障 害 を理由 とする差別 の解 消 の推進 に関 する県立 学校 教 職 員

しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょう
すいしん
かん
けんりつがっこうきょうしょくいんたいおうようりょう
あん
障 害 を理由とする差別の 解 消 の推 進 に関 する県 立 学 校 教 職 員 対 応 要 領(案 )
もくてき
(目 的 )
だい
じょう
ようりょう
第1 条
しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょう
ほうりつ
すいしん
かん
き てい
もと
へいせい
この 要 領 は、障 害 を理由とする差別の 解 消 の推進に関する法 律 (平 成
ごう
ねんほうりつだい
い
か
だい
ほう
じょうだい
こう
しょう
25年法律第65号 。以下「法」という。)第 10 条 第 1項 の規 定 に基 づき、また、 障
がい
りゆう
さべつ
かいしょう
すいしん
かん
き ほんほう しん
へいせい
ねん
がつ
にち か く ぎ
害 を理由とする差別の 解 消 の推 進 に関 する基 本 方 針 (平 成 27年 2月 24日 閣議
けってい
そく
ほうだい
じょう
きてい
かん
じこう
こうちけんりつがっこうきょうしょくいん
りん
決 定 )に即 して、法 第 7 条 に規定する事項に関 し、高知県 立 学 校 教 職 員(臨
じ てきにんようしょくいんおよ
ひ じょうきんしょくいん
ふく
い
か
きょうしょくいん
てきせつ
時 的 任 用 職 員 及 び非 常 勤 職 員 を含 む。以下「 教 職 員 」という。)が適切に
ひつよう
たいおう
じこう
さだ
対応するために必 要 な事項を定 めるものとする。
ふとう
さ べつてきとりあつか
きんし
(不当な差 別 的 取 扱 いの禁止)
だい
じょう
ほうだい
きょうしょくいん
第2 条
じょうだい
こう
きてい
じ
む また
じぎょう
おこな
教 職 員 は、法 第 7 条 第 1項 の規定のとおり、その事務又は事業を 行
しょうがい
あ
しんたいしょうがい
ち て き しょうがい
せいしんしょうがい
はったつしょうがい
ふく
うに当たり、障 害(身 体 障 害 、知的 障 害 、精 神 障 害(発 達 障 害 を含 む。)
た
しんしん
き のう
しょうがい
い か おな
りゆう
しょうがい
ひと
その他の心 身 の機 能 の 障 害 をいう。以下 同 じ。)を理由として、 障 害 のない人
さ べつ てき とり あつか
ふとう
しょうがい
しょう がい およ
ひと
しゃ かい てき
と不当な差 別 的 取 扱 いをすることにより、 障 害 のある人( 障 害 及 び 社 会 的
しょう へき
けいぞくてき
にちじょう せいかつ また
しゃかい せいかつ
そうとう
せいげん
う
じょう たい
障 壁 により 継 続 的 に 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 に 相 当 な 制 限 を受 ける 状 態
もの
い か おな
けんりりえき
しんがい
あ
にある者 をいう。以下 同 じ。)の権利利益を侵 害 してはならない。これに当たり、
きょうしょくいん
べっし
さだ
りゅう い じ こう
はいりょ
教 職 員 は、別紙に定 める 留 意事 項 に配慮するものとする。
べっしちゅう
2
のぞ
きさい
ないよう
じっし
ばあい
別 紙 中「望 ましい」と記載している内 容 は、それを実施しない場合であっても、
ほう
はん
はんだん
しょうがいしゃ きほんほう しょうわ
ねんほうりつだい
ごう
法 に反 すると判 断 されることはないが、障 害 者 基本法(昭 和 45年 法 律 第 84号 )
きほんてき
り ねんおよ
ほう
もくてき
ふ
と
く
のぞ
の基本的な理 念 及 び法 の目 的 を踏まえ、できるだけ取り組むことが望 まれること
い
じ じょう
み
おな
を意味する(次 条 において同 じ。)。
ごうりてきはいりょ
ていきょう
(合理的 配 慮 の 提 供 )
だい
じょう
きょうしょくいん
第3 条
ほう だい
じょう だい
こう
きてい
じ む また
じぎょう
教 職 員 は、 法 第 7 条 第 2 項 の規定のとおり、その事務 又 は事 業 を
おこな
あ
しょうがい
ひと
げん
しゃかいてきしょうへき
じょきょ
ひつよう
行 うに当たり、 障 害 のある人 から現 に社 会 的 障 壁 の除 去 を必 要 としている
むね
い し
ひょうめい
ばあい
じっし
ともな
ふ たん
かじゅう
旨 の意思の 表 明 があった場合において、その実施に 伴 う負 担 が過 重 でないとき
しょうがい
ひと
けんりりえき
しんがい
とうがい しょうがい
は、 障 害 のある人 の権利利益を侵 害 することとならないよう、 当 該 障 害 のあ
ひと
せいべつ
ねん れい およ
しょう がい
じょうたい
おう
しゃかいてき しょうへき
じょきょ
じっし
る人 の性 別 、年 齢 及 び 障 害 の 状 態 に応 じて、 社 会 的 障 壁 の除 去 の実施に
ひつよう
ごうりてき
はいりょ
い か
ごうりてきはいりょ
ついて、必 要 かつ合理的な配 慮 (以下、「合理的 配 慮 」という。)をしなければな
あ
きょうしょくいん
べっ し
りゅうい じ こ う
さだ
はいりょ
らない。これに当たり、 教 職 員は、別紙に定める留 意 事項に 配 慮 するものとす
る。
か ん り しょくいん
せきむ
(管理 職 員 の責務)
だい
じょう
か ん り しょくいん
ぜん
こうちょう
きょう とう およ
ふくこうちょう
じ む ちょう
い
か おな
管理 職 員 ( 校 長 、副 校 長 、 教 頭 及 び事務 長 をいう。以下同じ。)は、
第4 条
じょう
かか
じ こう
かん
しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょう
すいしん
前 2 条 に掲 げる事 項 に関 し、 障 害 を理由とする差別の 解 消 を推 進 するため、
つぎ
かくごう
かか
じ こう
じっし
次 の各 号 に掲 げる事 項 を実施しなければならない。
にちじょう
ぎょうむ
つう
し どう とう
しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょう
日 常 の 業 務 を通 じた指 導 等 により、 障 害 を理由とする差別の 解 消 に
(1)
かん
しょぞくきょうしょくいん
ちゅうい
かんき
しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょう
かん
関 し、所 属 教 職 員 の注 意 を喚起し、障 害 を理由とする差別の 解 消 に関
にんしき
ふか
する認 識 を深 めさせること。
しょうがい
(2)
ひととう
ふとう
さべつてきとりあつか
ごうりてきはいりょ
ふていきょう
たい
障 害 のある人 等 から不当な差別的 取 扱 い、合理的 配 慮 の不 提 供 に対 す
そうだん
くじょう
もう
で とう
ばあい
じんそく
じょうきょう
かくにん
る 相 談 、 苦 情 の 申 し出 等 があった場合は、 迅 速 に 状 況 を 確 認 すること。
ごうりてきはいりょ
ひつようせい
かくにん
ばあい
しょぞくきょうしょくいん
たい
ごうりてき
合理的 配 慮 の必 要 性 が確 認 された場合、所 属 教 職 員 に対 して、合理的
(3)
はいりょ
ていきょう
てきせつ
おこな
しどう
配 慮 の 提 供 を適 切 に 行 うよう指導すること。
か ん り しょくいん
2
しょうがい
りゆう
さべつ
かん
もんだい
しょう
ばあい
じんそく
管理 職 員 は、障 害 を理由とする差別に関 する問 題 が 生 じた場合には、迅 速
てきせつ
たいしょ
かつ適 切 に対 処 しなければならない。
そうだんたいせい
せいび
(相 談 体 制 の整備)
だい
じょう
きょうしょくいん
第5 条
しょうがい
りゆう
さべつ
う
ひと およ
かぞく
た
教 職 員 から 障 害 を理由とする差別を受けた人 及 びその家族その他の
かんけいしゃ
そうだんとう
てきかく
たいおう
がっこう
ぶんこう
ふく
そうだんまどぐち
関 係 者 からの相 談 等 に的 確 に対 応 するため、学 校(分 校 を含 む。)に相 談 窓 口
せっち
を設置する。
そうだんまどぐち
2
ふくこうちょうまた
きょうとう
とくべつ し え ん きょういくがっこう
およ
相 談 窓 口 は、副 校 長 又 は 教 頭 、特 別 支援 教 育 学 校 コーディネーター及 び
いがい
きょうしょくいん
なか
こうちょう
てきとう
みと
しめい
もの
こうせい
これら以外の 教 職 員 の中 から 校 長 が適 当 と認 め指名した者 により構 成 し、
せきにんしゃ
ふくこうちょうまた
きょうとう
あ
責 任 者 には 副 校 長 又 は 教 頭 を充てる。
そうだん とう
3
う
あ
そうだん まどぐち
たんとう
きょうしょくいん
べっし
さだ
相 談 等 を受けるに当 たり、 相 談 窓 口 を 担 当 する 教 職 員 は、別紙 に 定 める
りゅうい じ こ う
ふ
たいおう
留 意 事項を踏まえて対 応 するものとする。
そうだんとう
4
う
ば あい
せいべつ
ねんれい
じょうきょうとう
はいりょ
たいめん
相 談 等 を受ける場 合 は、性 別 、年 齢 、 状 況 等 に配 慮 するとともに、対 面 の
でんわ
でんし
くわ
しょうがい
ひと
たにん
ほか、電話、ファックス、電子メールに加 え、 障 害 のある人 が他人とコミュニケ
はか
さい
ひつよう
たよう
しゅだん
かのう
はんい
ようい
たいおう
ーションを図 る際 に必 要 となる多様な手 段 を、可能な範囲で用意して対 応 するも
のとする。
けんしゅう
けいはつ
( 研 修 ・啓 発 )
だい
じょう
こうちょう
第6 条
しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょう
すいしん
はか
きょうしょくいん
校 長 は、障 害 を理由とする差別の 解 消 の推 進 を図 るため、教 職 員
たい
ひつよう
けんしゅう
けいはつ
おこな
に対 し、必 要 な 研 修 ・啓 発 を 行 うものとする。
こうちょう
2
ぜんこう
けんしゅう
けいはつ
おこな
あ
べっし
さだ
りゅう い じ こう
校 長 は、 前 項 の 研 修 ・ 啓 発 を 行 うに当 たり、別紙に 定 める 留 意 事 項 を
こうりょ
考 慮 するものとする。
こうちけんきょういく いいんかい
3
あら
きょうしょくいん
もの
たい
しょうがい
りゆう
高知県 教 育 委員会は、新 たに 教 職 員 となった者 に対 しては、障 害 を理由と
さべつ
かいしょう
かん
きほんてき
じこう
りかい
あら
する差別の 解 消 に 関 する基本的な事項 について理解 させるため、また、 新 たに
しょぞくちょう
しょくいん
たい
しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょうとう
かん
もと
所 属 長 となった 職 員 に対 しては、障 害 を理由とする差別の解 消 等 に関 し求
やくわり
りかい
けんしゅう
じっし
められる役 割 について理解させるため、それぞれ、 研 修 を実施する。
こうちけんきょういく いいんかい
4
きょうしょくいん
たい
しょうがい
とくせい
りかい
高知県 教 育 委員会は、教 職 員 に対 し、障 害 の特 性 を理解させるとともに、
しょうがい
ひと
てきせつ
たいおう
ひつよう
かつよう とう
障 害 のある 人 に 適 切 に 対 応 するために 必 要 なマニュアルの 活 用 等 により、
いしき
けいはつ
はか
意識の啓 発 を図 る。
ふ
そく
附
則
ようりょう
へいせい
ねん
がつ
にち
し こう
この 要 領 は、平 成 28年 4月 1日 から施 行 する。
べっし
別紙
しょうがい
りゆう
さべつ
かいしょう
すいしん
かん
きょう しょく いん たい おう よう りょう
かか
障 害 を理由 とする差別 の 解 消 の 推 進 に 関 する 教 職 員 対 応 要 領 に 係 る
りゅう い じ こう
留 意事 項
だい
ふとう
第1
不当な差別的 取 扱 いの基本的な 考 え方
ほう
さべつてきとりあつか
しょうがい
ひと
きほんてき
たい
かんが
せいとう
かた
りゆう
しょうがい
りゆう
ざい
法 は、 障 害 のある人 に対 して、正 当 な理由なく、 障 害 を理由として、財 ・サ
かくしゅ き か い
ていきょう
きょひ
また
ていきょう
あ
ばしょ
じかんたい
せいげん
ービスや各 種 機会の 提 供 を拒否し、又 は 提 供 に当たって場所・時間帯などを制 限
しょうがい
にん
たい
ふ
じょうけん
つ
しょうがい
する、 障 害 のない人 に対 しては付さない 条 件 を付けることなどにより、 障 害 の
ひと
けんりりえき
しんがい
きんし
ある人 の権利利益を侵 害 することを禁止している。
しょうがい
ひと
じじつじょう
びょうどう
そくしん
また
たっせい
ひつよう
ただし、障 害 のある人 の事 実 上 の 平 等 を促 進 し、又 は達 成 するために必 要 な
とくべつ
そ ち
ふとう
さ べつ てき とり あつか
しょうがい
ひと
特 別 の措置 は、不当 な差 別 的 取 扱 いではない。したがって、 障 害 のある 人 を
しょうがい
ひと
くら
ゆうぐう
とりあつか
せっきょくてきかいぜん そ ち
ほう
きてい
障 害 のない人 と比 べて優 遇 する 取 扱 い(いわゆる 積 極 的 改 善 措置)、法 に規定
しょうがい
ひと
たい
ごうりてき はいりょ
ていきょう
しょうがい
ひと
こと
された 障 害 のある 人 に 対 する ① 合理的 配 慮 の 提 供 による 障 害 のない 人 との 異
とりあつか
ごうりてきはいりょ
ていきょうとう
ひつよう
はんい
はいりょ
なる取 扱 い、合理的 配 慮 を 提 供 等 するために必 要 な範囲で、プライバシーに配 慮
しょうがいしゃ
しょうがい
じょうきょう とう
かくにん
ふとう
さべつてきとりあつか
しつつ 障 害 者 に 障 害 の 状 況 等 を確 認 することは、不当な差別的 取 扱 いには
あ
当たらない。
ふとう
さべつてきとりあつか
せいとう
りゆう
しょうがい
ひと
もんだい
このように、不当な差別的 取 扱 いとは、正 当 な理由なく、障 害 のある人 を、問 題
じ む また
じぎょう
ほんしつてき
かんけい
しょじじょう
おな
しょうがい
ひと
となる事務 又 は事 業 について、本 質 的 に関 係 する諸 事 情 が同 じ 障 害 のない人 よ
ふ り
あつか
てん
りゅうい
ひつよう
り不利に 扱 うことである点 に留 意 する必 要 がある。
だい
せいとう
第2
正 当 な理由の判 断 の視点
せいとう
りゆう
りゆう
はんだん
してん
そうとう
しょうがい
ひと
たい
しょうがい
りゆう
ざい
正 当 な理由に相 当 するのは、障 害 のある人 に対 して、障 害 を理由として、財 ・
かくしゅ き か い
ていきょう
きょひ
とり あつか
きゃっかんてき
み
せい とう
サービスや 各 種 機会 の 提 供 を拒否 するなどの 取 扱 いが 客 観 的 に見 て 正 当 な
もくてき
もと
おこな
もくてき
て
え
い
ば あい
目 的 の下 に 行 われたものであり、その目 的 に照らしてやむを得ないと言える場 合
せいとう
りゆう
そうとう
いな
ぐたいてき
けんとう
せいとう
りゆう
である。正 当 な理由に相 当 するか否 かについて、具体的な検 討 をせずに正 当 な理由
かくだいかいしゃく
ほう
しゅし
そこ
こべつ
じあん
しょうがい
を拡 大 解 釈 するなどして法 の趣旨を損 なうことなく、個別の事案ごとに、障 害 の
ひと
だいさんしゃ
けんりりえき
れい
あんぜん
かくほ
ざいさん
ほぜん
そんがいはっせい
ぼ う し とう
ある人 、第 三 者 の権利利益(例 :安 全 の確保、財 産 の保全、損 害 発 生 の防止 等 )
およ
じ む また
じぎょう
もくてき
ないよう
きのう
い じ とう
かんてん
かんが
ぐたいてき ば め ん
及 び事 務 又 は 事 業 の 目 的 ・ 内 容 ・機能 の維持 等 の 観 点 に 鑑 み、具体的 場面 や
じょうきょう
おう
そうごうてき
きゃっかんてき
はんだん
ひつよう
状 況 に応 じて総 合 的 ・ 客 観 的 に判 断 することが必 要 である。
きょうしょくいん
せいとう
りゆう
はんだん
ばあい
しょうがい
ひと
りゆう
教 職 員 は、正 当 な理由があると判 断 した場合には、障 害 のある人 にその理由
せつめい
りかい
え
つと
のぞ
を説 明 するものとし、理解を得るよう努 めることが望 ましい。
だい
がっこうきょういく
第3
学 校 教 育 における不当な差別的 取 扱 いの具体例
ふとう
ふとう
さべつてきとりあつか
あ
さべつてきとりあつか
ぐたいれい
え
ぐたいれい
い か
だい
不当な差別的 取 扱 いに当たり得る具体例は、以下のとおりである。なお、第 2で
しめ
ふとう
さべつてき とり あつか
そうとう
いな
こべつ
じあん
示 したとおり、不当な差別的 取 扱 いに 相 当 するか 否 かについては、個別の事案ご
はんだん
い か
きさい
ぐたいれい
せいとう
とに判 断 されることとなる。また、以下に記載されている具体例については、正 当 な
りゆう
そんざい
ぜんてい
さら
れいじ
理由が存 在 しないことを前 提 としていること、更 に、これらはあくまでも例示であ
きさい
ぐたいれい
かぎ
りゅうい
ひつよう
り、記載されている具体例だけに限 られるものではないことに留 意 する必 要 がある。
ふとう
さべつてきとりあつか
あ
え
ぐたいれい
(不当な差別的 取 扱 いに当たり得る具体例)
がっこう ぶんこうふく
○
い か おな
にゅうがく
しゅつがん
じゅり
じゅけん にゅうがく じゅぎょう
学 校(分 校 含 む。以下 同 じ。)への 入 学 の 出 願 の受理、受 験 、入 学 、授 業
とう
じゅこう
けんきゅう し ど う
じっしゅうとうこうがいきょういくかつどう
にゅうりょう
しきてん さ ん か
こば
等 の受 講 や 研 究 指導、 実 習 等 校 外 教 育 活 動 、 入 寮 、式 典 参加を拒 む
こば
か
せいとう
りゆう
じょうけん
ふ
ことや、これらを拒 まない代わりとして正 当 な理由のない 条 件 を付すこと。
し け ん とう
ごうりてき はいりょ
ていきょう
う
りゆう
とうがい し け ん とう
試験 等 において合理的 配 慮 の 提 供 を受 けたことを理由 に、 当 該 試験 等 の
○
けっか
がくしゅうひょうか
たいしょう
じょがい
ひょうか
さ
つ
結果を 学 習 評 価 の 対 象 から除 外 したり、評 価 において差を付けたりするこ
と。
ふとう
さべつてきとりあつか
あ
ぐたいれい
(不当な差別的 取 扱 いに当たらない具体例)
がっこう
ごうりてきはいりょ
ていきょうとう
ひつよう
はんい
学 校 において、合理的 配 慮 を 提 供 等 するために必 要 な範囲で、プライバシ
○
はいりょ
しょうがい
ようじ
じどう および せいと
じ ど う せ い と とう
ーに 配 慮 しつつ、 障 害 のある幼児、児童及び生徒(以下「児童生徒 等 」とい
ほ ご し ゃ とう
しょうがい
じょうきょうとう
かくにん
う。)の保護者 等 に 障 害 の 状 況 等 を確 認 すること。
しょうがい
じ どうせい と とう
つうきゅう
しどう
じっし
ばあい
障 害 のある児 童 生 徒 等 のため、 通 級 による指導を実施する場合において、
○
とくべつ し え ん がっこう
とくべつ
きょういく か て い
へんせい
また、特 別 支援 学 校 において、特 別 の 教 育 課程を編 成 すること。
だい
ごうりてきはいりょ
第4
合理的 配 慮 の基本的な 考 え方
しょうがいしゃ
1
きほんてき
けんり
かんが
かん
かた
じょう やく
い か
け ん り じょうやく
だい
じょう
障 害 者 の権利に 関 する 条 約 (以下「権利 条 約 」という。) 第 2 条 にお
ごうりてきはいりょ
しょうがいしゃ
た
もの
びょうどう
き そ
すべ
じんけん
いて、「合理的 配 慮 」は、「 障 害 者 が他の者 との 平 等 を基礎として全 ての人 権
およ
きほんてき じ ゆ う
きょうゆう
また
こうし
かくほ
ひつよう
てきとう
及 び基本的自由を 享 有 し、又 は行使することを確保するための必 要 かつ適 当
へんこうおよ
ちょうせい
とくてい
ばあい
ひつよう
な変 更 及 び 調 整 であって、特 定 の場合において必 要 とされるものであり、か
きんこう
しっ
また
か ど
ふたん
か
ていぎ
つ、均 衡 を失 した又 は過度の負担を課さないもの」と定義されている。
ほう
け ん り じょうやく
ごうりてきはいりょ
ていぎ
ふ
がっこうきょういく
おこな
じ
法 は、権利 条 約 における合理的 配 慮 の定義を踏まえ、学 校 教 育 を 行 う事
ぎょうしゃ とう
たい
じ む また
じぎょう
おこな
あ
こ こ
ばめん
業 者 等 に対 し、その事務 又 は事 業 を 行 うに当たり、個々の場面において、
しょうがい
ひと およ
ほ ご し ゃ とう
げん
しゃかいてき しょうへき
じょきょ
ひつよう
障 害 のある人 及 びその保護者 等 から現 に社 会 的 障 壁 の除 去 を必 要 として
むね
い し
ひょうめい
ばあい
じっし
ともな
ふたん
かじゅう
いる旨 の意思の 表 明 があった場合において、その実施に 伴 う負担が過 重 でな
しょうがい
ひと
けんりりえき
しんがい
しゃかいてき
いときは、 障 害 のある人 の権利利益を侵 害 することとならないよう、社 会 的
しょうへき
じょきょ
じっし
ごうりてき はいりょ
おこな
もと
ごうりてき
障 壁 の 除 去 の実施について、合理的 配 慮 を 行 うことを求 めている。合理的
はいりょ
しょうがい
ひと
う
せいげん
しょうがい
きいん
配 慮 は、障 害 のある人 が受ける制 限 は、障 害 のみに起因するものではなく、
しゃかい
さまざま
しょうへき
あいたい
しょう
社 会 における様 々 な 障 壁 と相 対 することによって 生 ずるものという、いわ
しゃかい
かんが
かた
ふ
しょうがい
ひと
けんり
ゆる「② 社 会 モデル」の 考 え方 を踏まえたものであり、 障 害 のある人 の権利
りえき
しんがい
しょうがい
ひと
こ こ
ばめん
利益 を 侵 害 することとならないよう、 障 害 のある 人 が個々 の場面 において
ひつよう
しゃかいてき しょうへき
じょきょ
ひつよう
ごうりてき
とりくみ
必 要 としている社 会 的 障 壁 を除 去 するための必 要 かつ合理的な取 組 であり、
じっし
ともな
ふたん
かじゅう
その実施に 伴 う負担が過 重 でないものである。
ごうりてきはいりょ
じ む また
じぎょう
もくてき
ないよう
きのう
て
ひつよう
合理的 配 慮 は、事務 又 は事 業 の目 的 ・内 容 ・機能に照らし、必 要 とされる
はんい
ほんらい
ぎょうむ
ふずい
かぎ
しょうがい
ひと
ひかく
範囲で本 来 の業 務 に付随するものに限 られること、 障 害 のない人 との比較に
どうとう
きかい
ていきょう
う
じ む また
じぎょう
おいて 同 等 の機会 の 提 供 を受 けるためのものであること、事務 又 は 事 業 の
もくてき
ないよう
きのう
ほんしつてき
へんこう
およ
りゅうい
ひつよう
目 的・内 容・機能の本 質 的 な変 更 には及 ばないことに留 意 する必 要 がある。
ごうりてき はいりょ
2
しょうがい
とくせい
しゃかいてき しょうへき
じょきょ
もと
ぐたいてき
合理的 配 慮 は、 障 害 の 特 性 や 社 会 的 障 壁 の 除 去 が 求 められる具体的
ばめん
じょうきょう
おう
こと
たよう
こべつせい
たか
とうがいしょうがい
場面や 状 況 に応 じて異 なり、多様かつ個別性の高 いものであり、当 該 障 害
ひと
げん
お
じょうきょう
ふ
しゃかいてきしょうへき
じょきょ
のある人 が現 に置かれている 状 況 を踏まえ、社 会 的 障 壁 の除 去 のための
しゅだんおよ
ほうほう
だい
手 段 及 び方 法 について、
「第 6
かじゅう
ふたん
きほんてき
かんが
かた
かか
よう
過 重 な負担の基本的な 考 え方 」に掲 げる要
そ
こうりょ
だいたい そ ち
せんたく
ふく
そうほう
けんせつてき た い わ
そうごりかい
つう
素を考 慮 し、代 替 措置の選 択 も含 め、双 方 の建 設 的 対話による相互理解を通
ひつよう
ごうりてき
はんい
じゅうなん
たいおう
さら
じて、 必 要 かつ合理的な範囲で、 柔 軟 に対 応 がなされるものである。 更 に、
ごうりてきはいりょ
ないよう
ぎじゅつ
しんてん
しゃかいじょうせい
へ ん か とう
おう
か
え
合理的 配 慮 の内 容 は、技 術 の進 展 、社 会 情 勢 の変化 等 に応 じて変わり得る
ごうりてきはいりょ
ていきょう
あ
しょうがい
ひと
せいべつ ねんれい
ものである。合理的 配 慮 の 提 供 に当たっては、障 害 のある人 の性 別 、年 齢 、
じょうたいとう
はいりょ
状 態 等 に配 慮 するものとする。
ごうりてき はいりょ
ひつよう
しょうがい
ひと
た すう み こ
ば あい
なお、合理的 配 慮 を 必 要 とする 障 害 のある 人 が多 数 見 込 まれる場 合 、
しょうがい
ひと
かんけいせい
ちょうき
ば あ い とう
つ ど
ごうりてき
障 害 のある 人 との 関 係 性 が 長 期 にわたる場合 等 には、その都度 の合理的
はいりょ
べつ
きさい
かんきょう
せいび
こうりょ
い
ちゅう
配 慮 とは別 に、4に記載する 環 境 の整備を考 慮 に入れることにより、 中 ・
ちょうきてき
さくげん
こうりつか
てん
じゅうよう
長 期 的 なコストの削 減 ・効率化につながる点 は 重 要 である。
い し
3
ひょうめい
あ
ぐたいてき ば め ん
しゃかいてきしょうへき
じょきょ
かん
意思の 表 明 に当たっては、具体的場面において、社 会 的 障 壁 の除 去 に関
はい りょ
ひつよう
じょうきょう
げんご
しゅわ
ふく
する配 慮 を必 要 としている 状 況 にあることを言語(手話を含 む。)のほか、
てんじ
かくだい も じ
ひつだん
じつぶつ
ていじ
み ぶ
とう
あいず
しょっかく
点字、拡 大 文字、筆 談 、実 物 の提示、身振りサイン等 による合図、 触 覚 によ
い し でんたつ
しょうがい
ひと
たにん
はか
さい
ひつよう
る意思 伝 達 など、障 害 のある人 が他人とコミュニケーションを図 る際 に必 要
しゅだん
つうやく
かい
ふく
つた
な手 段 (通 訳 を介 するものを含 む。)により伝 えられる。
しょうがい
ひと
い し ひょうめい
ほんにん
い し ひょうめい
また、 障 害 のある 人 からの意思 表 明 のみでなく、 本 人 の意思 表 明 が
こんなん
ばあい
しょうがい
ひと
かぞく
しえんしゃ
かいじょしゃ
ほうてい だいりじん とう
困 難 な場合には、 障 害 のある 人 の家族、支援者・ 介 助 者 、 法 定 代理人 等 、
しえん
もの
ほんにん
ほ さ
おこな
い し
ひょうめい
ふく
コミュニケーションを支援する者 が本 人 を補佐して 行 う意思の 表 明 も含 む。
い し
ひょうめい
こんなん
しょうがい
ひと
かぞく
しえんしゃ
かいじょしゃ
ほうてい
なお、意思の 表 明 が困 難 な 障 害 のある人 が、家族、支援者・介 助 者 、法 定
だいりじんとう
とも
ばあい
い し
ひょうめい
ばあい
とうがい
代理人 等 を伴 っていない場合など、意思の 表 明 がない場合であっても、当 該
しょうがい
ひと
しゃかいてき しょうへき
じょきょ
ひつよう
めいはく
障 害 のある 人 が 社 会 的 障 壁 の 除 去 を 必 要 としていることが 明 白 である
ばあい
ほう
しゅし
かんが
とうがい しょうがい
ひと
たい
てきせつ
おも
場合には、法 の趣旨に 鑑 みれば、当 該 障 害 のある人 に 対 して適 切 と思 わ
はいりょ
ていあん
けんせつてき た い わ
はたら
じしゅてき
とりくみ
れる配 慮 を提 案 するために建 設 的 対話を 働 きかけるなど、自主的な取 組 に
つと
のぞ
努 めることが望 ましい。
ごうりてき はいりょ
しょうがい
ひと とう
りよう
そうてい
じぜん
おこな
合理的 配 慮 は 、 障 害 の あ る 人 等 の 利用 を 想 定 し て 事前 に 行 わ れ る
4
けんちくぶつ
か
かいじょしゃとう
じんてき し えん
じょうほう
建 築 物 の③バリアフリー化、介 助 者 等 の人 的 支 援 、④ 情 報 アクセシビリティ
こう じょうとう
かんきょう
せいび
き そ
こ こ
しょうがい
ひと
たい
の 向 上 等 の 環 境 の整備を基礎として、個々の 障 害 のある 人 に対 して、そ
じょうきょう
お う じ て こべつ
じっし
そ ち
かくばめん
の 状 況 に応じて個別に実施される措置である。したがって、各場面における
かんきょう
せいび
じょうきょう
ごうりてきはいりょ
ないよう
こと
環 境 の整備の 状 況 により、合理的 配 慮 の内 容 は異 なることとなる。また、
しょうがい
じょうたい とう
へんか
とく
しょうがい
ひと
障 害 の 状 態 等 が 変化 す る こ とも あ るた め 、 特 に 、 障 害 の あ る 人 との
かんけいせい
ちょうき
ば あ い とう
ていきょう
ごうりてきはいりょ
てきぎ
み
関 係 性 が長 期 にわたる場合 等 には、提 供 する合理的 配 慮 について、適宜、見
なお
おこな
じゅうよう
直 しを 行 うことが 重 要 である。
だい
がっこうきょういく
第5
学 校 教 育 における合理的 配 慮 に関 する留 意 点
ごうりてき はいりょ
1
ごうりてきはいりょ
ご う い けいせい
あ
かん
りゅういてん
け ん り じょう やく だい
じょう だい
こう
合理的 配 慮 の合意 形 成 に当 たっては、権利 条 約 第 24 条 第 1 項 にある、
にんげん
たようせい
そんちょう とう
きょうか
しょうがい
ひと
せい しん てき およ
しん たい てき
人 間 の多様性 の 尊 重 等 の 強 化 、 障 害 のある 人 が 精 神 的 及 び 身 体 的 な
のうりょくとう
かのう
さいだいげん
はったつ
じゆう
しゃかい
こうかてき
さんか
能 力 等 を可能な最 大 限 まで発 達 させ、自由な社 会 に効果的に参加することを
かのう
もくてき
がっち
かんてん
けんとう
おこな
可能とするといった目 的 に合致するかどうかの観 点 から検 討 が 行 われること
じゅうよう
が 重 要 である。
ごうりてき はいりょ
2
ひとりひとり
しょうがい
じょうたい
きょういくてき
とう
おう
合理的 配 慮 は 、 一人一人 の 障 害 の 状 態 や 教 育 的 ニ ー ズ 等 に 応 じ 、
がっこう
ほんにん
ほごしゃ
はったつ
だんかい
こうりょ
ご う い けいせい
はか
うえ
学 校・本 人・保護者により、発 達 の段 階 を考 慮 しつつ合意 形 成 を図 った上 で
ていきょう
のぞ
ないよう
こべつ
きょういく し え ん けいかく とう
めいき
提 供 することが望 ましく、その 内 容 を⑤個別の 教 育 支援 計 画 等 に明記する
じゅうよう
ことが 重 要 である。
ごうりてき はいりょ
3
ご う い けいせいご
じ ど う せ い と とう ひ と り ひ と り
しょうがい
じょうたい
合理的 配 慮 の 合意 形成後 も 、 児童 生徒 等 一人一人 の 障 害 の 状 態 や
きょういくてき
とう
かんあん
じゅうなん
み なお
きょうつう り か い
教 育 的 ニーズ等 を 勘 案 しながら 柔 軟 に見 直 しができることを 共 通 理解と
じゅうよう
することが 重 要 である。
ごうりてきはいりょ
しょうがい
ひと
のうりょく
かのう
さいだいげん
はったつ
合理的 配 慮 は、 障 害 のある人 がその 能 力 を可能な最 大 限 まで発 達 させ、
4
じゆう
しゃかい
こうかてき
さんか
かのう
もくてき
もと
しょうがい
自由な社 会 に効果的に参加することを可能とするとの目 的 の下 、 障 害 のある
もの
しょうがい
もの
とも
まな
し く
きょういく
者 と 障 害 のない者 が共 に 学 ぶ仕組みであるインクルーシブ 教 育 システムの
りねん
て
しょうがい
じ ど う せ い と とう
じゅうぶん
きょういく
う
理念に照らし、その 障 害 のある児童生徒 等 が 十 分 な 教 育 が受けられるため
ていきょう
かんてん
ひょうか
じゅうよう
たと
に 提 供 できているかという 観 点 から評 価 することが 重 要 である。例 えば、
こべつ
きょういく し え ん けいかく
こべつ
し ど う けいかく
かくがっこう
けいかく
もと
個別の 教 育 支援 計 画 や⑥個別の指導 計 画 について、各 学 校 において計 画 に基
き じっこう
けっか
ひょうか
ていきてき
みなお
かくりつ
づき 実 行 した結果を評 価 して定期的に見直すなど、PDCAサイクルを確 立 さ
じゅうよう
せていくことが 重 要 である。
しんがくとう
5
いこう じ
と ぎ
いっかん
しえん
ていきょう
進 学 等 の移行時においても途切れることのない一 貫 した支援を 提 供 するた
こべつ
きょういく し え ん けいかくとう
ひき つ
がっこうかん
かんけい き か ん
ふく
じょうほうこうかん
め、個別の 教 育 支援 計 画 等 の引 継ぎ、学 校 間 や関 係 機関も含 めた 情 報 交 換
とう
ごうりてきはいりょ
ひき つ
おこな
ひつよう
等 により、合理的 配 慮 の引 継ぎを 行 うことが必 要 である。
しょうがい
6
じ ど う せ い と とう
しょうらいてき
じりつ
しゃかい さ ん か
み す
しょうがい
障 害 のある児童 生徒 等 の 将 来 的 な自立 と 社 会 参加 を見 据 えた 障 害 の
そ う き はっけん
そうきしえん
ひつようせい およ
きょういく
りねん
かんが
早期 発 見 ・早期支援の必 要 性 及 びインクルーシブ 教 育 システムの理念に 鑑
よ う じ きょういくだんかい
しょうがっこう
とくべつ し え ん がっこう
しょうがくぶ
ふく
にゅうがく じ て ん
み、幼児 教 育 段 階 や 小 学 校 (特 別 支援 学 校 の小 学 部 を含 む。) 入 学 時点
い し
ひょうめい
う む
かか
よう じ およ
じ どう
たい
てきせつ
おも
において、意思の 表 明 の有無に関 わらず、幼 児 及 び児 童 に対 して適 切 と思 わ
し えん
けんとう
しょうがい
じょうたいとう
はあく
つと
れる支 援 を検 討 するため、 障 害 の 状 態 等 の把握に努 めるものとする。
だい
かじゅう
第6
過 重 な負担の基本的な 考 え方
かじゅう
ふたん
きほんてき
ふたん
かんが
ぐたいてき
かた
けんとう
かじゅう
ふたん
かくだいかいしゃく
過 重 な負担については、具体的な検 討 をせずに過 重 な負担を拡 大 解 釈 するなど
ほう
しゅし
そこ
こべつ
じあん
い か
よ う そ とう
こうりょ
ぐたいてき
して法 の趣旨を損 なうことなく、個別の事案ごとに、以下の要素 等 を考 慮 し、具体的
ばめん
じょうきょう
おう
そうごうてき
きゃくかんてき
はんだん
ひつよう
きょうしょくいん
場面や 状 況 に応 じて総 合 的・客 観 的 に判 断 することが必 要 である。教 職 員
かじゅう
ふたん
あ
はんだん
ばあい
じ ど う せ い と とう およ
ほ ご し ゃ とう
は、 過 重 な負担 に当 たると 判 断 した場合 は、児童 生徒 等 及 びその保護者 等 にその
りゆう
せつめい
りかい
え
つと
のぞ
理由を説 明 するものとし、理解を得るよう努 めることが望 ましい。
じ む
○
じぎょう
えいきょう
ていど
じ む
じぎょう
もくてき
ないよう
きのう
そこ
事務・事 業 への 影 響 の程度(事務・事 業 の目 的 ・内 容 ・機能を損 なう
いな
か否 か)
じつげん かのうせい
ていど
ぶつりてき
ぎじゅつてきせいやく
たいせいじょう
せいやく
実 現 可能性の程度(物理的・技 術 的 制 約 、人 的 ・ 体 制 上 の制 約 )
○
費 用 ・負担の程度
ひ よう
ふたん
ていど
だい
がっこうきょういく
第7
学 校 教 育 における合理的 配 慮 の具体例
だい
じんてき
○
しめ
ごうりてきはいりょ
ごうりてきはいりょ
ぐたいれい
ぐたいてき
ばめん
じょうきょう
おう
こと
たよう
多様
第 4に示 したとおり、合理的 配 慮 は、具体的な場面や 状 況 に応 じて異 なり、
こべつせい
たか
ごうりてきはいりょ
ぐたいれい
い か
しめ
どくりつぎょうせい
かつ個別性の高 いものである。合理的 配 慮 の具体例は、以下に示 すほか、独 立 行 政
ほうじんこくりつとくべつ し え ん きょういくそうごうけんきゅうじょ
うんえい
こうちく
法 人 国 立 特 別 支援 教 育 総 合 研 究 所 が運 営 する「インクルーシブシステム構 築
しえん
とくべつ し え ん きょういくきょうざい
さんこう
支援データベース」や「特 別 支援 教 育 教 材 ポータルサイト」も参 考 とすることが
こうかてき
効果的である。
しめ
いがい
はいりょ
ひつよう
なお、これらに示 されているもの以外は配 慮 する必 要 がないということではなく、
ひとりひとり
しょうがい
じょうたい
きょういくてき
とう
おう
けってい
のぞ
一人一人の 障 害 の 状 態 や 教 育 的 ニーズ等 に応 じて決 定 されることが望 ましい。
ごうりてきはいりょ
あ
え
ぐたいれい
ぶつりてきかんきょう
はいりょ
(合理的 配 慮 に当たり得る具体例(物理的 環 境 への配 慮 ))
がっこうとう
○
さいがい じ
けいほうおん きんきゅうれんらくとう
き
じ ど う せ い と とう
学 校 等 において、災 害 時の警 報 音 、緊 急 連 絡 等 が聞こえにくい児童生徒 等
たい
きょうしょくいん
ちょくせつ さいがい
し
きんきゅう じょうほう
こうない ほうそう
に 対 し、 教 職 員 が 直 接 災 害 を知 らせたり、 緊 急 情 報 ・ 校 内 放 送 を
しかくてき
じゅよう
けいほう せ つ び
でんこう ひょうじ き き とう
ようい
視覚的に 受 容 することができる警 報 設備・電 光 表 示 機器 等 を用意したりする
こと。
かんり
しせつ
しきちない
くるまいす りようしゃ
あ
とう
管理 する施設 ・敷地内 において、車椅子 利用者 のためにキャスター上 げ 等 の
○
ほじょ
また
だんさ
けいたい
わた
補助をし、又 は段差に携 帯 スロープを渡 すこと。
は い か だな
○
たか
ところ
お
としょ
とう
と
わたし
としょ
配架 棚 の高 い 所 に置かれた図書やパンフレット等 を取って 渡 したり、図書
とう
い ち
わ
つた
やパンフレット等 の位置を分かりやすく伝 えたりすること。
いどう
○
こんなん
じ ど う せ い と とう
さんか
じゅぎょう
しよう
きょうしつ
移動に困 難 のある児童生徒 等 のために、参加する 授 業 で使用する 教 室 をア
ばしょ
へんこう
クセスしやすい場所に変 更 したりすること。
ちょうかく か び ん
○
じ ど う せ い と とう
きょうしつ
つくえ
い す
あし
かんしょうざい
つ
聴 覚 過敏の児童生徒 等 のために 教 室 の 机 ・椅子の脚 に 緩 衝 材 を付けて
ざつおん
けいげん
し か く じょうほう
しょり
にがて
じ ど う せ い と とう
こくばん まわ
雑 音 を 軽 減 する、視覚 情 報 の処理 が苦手 な児童 生徒 等 のために 黒 板 周 りの
けいじぶつ とう
じょうほうりょう
へ
こべつ
じあん
とくせい
おう
きょうしつ
掲示物 等 の 情 報 量 を減 らすなど、個別 の事案 ごとに 特 性 に 応 じて 教 室
かんきょう
へんこう
環 境 を変 更 すること。
ごうりてきはいりょ
あ
え
ぐたいれい
い し そつう
はいりょ
(合理的 配 慮 に当たり得る具体例(意思疎通の配 慮 ))
がっこう とう
○
ひつだん
ようやく ひ っ き
よ
あ
しゅわ
てんじ
たよう
学 校 等 において、筆 談 、 要 約 筆記、読み上げ、手話、点字など多様なコミ
しゅだん
わ
ひょう げん
つか
せつめい
い し
ュニケーション 手 段 や分 かりやすい 表 現 を 使 って 説 明 をするなどの意思
そつう
はいりょ
おこな
疎通の配 慮 を 行 うこと。
じょうほう ほしょう
○
かんてん
み
おう
じょうほう
ていきょう
き
情 報 保 障 の 観 点 から、見 えにくさに 応 じた 情 報 の 提 供 (聞 くことで
ないよう
りかい
せつめい
しりょう
かくだい
かくだい も じ また
てんじ
もち
内 容 が理解できる 説 明 ・資 料 や、 拡 大 コピー、拡 大 文字 又 は点字を用 いた
しりょう
とお
うご
はや
さわ
かくにん
資 料 、遠 くのものや動 きの速 いものなど触 ることができないものを確 認 でき
もけい
しゃしんとう
ていきょう
き
おう
しかくてき
じょうほう
ていきょう
み
る模型や写 真 等 の 提 供 )、聞こえにくさに応 じた視覚的な 情 報 の 提 供 、見
き
りょうほう
ばあい
おう
じょうほう
ていきょう
て
えにくさと聞こえにくさの 両 方 がある場合に応 じた 情 報 の 提 供 (手のひ
も じ
か
つた
など
ち て き しょうがい
はいりょ
じょうほう
ていきょう つた
ない
らに文字を書いて伝 える等 )、知的 障 害 に配 慮 した 情 報 の 提 供(伝 える内
よう
ようてん
ひっき
かんじ
ふ
たんご
ぶんせつ
く ぎ
くうはく
はさ
容 の要 点 を筆記する、漢字にルビを振る、単語や文 節 の区切りに空 白 を挟 ん
きじゅつ
わ
が
ぐたいてき
ことば
しよう
で 記 述 する「分 かち書 き」にする、具体的 な言葉 を使用 する、なじみのない
がいらいご
さ
など
おこな
外来語は避ける等 )を 行 うこと。
ち て き しょうがい
○
はったつ しょうがい
げ ん ご しょうがい とう
ことば
き
りかい
知的 障 害 、 発 達 障 害 、言語 障 害 等 により言葉だけを聞いて理解するこ
い し そつう
こんなん
じ ど う せ い と とう
たい
え
しゃしん
とや意思疎通が困 難 な児童生徒 等 に対 し、絵や写真カード、⑦コミュニケーシ
たんまつ とう
き き
かつよう
しかくてき
つた
ョンボード、タブレット端 末 等 のICT機器の 活 用 、視覚的に伝 えるための
じょうほう
も じ か
しつもんないよう
また
たんてき
こた
情 報 の文字化、質 問 内 容 を「はい」又 は「いいえ」で端 的 に答 えられるよ
い し
かくにん
ほんにん
じ こ せんたく
じ こ けってい
うにすることなどにより意思 を 確 認 したり、 本 人 の自己 選 択 ・自己 決 定 を
しえん
支援したりすること。
ひ ゆ ひょうげん とう
○
りかい
こんなん
じ ど う せ い と とう
たい
ひ ゆ
あんゆ
にじゅう ひ て い
比喩 表 現 等 の理解 が 困 難 な児童 生徒 等 に 対 し、比喩 や暗喩 、 二 重 否定
ひょうげん
もち
せつめい
表 現 などを用 いずに説 明 すること。
ごうりてきはいりょ
あ
え
ぐたいれい
た
はいりょ
(合理的 配 慮 に当たり得る具体例(その他の配 慮 ))
がっこう とう
じ む てつづき
さい
ほんにん
ほ ご し ゃ とう
りょうかい
え
学 校 等 において、 事務 手 続 の 際 に、 本 人 ・ 保護者 等 の 了 解 を得 て、
○
きょうしょくいん
しえんいんとう
ひつようしょるい
だいひつ
おこな
教 職 員 や支援員 等 が必 要 書 類 の代 筆 を 行 うこと。
たにん
○
せっしょく
たにんずう
なか
きんちょう
ふずいい
はっせいとう
他人との 接 触 、多人数の中 にいることによる 緊 張 のため、不随意の発 声 等
ばあい
きんちょう
かんわ
ほんにん
せつめい
うえ
じょうきょう
おう
べつしつ
がある場合、 緊 張 を緩和するため、本 人 に説 明 の上 、 状 況 に応 じて別 室 を
ようい
用意すること。
がっこうとう
ばんしょ
とう
み
こくばんとう
ちか
学 校 等 において、板 書 やスクリーン等 がよく見えるように、黒 板 等 に近 い
○
せき
かくほ
席 を確保すること。
にゅうがく し け ん
○
けんてい し け ん
ほんにん
ほごしゃ
きぼう
しょうがい
じょうきょうとう
入 学 試験や検 定 試験において、本 人・保護者の希望、障 害 の 状 況 等 を
ふ
べつしつ
じゅけん
しけんじかん
えんちょう
てんじ
かくだい も じ
おんせい よ
あ
き
踏まえ、別 室 での受 験 、試験時間の 延 長 、点字や拡 大 文字、音 声 読み上げ機
のう
し よ う とう
きょか
能 の使用 等 を許可すること。
てんじ
○
かくだい も じ
おんせい よ み あ げ き の う
しよう
がくしゅう
じ ど う せ い と とう
点字や拡 大 文字、音 声 読み上げ機能を使用して 学 習 する児童生徒 等 のため
じゅぎょう
しよう
きょうかしょ
しりょう
もんだい ぶん
てんやく
また
かくだい
に、 授 業 で使用する 教 科 書 や 資 料 、 問 題 文 を 点 訳 し、 又 は 拡 大 したもの
じぜん
わた
やテキストデータを事前に渡 すこと。
き
○
じ ど う せ い と とう
たい
がいこくご
さい
おんしつ
聞こえにくさのある児童生徒 等 に対 し、外国語のヒアリングの際 に、音 質 ・
おんりょう
ちょうせい
も じ
だいたいもんだい
ようい
音 量 を 調 整 したり、文字による代 替 問 題 を用意したりすること。
ち て き はったつ
○
おく
がくしゅう ないよう
しゅうとく
こんなん
じ ど う せ い と とう
たい
知的 発 達 の 遅 れにより 学 習 内 容 の 習 得 が 困 難 な児童 生徒 等 に 対 し、
りかい
ていど
おう
しかくてき
わ
きょうざい
ようい
理解の程度に応 じて、視覚的に分かりやすい 教 材 を用意すること。
したい ふ じ ゆ う
○
じ ど う せ い と とう
たい
たいいく
じゅぎょう
さい
じょう
か し
きのう
肢体不自由のある児童生徒 等 に対 し、体 育 の 授 業 の際 に、上 ・下肢の機能
おう
うんどう
おお
な
きょ り
か
そう
に 応 じてボール 運 動 におけるボールの 大 きさや投 げる 距 離 を変 えたり、 走
うんどう
はし
きょ り
みじか
よう くるまいす
しよう
きょか
運 動 における走 る距 離を 短 くしたり、スポーツ用 車椅子の使用を許可したり
すること。
にちじょうてき
○
いりょうてき
よう
じ ど う せ い と とう
たい
ほんにん
たいおう か の う
ばあい
日 常 的 に医 療 的 ケアを要 する児童生徒 等 に対 し、本 人 が対 応 可能な場合
ふく
はいりょ
よう
ていど
りゅうい
こ じ ん さ
もあることなどを含 め、配 慮 を要 する程度には個人差があることに留 意 して、
いりょう き か ん
ほんにん
にちじょうてき
しえん
う
かいじょしゃとう
れんけい
はか
こ こ
医 療 機関や本 人 が 日 常 的 に支援を受けている介 助 者 等 と連 携 を図 り、個々
じょうたい
ひつよう
しえん
ていねい
かくにん
かじょう
かつどう
せいげんとう
の 状 態 や必 要 な支援を丁 寧 に確 認 し、過 剰 に活 動 の制 限 等 をしないように
すること。
まんせいてき
○
びょうき とう
た
じ ど う せ い と とう
おな
うんどう
慢 性 的 な 病 気 等 のために他 の児童 生徒 等 と 同 じように 運 動 ができない
じ ど う せ い と とう
たいし
うんどうりょう
けいげん
だいたい
うんどう
ようい
児童生徒 等 に対し、運 動 量 を軽 減 したり、代 替できる運動を用意したりする
びょうきとう
とくせい
りかい
か
ど
よ ぼ う また
さんか
はいじょ
など、病気等の特性を理解し、過度に予防又は排除をすることなく、参加するた
くふう
めの工夫をすること。
ちりょう とう
○
がくしゅう
きかん
しょう
じ ど う せ い と とう
たい
ほこう
おこな
治 療 等 のため 学 習 できない期間が 生 じる児童生徒 等 に 対 し、補講を 行
がくしゅう き か い
かくほ
ほうほう
くふう
うなど、 学 習 機会を確保する方 法 を工夫すること。
よ
○
か
とう
こんなん
じ ど う せ い と とう
じゅぎょう
しけん
読み・書き等 に困 難 のある児童生徒 等 のために、 授 業 や試験でのタブレッ
たんまつとう
き き しよう
きょか
ひっき
か
こうとう し も ん
がくしゅう
ト端 末 等 のICT機器使用を許可したり、筆記に代えて口 頭 試問による 学 習
ひょうか
おこな
評 価 を 行 ったりすること。
はったつ しょうがい とう
○
ひとまえ
はっぴょう
こんなん
じ ど う せ い と とう
たい
だいたい
発 達 障 害 等 のため、 人 前 での 発 表 が 困 難 な児童 生徒 等 に 対 し、 代 替
そ ち
か
はっぴょう
ろくが
がくしゅうひょうか
おこな
措置としてレポートを課したり、発 表 を録画したもので 学 習 評 価 を 行 った
りすること。
がっこうせいかつぜんぱん
てきせつ
たいじんかんけい
けいせい
こんなん
じ ど う せ い と とう
学 校 生 活 全 般 において、適 切 な対 人 関 係 の形 成 に困 難 がある児童生徒 等
○
のうどうてき
がくしゅうかつどう
へんせい
とき
じぜん
のために、能 動 的 な 学 習 活 動 などにおいてグループを編 成 する時 には、事前
つた
ばあい
ほんにん
いこう
かくにん
に伝 えたり、場合によっては本 人 の意向を確 認 したりすること。また、こだわ
じ ど う せ い と とう
はな
あ
はっぴょう
ばめん
い し
つた
りのある児童生徒 等 のために、話 し合いや 発 表 などの場面において、意思を伝
じかん
よう
ばあい
こうりょ
じかん
じゅうぶん
かくほ
えることに時間を要 する場合があることを考 慮 して、時間を 十 分 に確保した
こべつ
たいおう
り個別に対 応 したりすること。
だい
がっこうきょういく
第8
学 校 教 育 における相 談 体 制 の整備に関 する留 意 点
こうちょう
1
そうだんたいせい
とくべつ し え ん きょういく
せいび
じっし
かん
りゅういてん
せきにんしゃ
みずか
とくべつ し え ん きょういく
校 長 は、特 別 支援 教 育 の実施の責 任 者 として、 自 らが特 別 支援 教 育 や
しょうがい
かん
にんしき
ふか
はっき
とくべつ し え ん
障 害 に関 する認 識 を深 めるとともに、リーダーシップを発揮しつつ、特 別 支援
がっこう
てき き の う とう
かつよう
こうない
たいせい
せいび
そしき
学 校 のセンター的 機能 等 も活 用 しながら、 校 内 の体 制 の整備を行い、組織とし
じゅうぶん
きのう
きょうしょくいん
しどう
て 十 分 に機能するよう 教 職 員 を指導するものとする。
こうちょう
2
とくべつ し え ん きょういく がっこう
ごうりてき はいりょ
ご う い けいせい
校 長 は、 特 別 支援 教 育 学 校 コーディネーターが合理的 配 慮 の合意 形 成 、
ていきょう
ひょうか
ひ き つ ぎ とう
いちれん
かてい
じゅうよう
やくわり
にな
じゅうぶん
提 供 、評 価 、引継ぎ 等 の一 連 の過程において 重 要 な役 割 を担 うことに 十 分
りゅうい
がっこうとう
そしきてき
きのう
つと
留 意 し、学 校 等 において組織的に機能するよう努 めるものとする。
こうちょう
3
ぜんこうてき
し え ん たいせい
かくりつ
しょうがい
また
かのうせい
校 長 は、 全 校 的 な支援 体 制 を 確 立 し、 障 害 のある 又 はその可能性 があり
とくべつ
しえん
ひつよう
じ ど う せ い と とう
じったい は あ く
し え ん ほうさく
けんとう とう
おこな
特 別 な支援 を 必 要 としている児童 生徒 等 の実態 把握 や支援 方策 の検討 等 を 行 う
こうない
とくべつ し え ん きょういく
かん
こうない い い ん か い
せっち
ため、校内に特別支援 教 育 に関 する校内委員会を設置するものとする。
がっこうとう
4
ほんにん
ほ ご し ゃ とう
そうだん
う
たんにん
とくべつ し え ん
学 校 等 においては、本 人 ・保護者 等 から相 談 を受けたホーム担 任 や特 別 支援
きょういく がっこう
たいわ
ご う い けいせい
こんなん
ばあい
教 育 学 校 コーディネーターとの対話 による合意 形 成 が 困 難 である場合 には、
こうない いいんかい
ふく
こうないたいせい
せつぞく
かくじつ
おこな
こうちょう
校 内 委員会を含 む校 内 体 制 への接 続 が確 実 に 行 われるようにし、校 長 のリー
もと
ご う い けいせい
む
けんとう
そしきてき
おこな
ダーシップの下 、合意 形 成 に向けた検 討 を組織的に 行 うものとする。
だい
がっこうきょういく
第9
学 校 教 育 における 研 修 ・啓 発 に関 する留 意 点
しょうがい
1
けんしゅう
じ ど う せ い と とう
けいはつ
かん
しょうがい
りゅういてん
じ ど う せ い と とう
こうりゅう およ
きょうどう がくしゅう
障 害 のある児童 生徒 等 と 障 害 のない児童 生徒 等 の 交 流 及 び 共 同 学 習
とくべつ し え ん きょういく
たい
ただ
りかい
にんしき
ふか
ぜっこう
きかい
は、特 別 支援 教 育 に対 する正 しい理解と認 識 を深 めるための絶 好 の機会であり、
おな
しゃかい
い
にんげん
たが
ただ
りかい
とも
たす
あ
ささ
あ
同 じ社 会 に生きる人 間 として、お互 いを正 しく理解し、共 に助 け合い、支 え合っ
い
たい せつ
まな
ば
しょうがい
じ ど う せ い と とう
て生 きていくことの 大 切 さを 学 ぶ場 である。また、 障 害 のある児童 生徒 等 の
ほごしゃ
しょうがい
じ ど う せ い と とう
ほごしゃ
がっこうきょういく
かか
保護者、 障 害 のない児童生徒 等 の保護者ともに、このような学 校 教 育 に関 わる
しょうがい
ひと
たい
りかい
ふか
じゅうよう
ことにより、 障 害 のある人 に対 する理解を深 めていくことが 重 要 である。
がっこう とう
2
がっこう きょういく
にな
じゅうよう
やくわり
にんしき
じ ど う せ い と とう
学 校 等 においては、 学 校 教 育 が担 う 重 要 な役 割 を 認 識 し、児童生徒 等 の
しどう
ほごしゃ
れんらく
たずさ
きょうしょくいん ひ と り ひ と り
けんしゅうとう
つう
ほう
指導や保護者との連 絡 に 携 わる 教 職 員 一人一人が、 研 修 等 を通 じて、法 の
しゅし
りかい
しょうがい
かん
りかい
ふか
じゅうよう
趣旨を理解するとともに、 障 害 に関 する理解を深 めることが 重 要 である。
よ う ご かいせつ
《用語 解 説 》
ごうりてきはいりょ
①
合理的配慮
しょうがい
こ
た
こ
びょうどう
きょういく
う
けん り
きょうゆう
障 害 のある子どもが、他の子どもと 平 等 に「 教 育 を受ける権 利」を 享 有 ・
こうし
かくほ
がっこう
せっ ち しゃ およ
がっ こう
ひつよう
てきとう
行使 することを確保 するために、 学 校 の 設 置 者 及 び 学 校 が 必 要 かつ 適 当 な
へんこう
ちょうせい
おこな
しょうがい
こ
たい
じょうきょう
おう
変 更・ 調 整 を 行 うことであり、障 害 のある子どもに対 し、その 状 況 に応 じ
きょういく
う
ば あい
こべつ
ひつよう
せっ ち しゃおよ
がっこう
て、教 育 を受ける場 合 に個別に必 要 とされているものです。
(学校の設 置 者 及 び
がっこう
たい
たいせいめん
ざいせいめん
きんこう
しっ
また
か ど
ふたん
か
学 校 に対 して、体 制 面 ・財 政 面 において均 衡 を失 した又 は過度の負担を課さな
いもの)
しゃかい
②
社 会 モデル
しょうがい
ひと
にちじょう せいかつ また
しゃかい せいかつ
う
せい げん
しんしん
障 害 のある 人 が 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 において受 ける 制 限 は、 心 身 の
きのう
しょうがい
きいん
しゃかい
さまざま
しょうへき じ ぶ つ
せいど
機能の 障 害 のみに起因するものではなく、社 会 における様 々 な 障 壁(事物、制度、
かんこう
かんねん
た いっさい
あいたい
しょう
かんが
慣 行 、観 念 その他 一 切のもの)と相 対 することによって 生 ずるものとする 考 え
かた
方 です。
③
バリアフリー
しょうがいしゃ
ふく
こうれいしゃ など
しゃかいてき じゃくしゃ
しゃ かい せい かつ
さん か
うえ
せい かつ
障 害 者 を含 む 高 齢 者 等 の社 会 的 弱 者 が、 社 会 生 活 に参 加する上 で生 活
し しょう
ぶつりてき
しょうがい
せいしんてき
しょうへき
と
のぞ
しさく
も
の支 障 となる物理的な 障 害 や、精 神 的 な 障 壁 を取り除 くための施策、若しく
ぐたいてき
しょうがい
と
のぞ
じ ぶつ
じょうたい
さ
よう ご
は具体的に 障 害 を取り除 いた事 物 および 状 態 を指す用 語です。
じょうほう
④
情 報 アクセシビリティ
じょうほうかんれん
パソコンや Web ページをはじめとする 情 報 関 連 のハード、ソフト、サービスな
こうれいしゃ
しょうがいしゃ
ふく
おお
ふじゆう
りよう
どを、高 齢 者 や 障 害 者 を含 む多 くのユーザーが不自由なく利用できるようにす
ることです。
こべつ
⑤
きょういく し え ん けいかく
個別の 教 育 支援 計 画
こべつ
きょういく し え ん けいかく
しょうがい
ようじじどうせいと
ひとりひとり
「個別の 教 育 支援 計 画 」は、 障 害 のある幼児児童生徒の一人一人のニーズを
せいかく
はあく
きょういく
してん
てきせつ
たいおう
かんが
ふくし
正 確 に把握し、教 育 の視点から適 切 に対 応 していくという 考 えのもと、福祉、
いりょう
ろうどうとう
かんけい き か ん
れんけい
はか
にゅうようじき
がっこうそつぎょう
医 療 、労 働 等 の関 係 機関との連 携 を図 りつつ、乳幼児期から学 校 卒 業 までの
ちょうきてき
してん
た
いっかん
てきかく
きょういくてき し え ん
おこな
しょうがい
長 期 的 な視点に立って、一 貫 して的 確 な 教 育 的 支援を 行 うために、 障 害 の
ようじじどうせいとひとりひとり
さくせい
けいかく
ある幼児児童生徒一人一人について作 成 した計 画 です。
こべつ
⑥
し ど う けいかく
個別の指導 計 画
こべつ
し ど う けいかく
ようじじどうせいとひとりひとり
しょうがい
じょうたいとう
おう
こま
「個別の指導 計 画 」は、幼児児童生徒一人一人の 障 害 の 状 態 等 に応 じたきめ細
しどう
おこな
がっこう
きょういく か て い
し ど う けいかく
ふ
かな指導が 行 えるよう、学 校 における 教 育 課程や指導 計 画 を踏まえて、より
ぐたいてき
ようじじどうせいとひとりひとり
きょういくてき
たいおう
し ど う もくひょう
しどう
具体的に幼児児童生徒一人一人の 教 育 的 ニーズに対 応 して、指導 目 標 や指導
ないよう
ほうほうとう
も
こ
けいかく
ようじじどうせいとひとりひとり
せいかつめん
がくしゅう
内 容 ・方 法 等 を盛り込んだ計 画 です。幼児児童生徒一人一人の生 活 面 や 学 習 の
かだい
て だ
めいかく
じっせん
ひょうか
かいぜん
課題と手立てを明 確 にし、実 践 、評 価 、改 善 します。
⑦
コミュニケーションボード
しょうがい
ひと
はな
こと ば
「コミュニケーションボード」とは、 障 害 のある人 など、話 し言 葉によるコミ
こんなん
かた
たい
わ
ゆび
さ
ュニケーションが困 難 な方 に対 して、分かりやすいイラストやシンボルを指 で指
い し
つた
しながら意思を伝 えるツールです。