平成28年 小金井雑学大学だより

NPO 法人
学ぶ心
タイアした後に自らの興味を
小金井雑学大学 代表理事 五十嵐京子
新しい年が明け、今年初めて
回 講 義 が行 わ れ ま した。 地 道 に 調 べ て そ の 成 果 を 披 露
して くだ さ る 方もいら っ しゃ
の第
テーマは「幽霊の額の三角の
あってあちこちの文献を調べ、
学の教授を されていた方だけ
も入りました。講師はさすが大
お聞きしたのは、今専門家でも
義でもありましたが、講義後に
ての講義でした。少々難解な講
名をするときのルールについ
昨年、感心したのは植物の命
います。
の取材
調査に歩き、それを基にしての
そのルールをわかる人が少な
―
講義でした。雑学大学の講師に
くなっているということです。
受講生と
はこうした専門家もいらっし
C
O
M
また、地域の歴史や自然のお話
J
謎」で、面白いテーマに多くの
410
ゃいますし、サラリーマンをリ
をされる方については、自分の
足で地道に知識を積み重ねて
いる姿を見ます。さらに、江戸
しぐさの講義をされた講師か
いわ ゆるメジャーなもので
ないことでも、人は自分自身の
興味で答えを見つけようと探
求していきます。人の話を聞く
ことも学びではありますが、究
極の学びは自分の興味を探求
する心ではないかと思います。
インターネットの普 及で す
ぐに知識が手に入る時代にな
ったわけですが、実は基となる
情報は人が入れるものであり、
その情報も様々な理由で伝わ
らないもの、消えて い くもの、
知られていないものが多いの
が実態では ないかということ
を考えました。中には重要な意
味を持つものもあります。そう
した講義に接した時には雑学
大学をやる意義を改めて感じ
周年を迎え ます。 多くの
ます。小金井雑学大学は今年の
春
年で したが、学ぶ心
学ぶ心を持つ皆さまに支えら
れて の
思っています。〉
がある限り雑学大学は 続くと
18
らは、言い伝えとして伝承され
たことで書いたものが残って
いないという実態も伺ったこ
とがあります。
18
だより
平成 28 年 2 月
第 23 号
人 生 も終 わりに近 づいて、今
続 けら れたことは、まことに快
間 休 講 なしで410回 の講 義 を
その精 神 をよく表 現 しているの
続が人生だと思っているのです。
も 多 いのです が、私 は学 びの連
18 周年記念講演のお知らせ
「自治体首長と求められるリーダーシップ
―スグレ首長、ダメ首長―」
あまり学んでいないのです。また
時 代 で、仕 事 以 外 のことはあま
り学ぶこともなく、気がついたら
「 老 」の域 に達 し、よう や く学 ぶ
時間を得たのです。
そのとき出 合 ったのが小 金 井
雑 学 大 学 です 。講 義 のテー マは
多岐に亘り、内容も玉石混淆の
感はありますが、同じテーマにつ
いて、毎年継続している講義は雑
学大学の支えになっていると思い
ます。例示すると田部井先生の
「漢文と中国文明」・兵頭先生の
「西洋史」、高樋先生の
「万葉集」、
吉田先生の
「忠臣蔵」などですが、
年間は年
特筆すべきは兵頭先生の西洋史
講座です。開講から
回
アに富 んだ講義を聴き、勉強 不
足 の西 洋 史 に開 眼 しました。こ
のような継続講義の講師を増や
し、長続きされんことを、願って
止みません。
島津 隆文氏(松蔭大学客員教授)
3 月 20 日(日)14 時~15 時 15 分
会場は萌え木ホール(商工会館 3 階)です。
どうぞお楽しみに
小金井雑学大学の魅力
小金井雑学大学は、今年3月
さら学びでもなかろうと言う人
小金井雑学大学 元理事 仙石善四郎
周年を迎えます。その
挙 です 。それは理 事 の皆 様 方 の
が江戸末期の儒学者佐藤一斎の
で開講
ご努力と講師の方々のご協力に
「言志晩 録」に出て来るつぎの言
葉 です 。原 文 は漢 文 です が、訓
より 達 成 さ れ た も のと 思 いま
す。
読文を引用します。
「少 くして学べば、則ち壮にし
私 は最 初 は吉 祥 寺 村 立 雑 学
大 学 の講 義 を時 々 聴 いていまし
て為すあり。壮にして学べば、則
年 間 は年
回 、主 として西 洋 史 につい
回 、その後
10
て自作の資料にもとづいたユーモ
計
8
たが、小 金 井 にもあることを知
ち老ゆとも衰へず。老いて学べば、
則ち死すとも朽ちず。」です。そ
2
年近く小金井雑学大
周年記念講演の懇親会にて
ってから
学に通っています。
の老 いて学 ぶ絶 好 の場 所 と師 を、
ほぼ無 償 で提 供 してくれるのが、
小 金 井 雑 学 大 学 の魅 力 な ので
す。
昭 和 初 期 生 ま れ の私 達 は、
「 少 」の年 代 が丁 度 戦 争 と重 な
り、学 校 教 育 は荒 廃 、偏 向 し、
1
26
18
15
地域包括ケアシステムの必要性と医師会の役割
を見 ないスピー ドで進 行 していま
日 本 の少 子 高 齢 化 は他 国 に類
護 予 防 生 活 支 援 ・住 まい」の
機を乗り越えるために、
「医療 介
年問題”
と呼ばれています。この危
小金井市医師会 会長 斎藤 寛和
す。出生率の低下により全人口は
・
・
本 の柱 からなる”地 域 包 括 ケアシ
・
減少 し、2100年には5000万
医師会が担う医療の分野では、
近い将来には遠隔医療システムへの
りとりす る事を目 指しています 。
して患 者 さ んの情 報 を迅 速 にや
端末を用 いた連携システムを導入
CTと呼ばれるスマホやタブレット
支 援 チー ムも活 動 を開 始 しまし
ことができます。認知症初期集中
を記 入 して医 療 機 関 を受 診 す る
ター に相 談 す れば一 緒 にシー ト
市内に4つある地域包括支援セン
連 携 をスムー ズにしてくれます 。
た。これは医 療 ・介 護 の複 数 の専
発展も期待されています。
も う 一 つの課 題 は”認 知 症 対
万 人、
支援などを行うチームです。医師
医療や介護の導入・調整や、家族
人及びその家族を訪問し、必要な
門 職 が認 知 症 の疑 いや 認 知 症 の
)年で
策 ”です 。わが国 の認 知 症 高 齢 者
の数は、2012(平成
)年 には約
会ではこのチームに必要な認知症
人 のサポー ト医 が活
歳以上の高齢者の約5人に1人に
り、現 在
サポート医の養成に力を入れてお
歳以上となる2
知症の人の意思が尊重され、でき
患 医療 センター や 認 知症 ケアパス
知 症 対 策 の中 心 となる認 知 症 疾
動 しています 。さ らに、地 域 の認
る限り住み慣れた地域のよい環境
* の整 備 も 進 めていると ころで
)年 を 見 据 え 、認
で自分らしく暮らし続けることが
す。
関 す る情 報 が簡 潔 に整 理 さ れた
このシートは患者さんの認知症に
れ相 談 シー ト」を導 入 しています 。
医師会では市と協力して
「物 忘
準的に示したもの。
のか、これらの流れをあらかじめ標
医療・介護サービスを受ければよい
合 わ せていつ、どこで、どのよう な
人生の最終段階まで障害の進行に
*認知症ケアパス:
発症予防から
もので、病 診 連 携 や 医 療 ・介 護 の
ばなりません。
できる社会を実現していかなけれ
025(平 成
団塊の世代が
達 す ることが見 込 まれています 。
(平 成
万 人 と推 計 さ れており、2025
462
65
ステム”
の構築が急がれています。
一 方 平 均 寿 命 の延 伸 により高 齢
“かかりつけ医による在宅医療”が
24
700
人台になると予想されています。
歳以上
化 率 (全 人 口 に占 める
に偏 った病 床 数 を慢 性 期 や リハビ
課題となっています 。急性 期医療
われており、団塊の世代が後期高
リテー ションの病 床 に振 り分 ける
%に達すると言
齢 者 となる2025年 には国 民 の
地 域 医 療 構 想 が検 討 さ れていま
人口の割合)は
生 活 に様 々 な支 障 が出 る事 が予
す が、慢 性 疾 患 を抱 えた高 齢 者
をすべて病院に収容するのは困難
と考 えられています 。また、患 者
さ んのニー ズも多 様 化 しており、
住み慣れた地域・住まいで最 期を
迎えたいという 方も増えています 。
このよう な要望 に応えるべく在宅
医 療 の提 供 体 制 や 介 護 の方 々 と
37
5
の連 携 を進 めています 。中 でもI
37 75
65
想されており、いわゆる“
2025
4 月 13 日
第 393 回講義
4
35
江戸糸あやつり人形
伺 いできない日でして、これはお
年 度 は、 月 以 降 に小
ります。ちょうど、お呼び頂いた
して臨 みましたことを覚 えてお
かげと存 じます 。本 当 にありが
ひとえに運 営 の皆 様 のお力 のお
深 く感謝 申 し上 げます 。これも
そのことを中 心 にお話 し申 し上
金 井 市 での活 動 が多 かったので
ります。
展を心よりお祈り申し上げてお
とう ござ いました。益 々 のご発
平成
げましたが、質問タイムでは、小
金井での活動だけにとどまらず、
海外で公演を行った感想を聞か
れたり。
「 小 金 井と結 城 座 」につ
いてはお答えできるようにと、事
前 に色 々 な準 備 をしていたので
す が、思 わぬところから のご質
編集後記
でお読みいただけ
号をお送りします。昨
発行責任者 五十嵐京子
田中留美子 記
楽しみたいと思います。
年も皆様と一緒に雑学大学を
招きすることができました。今
年も多様なジャンルの先生をお
り」
の
いのです が、少 し遅 れて
「 たよ
しいこの頃です。そのせいではな
沖縄で雪が降ったり、体にも厳
わないかと思えば、寒 くなって
暖かくて野菜の収穫が間に合
大学の WEB サイト
結城座 制作部 澤田麻希
ましたので、嬉 しい限 りでした。
ぜひ機会があれば参加してみた
断 りせざ るを得 ないかも、と暗
問 。皆 様 のご関 心 の広 さ にたじ
ー)は小金井雑学
から講師依頼のご連絡を頂き
ては、前々から、市報でのお知ら
しかし、実はご依頼いただいた日
い(拝 聴 者 として)と思 っており
澹 たる気 持ちでご相 談 したとこ
ろぎつつも、アメリカ、フランス、
「雑学だより」のバ
小金井雑学 大学の活 動 につい
せをはじめとして、小 金 井 や 近
時が、ちょうど十二代目結城孫
ましたものの、いかんせん、この
ろ、必 ず しも人 形 遣 いでなくて
ブラジル、ベトナム、過 去 に自 分
が参 加 した海 外 公 演 を、急 遽 ・
必 死 に思 い起 こしながら、お答
ます。
隣の文化関係者の方々、結城座
職業柄、土日の本番や打合せ等
も、結 城 座 のことを話 してもら
の座 員 からもお噂 は聞 いており、 三 郎はじめ人 形遣 いが稽 古でお
とぶつかってしまったり… という
えればOKとの温 かいお言 葉 を
頂 き ました。お噂 に聞 いており
えしたものです。終始、緊張しな
がらも、質 問 等 の交 流 の時 間を
交え皆様 の温かい応援 のお言 葉
を頂 きながら、何 とか、お話 し
日という
を全うすることができました。
改めまして、 月
さ んお運 び頂 きましたことに、
ックナンバー(カラ
23
状況でした。
そ のよう な 中 で、雑 学 大 学
ました初 の雑 学 大 参 加 が、傍 聴
者 としてではなく、何 とお話 す
る方 の側 での参 加 となったわけ
です。
27
暑 い盛 りにもかかわらず 、たく
2
普 段 は裏 方 の人 間です から、
ず いぶんと緊 張 しながら、お伝
えす べきことを忘 れたりしない
ようにと、事前にレジュメを作成
9
8
8月2日
第 400 回講義