こだわりが詰まった焼きおにぎり

第41回
こだわりが詰まった
焼おにぎり
定番名品は、
こうして生まれた
ニチレイフーズ
くなって醤油がしみこまない。焼き
ニチレイの焼おにぎりは、1個が48グラ
ムの「焼おにぎり」と、80グラムの「本格
氏だ。「北海道の広い田んぼでまと
焼おにぎり」の2種類。
「本格焼おにぎり」
は米と醤油のみで、少しおこげを強調し
めて生産することで、お米の品質に
た大人向き。
「焼おにぎり」には醤油に出
ばらつきが出ないようにしています。 汁が加えられていて、食べやすくなって
いる。
また、そうすることで、製品のトレー
網に米粒がくっついてしまい焼け焦
ス(原材料追跡)が容易になります」
ご自分で焼おにぎりをつくられた
ことがあるだろうか。にぎり方が柔
らかいとぽろぽろと崩れるし、固い
とおにぎりのふわっとした食感がな
げて炭のようになるし……、とにか
商品グループマネジャーの清水大輔
(清水氏)。清水氏によると、道路1
使用」のものしか使用しないという
こだわり具合だ。
く、ものすごく難しいのである。
本挟んだだけでも、田んぼによって
焼おにぎりは1個が48グラムと小
しかし、そんな焼おにぎりを簡単
お米の品質に差がつくことがあると
さめだが、このサイズと「不使用」
につくる方法がある。そう、電子レ
いう。そのため、広い田んぼで一括
のこだわりも「お子様にもご高齢者
ンジで約1分、
「チン」すればいいの
生産するのだそうだ。
にも安心して食べていただきたい」
だ。
そして「きちんと一釜一釜直火で
その、チンすればいい冷凍の「焼
でご飯を炊いています」(清水氏)。
固すぎず、柔らかすぎず、手で握っ
おにぎり」は、1991年に誕生した。
米の調理法は炊くばかりでなく、蒸
たような微妙なにぎり方……、う〜
焼おにぎりであるからには、基本的
す方法もある。蒸したほうが米の1
む、こだわっている。
に材料は米と醤油。だから素材やに
粒ずつが固めに仕上がる。しかしニ
ところで、冷凍市場は右肩上がり
ぎり方、焼き方にはとてもこだわっ
チレイフーズではきちんと「炊く」
の市場だそうだ。確かに、夫婦共働
ている。
という。それは、家庭でつくるおに
きが一般的になり、便利な冷凍食材
「お米はきららで、北海道産の1
ぎりに、より近づけるためだ。1等
は、家庭で普通に使われるように
等米を使用しています」と、焼おに
米にこだわるのは、お米に欠けや割
なった。そして、昔のイメージとは
ぎりについて熱く語ってくれたのは、 れがあると、そこから澱粉質が流れ
違い、各段に美味しくなっている。
出て、炊き上がりがべたべたになる
清水氏は、どんな飲食店に行って
ためだという。
も、焼おにぎりがあれば必ず食べて
ニチレイフーズ家庭用事業部家庭用
(清水氏)という想いから。
そして「炊きたての熱々のご飯を、 みるという。そして自社の「焼おに
お母さんの手で握ったような角が尖
ぎり」に、常に少しずつ改良を加え
らない三角形をつくっています」と
ている。去年食べたものと今年食べ
清水氏。「もちろん、厚さも口に入
たものでは、何かしらが変わってい
れやすく食べやすい厚みを計算して、 るのだ。それによって「食べたとき
「焼おにぎりは、お茶漬けにしても美味し
く召し上がっていただけます。これから
さらに食べ方の提案も進めたいと思いま
す」
(清水氏)
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今の厚みになりました」。
に毎回、美味しいと感じていただけ
さらに、着色料、保存料、化学調
るようにしたい」と清水氏。
味料の不使用にもこだわっている。
自分でつくるよりも美味しい焼お
特に、独自にブレンドした醤油を使
にぎりは、こうした努力とこだわり
用しているが、その醤油自体も「不
の賜物なのだと知った。
2016年1月新春号 日本小売業協会発行