サイ ン 計 画とブ ッ クタ ッ チ

図3
図4
視認性を計算したサイン計画
方位サイン
2 階 の 1、0 0 0 ㎡の 開 架 ス ペ ー ス は
テ ム は 不 可 欠 で あ り、 い ず れ の 図 書 館
きるかに配慮したナビゲーションシス
対象図書にいかに効果的にアクセスで
か所に設けた︵図2︶。
ている。開架スペースのエントランス2
位サイン﹂は中央からの距離感も表現し
状に広がる分類エリアの方角を示す﹁方
図 書 館 サ ー ビ ス の 重 要 な 機 能 と し て、 渦巻の構造壁書架である。中央から放射
もそれぞれのあり方に応じた独自の仕
分類大サイン
図 8-2
武蔵野美術大学 美術館・図書館
組 み を 講 じ て い る。 当 館 で は 特 徴 的 な
な数字はどこからでも目立つ分類エリ
構造壁書架の上部に設置された大き
ションシステムに不可欠な要素がサイ
アを示す。おおまかな主題アプローチヘ
建築意匠の観点からこうしたナビゲー
ン計画であった。綿密な視認性のシミュ
︶。
のステップを促す︵図3、
分類中サイン
レ ー シ ョ ン を 何 度 も 繰 り 返 し、 ブ ラ ウ
ジングのための動線計画とそれに連動
テゴリーサイン﹂や﹁仕切りサイン﹂に
図書のカテゴリー別の分類を示す﹁カ
を講じた。
︶。
5
ブラウジングのためのナビゲーショ
分類サイン
セスを手助けする︵図
より、詳細な主題のアプローチへのアク
した効果的なサインシステムの仕組み
4
ロゴマークの制作
2010年4月に新たに館名称
を﹁ 美 術 館・図 書 館 ﹂ と 変 更 し た。 そ
れに伴い新たなロゴマークを制作し
図 8-1
た 。﹁
ン を 手 助 け す る 日 本 語 件 名︵ キ ー ワ ー
﹂は﹁
MAUM&L
Musashino
Art
ド︶に加えて留学生のために英語表記
﹂の頭
University Museum & Library
を 併 用 し た︵ 図5︶。 最 も ボ リ ュ ー ム の
文字をデザインしたもの︵図1︶。
図7
サイン計画とブックタッチ
図2
︶
﹂
﹁神は細部に宿る︵ Der liebe Gott steckt im Detail
図1
図5
図6
10
丸善ライブラリーニュース 第 12 号
特集●武蔵野美術大学 美術館・図書館「書物の森」から
ド、メモ用紙入れなどの事務用備品類な
の他、封筒、便箋、展示用ブックスタン
発してきた本システムの構築とアイデ
れている。およそ2年の歳月をかけて開
践例として導入以来各方面から注目さ
その本の情報を見ることができ、1冊の
あれば書影をタッチすることでさらに
表示された本の中に関心のあるものが
︶。 関 心 の あ
開催されている展覧会情報を表示させ
させた資料に関連した現在都内近郊で
美術大学ならではの機能として、表示
関連イベント︵展覧会情報︶
︶。 本
る展覧会情報があればその画像にタッ
チ す る と 詳 細 情 報 が 表 示 さ れQ R コ ー
ドにより情報を持ち帰ることもできる
︵図 ︶。
印刷
ブックタッチはプリンターを内臓し
て お り、﹁ 図 書 情 報 を 印 刷 す る ﹂ ボ タ ン
にタッチすることで、表示されている情
報をその場で印刷することができる︵図
︶。 配 架 場 所 が 示 さ れ た フ ロ ア マ ッ プ
れ る。 関 連 図 書 と し て﹁ お す す め 図 書 ﹂
も印刷されるので、本を探すときに便利
画面の下半分には関連情報が表示さ
関連図書
能である。
の利用のされ方を知ることができる機
貸 し 出 さ れ た か 表 示 さ れ る︵ 図
か、またその内訳としてどの学科に何回
その本がこれまで何回貸し出された
貸出履歴
︶。
配架場所がフロアマップで示される︵図
者、出版年、請求記号、書影が表示され、 る 機 能 を 有 し て い る︵ 図
か ざ し た 本 の タ イ ト ル、 著 者、 出 版
基本情報
る参考の一助となるかもしれない。
情報を入手することができる。
ど当館のロゴマークを取り入れた数々
れたICT機器である。利用者の資料探
レボレーションにより実現した。こうし
本からブックタッチを通じて連鎖的に
│
索 を 手 助 け し、 利 用 者 の 興 味 に 従 っ て
たプロセスも今後の図書館経営におけ
、 アの具現化は当館とICT企業とのコ
︶。
の ス モ ー ル・ グ ラ フ ィ ッ ク ス︵ 図
│
ICTの最前線ブックタッチ
多 い 7 類、 5 類 の 分 類 は 下 4 桁 ま で 展
ブックタッチは書架の側面に設置さ
開 し た。 意 匠 が 優 先 さ れ た 渦 巻 の 構 造
2︶。 ブ ッ ク タ ッ チ に 本 を か
︱
情報案内をする役割を果たしている︵図
1、
︱
壁 書 架 は7 類 の 全 ボ リ ュ ー ム に 対 し て
アクセスの利便性を阻む結果となった。
ざすことによって次から次へと情報の
連鎖が味わえることころにその醍醐味
フラッグサイン
書 棚 に 対 し て 垂 直 に﹁ フ ラ ッ グ サ イ
は、当館発行の情報誌﹁KALEО﹂の
がある。ブックタッチに表示させる情報
︶。
ン﹂を設置することで立体的なナビゲー
ションシステムを考慮した︵図
とに設計されたもので、国内外の図書館
学生スタッフや図書館利用者の声をも
全 館 の 資 料 配 架 場 所 を 示 す﹁ エ リ ア
では当館が初めての導入事例である。
エリアマップ
マ ッ プ ﹂。 自 分 の 現 在 地 と 移 動 方 向 と 位
このシステムはICタグの活用と連
︶。
な機能である。
人 気 図 書 ﹂ の 一 覧 が 表 示 さ れ る︵ 図
図 14
︶。
12
﹁ 同 じ 著 者 の 他 の 図 書 ﹂﹁ 同 じ テ ー マ の
図 13
置が示された分類ゾーニング地図
︵図
13
2
動して図書館サービスのあり方や情報
丸善ライブラリーニュース 第 12 号
11
14
11
図 9-1
7
10
8
9
サービス、利用者サービスの発展的な実
11
6
図書館利用案内、開館カレンダーなど
図 12
1
図 11
8
9
図 10
スモール・グラフィックス
図 9-2