じ品質のものを造れば 料も農家仲間のネットワーク ではの有機的なにぎやかさにもなるの 二 〇 〇 パ ッ ク 売 れ る と い う こ と で す。 を使えば、よりこだわりのも かありません。実際に売ってみたとこ 仕入れは利益率三割ですが、製造販売 のができるでしょう。直売と トのついでに買ってもらえるので利益 すると利益率七割になるので、そこに いう販路を持つことは、百姓 ではないでしょうか。 大きなチャンスが生まれてきます（今 力を最大限に引き出せるとい ろ 年 間 二 〇 〇 パ ッ ク 売 れ ま し た。 と では実際に味噌は自家製造）。 うことでもあります 袋一〇〇円、二〇〇円の世界。そこで てるうえにロスがありません。 100 円 図 4−5 野菜は単品でなくセット売り 売れることがわかっていれば安心し 任せにしてありますので、畑 量は必要ですが、こちらにお 単品よりセットで売る 野菜の単品は安い の様子を見てセットを組むこ 試行錯誤のうえ、現在風来での野菜は、 また一セット二〇〇〇円（税 とができます。 ほとんどが予約の野菜セット販売です 抜き）からなので、まとまっ 農家になってつくづく思ったのは 「 野 菜 の 単 品 は 安 い 」 と い う こ と。 一 （図４―５）。セットとして野菜の種類、 100 円 70 71 はアップします。 100 円
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