を知り、水防災に活かす(PDF: 414KB)

国土交通省中部地方整備局 静岡河川事務所
講師の話を熱心に聞き入る参加者ら =
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大在家会館(静岡市葵区大岩)
地元自治会で出前講座
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『過去の災害・地名のいわれ』を知り、水防災に活かす!
おおざいけかいかん
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静岡市葵区大岩の‘大在家会館’で11月20日(金)、
水防災をテーマにした出前講座があり、大岩3丁目自治
会の住民が参加した。過去、安倍川で発生した洪水被害
の歴史や、安倍川に起因する町名の由来などを通じて潜
在的な地域の危険性などを学んだ。
講座は、自治会からの要請を受け、国土交通省静岡河
やすだ
ゆきお
ほその
たかし
川事務所の安田幸男副所長と細野貴司調査課長が講師を
務めた。
動画を交えながら、鬼怒川の被害状況を解説する安田副所長
安田副所長は、今年9月に発生した関東・東北豪雨に
よる鬼怒川堤防の決壊状況を動画で紹介し、各地で自然
災害が多発している現状を踏まえた上で、「大災害には
行政のみでは対応力に限界があることを意識し、いざと
言う時には、各個人がどう行動したらよいか常に考えて
おくことが重要。情報化社会が発達した今の時代だから
こそ、上手く情報を活用し、自分の命は自分で守る行動
に繋げてほしい」-と呼び掛けた。
洪水により堤防が半壊した安倍川左岸堤防(平成3年9月)
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また、細野調査課長は、昔、安倍川が静岡市街地の中心部を何本にも分かれて流れ、当時の地形的特徴を
反映した地名が、今なお多く残されていることを解説し、「地名にはそれぞれに依拠した根拠や理由があり、
その時代に生きた人たちの息づかいを感じる。地名のいわれを知ることは、現代・未来の防災やまちづくり
みちしるべ
を考える道標になる」-と語った。
すずき
しょういち
参加者らはメモを取るなど熱心に聴講。大在家の里事務局長の鈴木昭一さんは、「国が管理する大河川で
も決壊するくらい自然の驚異は高まっており、住民たちも決して‘対岸の火事’とはせず、危機感を募らせ
ている。地域のコミュニティーを強化し、有事の際は早めの避難を心掛けていきたい」と話した。
昔の安倍川の流れに因んだ地名由来を解説する細野調査課長
講座資料「地名由来と地域防災」より一部抜粋