アリババ・グループ・ホールディング

藍澤證券株式会社
2016/02/10
審査番号:160210-A1
外国企業レポート
米国 ADR:BABA
アリバ バ・ グルー プ・ ホールディング
― 王 曦
業種: IT
/ 中国で電子商取引サイトを運営する大手IT企業
アリババ・グループ・ホールディング(以下 同社)は、中国で
電子商取引サイトを運営する大手 IT 企業。2015 年 3 月期本決
算の売上構成は、インターネット小売が 87%、インターネット卸
売が 11.2%、その他が 1.8%。このうちインターネット小売は消
費者間取引(C2C)サイトの「タオバオ」と企業対消費者間取引
(B2C)サイトの「T モール」を、インターネット卸売は企業間取
株式データ
2015/2/9 現在
株価
売買単位
時価総額
実績 PER
PBR
52 週高値
52 週安値
引(B2B)サイトの「アリババ・ドットコム」をそれぞれ運営しており、 業績推移
【連結】
同社小売サイトの直近 1 年間の総取扱高は 2.8 兆元、アクティ
決算期 売上高
ブ・バイヤー(利用頻度の高いユーザー)数は 3.9 億人と世界
有数の規模を誇っている。
'14/03
'15/03
52,504
76,204
61.39米ドル
― 株
1519億9586万米ドル
28.85倍
4.64倍
95.06米ドル
57.20米ドル
前年比 純利益 前年比 1株利益 1株配当
52.1% 23,076 174.6%
12.09
0.00
45.1% 24,149
4.6%
13.97
0.00
単位:百万元、ただし 1 株利益と 1 株配当は元
※1 株配当は株式分割・併合等調整済み
/ 直近 2 四半期の決算は大幅増益
株価チャート(週足2015年2月20日~2016年2月5日)
直近発表済みの2四半期の決算状況を見ると、2015年4~6
月期の売上高は前年同期比28.4%増の202.5億元、純利益は
株価
(米ドル)
出来高
(百万株)
1,000
100
900
95
800
90
700
85
増の221.7億元、純利益は同7.6倍の227.5億元となっている。
600
80
500
75
大幅増益の主な要因としては、元子会社2社への投資に関す
400
70
300
65
200
60
100
55
0
50
同2.5倍の308.2億元、2015年7~9月期の売上高は同31.7%
る評価益(第1四半期247億元、第2四半期186億元)の計上が
挙げられる。この会計上の特殊要因を除くと、同社の2015年4
~6月期と2015年7~9月期の調整後純利益は前年比29.7%と
35.9%増加しており、電子商取引の総取扱高やアクティブ・バ
イヤーの増加などが本業の成長に寄与したと考えられる。
/ ネット小売の拡大で見通しは良好、模倣品対策が課題
[出所:株式データ、業績推移、株価チャートともにブルームバーグ
などよりアイザワ証券作成]
その他
中国電子商取引研究センターの予想によると、2015年中国
のインターネット小売市場の取引規模は約3.8兆元、小売売上
高全体に占めるインターネット小売の比率は約11.7%にそれ
ぞれ拡大し、いずれも米国市場を大きく上回る見込みとなって
いる。その中で、同社の国内シェアは約8割前後に達しており、
インターネット小売の拡大を追い風に持続的な成長が予想さ
れる。直近では、2015年11月11日の「独身の日」と呼ばれる販
促イベントで、同社の1日の総取扱高は前年比60%増の912億
元と過去最高になったことから、2015年10~12月期の業績動
(億元) 同社の総取扱高(GMV)とアクティブ・バイヤー数の推移 (億人)
9000
8000
7000
6000
5000
4000
3000
2000
1000
0
うちTモール(B2C、左軸)
うちタオバオ(C2C、左軸)
アクティブ・バイヤー数(右軸)
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
向が注目されよう。なお、業績の面では成長期待が大きいもの
の、同社傘下のC2Cサイトである「タオバオ」は模倣品問題が
[出所:会社発表資料、アイザワ証券作成]
度々指摘されている。今後模倣品への対策強化が改善課題と
して重視されそうだ。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の 2 ページに記載させていただきました。
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外国株投資の主なリスクと留意点
株価・為替の変動リスク:
株式は株価の変動等により、損失が生じるおそれがあります。外国株式は、為替の変動等
により、損失が生じるおそれがあります。
時価総額リスク:
時価総額による企業の社会的信用度、規模の把握をお勧めします。小型株は、流動性の低
さ/企業の情報開示/コーポレートガバナンス等に問題がある場合があります。また、客
観的投資情報が不足しているため、投資対象として安全なのは、情報量が豊富で、時価総
額の大きな代表企業と思われます。
政策リスク:
突発的な政情変化や政策変更など、また、各国の慣習や文化などの違いにご注意ください。
会計基準変更リスク:
国や企業により会計基準が違いますので、ご注意ください。
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