PowerPoint プレゼンテーション

*グローバル投資環境
No.1264 *
ご参考資料
髙木証券投資情報部
ユーロ圏の2015年第4四半期GDP速報値~拡大局面が続くも勢いは乏しい
2016年2月15日作成
欧州連合統計局は12日、ユーロ圏の2015年第4四
半期GDPの速報値を発表した。前期比の成長率は
0.3%増で、第3四半期と同じ伸びにとどまり、ユー
ロ圏の経済は拡大局面が続いているものの、勢いに
は乏しいという印象がある。また、前年同期比の成
長率は1.5%増となり、第3四半期の1.6%増から小
幅に減速した。なお、2015年通年の成長率は1.5%
増であった。
《ユーロ圏と主要国の成長率の推移》 (前期比、%)
2015年
1Q
2Q
3Q
4Q
ユーロ圏
ドイツ
フランス
イタリア
スペイン
0.5
0.4
0.7
0.4
0.9
0.4
0.4
0.0
0.3
1.0
0.3
0.3
0.3
0.2
0.8
0.3
0.3
0.2
0.1
0.8
ユーロ圏のヘッドラインインフレは昨年12月の
前年同月比+0.2%から今年の1月には2014年10月
以来の伸びとなる+0.4%に拡大した。原油価格の対
前年同月での下げによる下押し圧力が和らぐことに
よって、今年のインフレは昨年を上回ることが見込
まれるが、原油の下落基調が足下で再び強まってい
ることを背景に、インフレの先行きにも多少の不透
明感が感じられる。
1月21日に開かれたECB理事会後の会見でドラギ
総裁は「新年の始まりとともに、新興市場経済の成
長見通しに関する不確かさの高まり、金融及び商品
市場におけるボラティリティー及び地政学的リスク
によってダウンサイドリスクが増している。想定さ
れる2016年のインフレの道筋は、12月初め時点で
の見通しを相当に下回っており、それゆえに2018
年が初めてカバーされる新しい経済見通しが公表さ
れる3月初めの次回会合におけるレビューが必要で
あり、我々の金融政策のスタンスを再考する可能性
がある」と述べている。検討される可能性のある追
加の政策としては、預金金利のもう一段の引き下げ
や、前回理事会で見送られた資産買入規模の拡大が
挙げられようが、ECBがどの程度踏み込んだ政策変
更を実施するかは、ドラギ総裁も言及しているECB
による経済見通し次第であろう。
なお、欧州連合統計局はGDPの発表に先立つ2月4
日に「冬季経済見通し」を発表、ユーロ圏の成長率
とインフレの見通しを昨年11月の「秋季経済見通
し」から引き下げている。
(文責:勇崎 聡)
【欧州委員会の成長見通し】
《成長率》
(%)
2015年
2016年
2017年
11/5発表 2/4発表 11/5発表 2/4発表 11/5発表 2/4発表
ユーロ圏
1.6
1.6
1.8
1.7
1.9
1.9
ドイツ
1.7
1.7
1.9
1.8
1.9
1.8
フランス
1.1
1.1
1.4
1.3
1.7
1.7
イタリア
0.9
0.8
1.5
1.4
1.4
1.3
スペイン
3.1
3.2
2.7
2.8
2.4
2.5
《インフレ率》
(%)
2015年
2016年
2017年
11/5発表 2/4発表 11/5発表 2/4発表 11/5発表 2/4発表
ユーロ圏
0.1
0.0
1.0
0.5
1.6
1.5
ドイツ
0.2
0.1
1.0
0.5
1.7
1.5
フランス
0.1
0.1
0.9
0.6
1.3
1.3
イタリア
0.2
0.1
1.0
0.3
1.9
1.8
スペイン
-0.5
-0.6
0.7
0.1
1.2
1.5
(出所:欧州連合統計局、ECB及びBloombergデータより髙木証券作成)
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