騰訊[テンセン・ホールディングス]

藍澤證券株式会社
2015/04/20
審査番号:150420-A1
外国企業レポート
香港:0700/Z4275
騰 訊 [テ ン セン・ホー ルテ ゙ ィン ク ゙ス]
― 王 曦
業種: IT
/ 中国の大手IT企業、世界有数のユーザー基盤が強み
騰訊 [テンセン・ホールディングス](以下同社)は中国の大手 IT 企
業。2014 年の売上構成は、オンラインゲームが 56.7%、ソーシ
ャル・ネットワーキング・サービス(以下 SNS)が 23.5%、インタ
ーネット広告が 10.5%、Eコマースが 6%、その他が 3.3%とな
っている。このうちオンラインゲーム事業では、海外の大手ゲ
ーム会社と提携してパソコンやモバイル向けのゲーム会社を
導入。また、SNS 事業では世界有数のユーザー基盤を誇って
おり、同社が運営している SNS アプリである「QQ」と「Wechat」
の月間アクティブ・ユーザー数はそれぞれ 8.2 億人と 5 億人に
達している(2014 年 12 月末時点)。
/ 2014 年本決算は主要業務軒並み好調で増収増益
株式データ
2014/4/17 現在
株価
売買単位
時価総額
実績 PER
PBR
52 週高値
52 週安値
158.8港ドル
100株
1兆4886億香港ドル
49.788倍
14.87倍
171.0香港ドル
93.0香港ドル
業績推移
【連結】
決算期
‘13/12
‘14/12
売上高 前年比 純利益 前年比 1株利益 1株配当
60,437 37.7% 15,502 21.8%
1.66
0.240
78,932 30.6% 23,810 53.6%
2.55
0.360
単位:百万元、ただし 1 株利益は元、1 株配当は香港ドル
2014年本決算は、売上高が前年比30.6%増の789.3億人民 株価チャート(週足2014年5月2日~2015年4月17日)
出来高
株価
(百万株)
(香港 ドル)
元、純利益が同53.6%増の238.1億人民元と増収増益。事業
1,000
180
900
170
別の売上高は、オンラインゲームが前年比40%増、SNSが同
800
160
42.5%増、インターネット広告が同65%増、Eコマースが同
700
150
600
140
51.5%減、その他が同4.1%増と、Eコマースを除く主要業務は
500
130
軒並み大幅増となった。このうちオンラインゲームとSNS事業は
400
120
300
110
「QQ」と「Wechat」の課金収入増加、インターネット広告事業は
200
100
モバイルとビデオ広告の収入増加が全体の収益を押し上げた。 100
90
0
80
一方、Eコマース業務に関しては、同社がB2C(企業と消費者
間の電子商取引)大手のJDドットコムと戦略提携を行ったこと
で、同社のユーザーがJDドットコム側に移ったため、主要業務 [出所:株式データ、業績推移、株価チャートともにブルームバーグ
などよりアイザワ証券作成]
の中で唯一減収となった。
その他
/ 2015 年は「IT エコシステム」の構築を目指す
同社は2015年の経営目標として、ユーザーを自社関連のIT
サービスで囲い込む「ITエコシステム」の構築を掲げている。具
体的には、①O2Oビジネス(インターネットと実店舗を融合させ
る施策)の拡大、②映像、音楽、書籍などコンテンツの充実、
③モバイル広告の強化、④電子決済の普及などを通じて、課
金収入及び広告収入の増加につなげる意向だ。その中で、同
社のSNSアプリである「Wechat」は、様々なITサービスを統合す
るプラッ トフ ォームとして重要な役割を果たしており、昨年
「Wechat」を経由したオンラインゲーム収入は大きく成長した。
今後、「Wechat」はモバイル・ビジネスの拡大や海外展開を背
景にユーザー数の増加が見込まれている上、広告の投入によ
る収益貢献も期待できることから、同社業績の押し上げ要因と
してますます注目を集めそうだ。
※月間アクティブ・ユーザー数は1カ月間に最低 1 回アプリを利用するユー
ザーの数を指しており、アプリのユーザー規模を示す目安となっている。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の 2 ページに記載させていただきました。
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外国株投資の主なリスクと留意点
株価・為替の変動リスク:
株式は株価の変動等により、損失が生じるおそれがあります。外国株式は、為替の変動等
により、損失が生じるおそれがあります。
時価総額リスク:
時価総額による企業の社会的信用度、規模の把握をお勧めします。小型株は、流動性の低
さ/企業の情報開示/コーポレートガバナンス等に問題がある場合があります。また、客
観的投資情報が不足しているため、投資対象として安全なのは、情報量が豊富で、時価総
額の大きな代表企業と思われます。
政策リスク:
突発的な政情変化や政策変更など、また、各国の慣習や文化などの違いにご注意ください。
会計基準変更リスク:
国や企業により会計基準が違いますので、ご注意ください。
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