研究概要(PDF:809KB)

【平成27年度 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 実用技術開発ステージ】
27039C
ジャガイモシロシストセンチュウの防除技術の開発
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代表機関・研究総括者
国立研究開発法人 農研機構北海道農業研究センター 奈良部 孝
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研究期間:2015~2015 年度(1 年間)
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研究目的
北海道で新規確認されたジャガイモシロシストセンチュウの国内にお
けるまん延を防止し、ばれいしょの安定的な生産を図るため、本線虫の
迅速・簡易な検出技術や有効な防除技術を早急に開発する。
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研究内容及び実施体制
① ジャガイモシロシストセンチュウの迅速・簡易診断法の開発
本線虫が発生している可能性のある土壌における本線虫の有無を
迅速、簡易に確認するための技術の開発を行う。
(農研機構北海道農業研究センター、北海道立総合研究機構)
②
ジャガイモシロシストセンチュウ根絶に向けた候補技術の評価
対抗植物やふ化促進物質等により、環境耐性が高いシストを強制
的にふ化させ殺虫するなど、本線虫の根絶に資する技術を開発する。
(農研機構北海道農業研究センター)
③
国内遺伝資源における抵抗性遺伝子の探索及び育種利用と海外遺
伝資源の導入に向けた抵抗性品種・系統の選定
既存のばれいしょ品種の本線虫に対する抵抗性遺伝子の有無を検
証するとともに海外の抵抗性品種を探索する。
(農研機構北海道農業研究センター、北海道立総合研究機構)
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達成目標
ジャガイモシロシストセンチュウの迅速・簡易な検出技術を開発し、
本線虫の根絶に資する候補防除技術を評価・選定し、ばれいしょ抵抗
性品種の開発・利用に資する遺伝資源を国内外より探索する。
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期待される効果・貢献
創出した技術・成果は本線虫の根絶対策および未発生地域への本線
虫拡大防止策としてばれいしょ生産現場に普及が見込まれる。また今
後の長期的な対策を行う上での基礎情報として広く活用される。
【連絡先
国立研究開発法人
農研機構北海道農業研究センター
011-851-9141】
27039C
ジャガイモシロシストセンチュウの防除技術の開発
ジャガイモシロシストセンチュウの問題点
• 国内初確認!
• 難防除、ばれいしょ減収被害!
• 類似種と区別する簡易診断法がない!
• 既存の防除法が使えるか?
• 既存の抵抗性品種が効かない!
ばれいしょ安定供給体制の危機!
研究目標:迅速・簡易な検出技術を開発し、本線虫の根絶に資する候補防除技術を評価・選定し、
ばれいしょ抵抗性品種の開発・利用に資する遺伝資源を国内外より探索する。
1. 簡易・迅速診断法の開発
[北海道農研、北見農試]
・ 迅速高精度診断法開発、カップ
法による簡易検診法開発
2. 根絶に向けた候補技術
の評価
[北海道農研]
・ ナス科対抗植物、ふ化促進物
質の評価
3. 抵抗性遺伝子の探索及
び抵抗性品種・系統の選定
[北海道農研、中央農試]
・ 寄生性の解明、抵抗性遺伝子
の探索
対抗植物
トマト
野生種
ふ化促進
物質
(遺伝子診断法)
(カップ法)
DNAマーカーによる抵抗性遺伝子探索
本線虫の根絶対策および未発生地域への本線虫拡大防止策に直ちに利用
今後の長期的な対策を行う上での基礎情報として広く活用
ジャガイモシロシストセンチュウ根絶
国産ばれいしょの安定供給に貢献