第4回課題研究班別テーマ

■第4回課題研究班別テーマ
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不正会計事例には、売上高の過大計上、売上原価や販管費の過少計上、連結はずし、役員や従業員の横領に起因する不正会計等、
様々なケースがあります。実際の事例を挙げ、次の点について述べなさい。
①不正の手口(不正のトライアングルの視点も踏まえなさい)
②上記を防止・発見するために会社が整備・運用すべきであったと考えられる内部統制
③上記を発見するために監査人が実施すべきであったと考えられる監査手続
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2013年3月13日付で企業会計審議会から公表された「監査部会監査における不正リスク対応基準」の「第一 職業的懐疑心の強調」には、
「監査人は、経営者等の誠実性に関する監査人の過去の経験にかかわらず、不正リスクに常に留意し、監査の全過程を通じて、職業的懐
疑心を保持しなければならない。」と規定されています。
これを踏まえて、製造業を営む会社に対する監査を想定した場合、棚卸資産の立会を行う際に、監査上留意すべきポイントを述べなさい。
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2015年12月28日付で企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」が公表しました。
そこで、改正の概要を現在の制度と比較しながら説明しなさい。
あたなは上場会社の子会社の主査を担当しています。
担当してるクライアントの置かれた状況は以下のとおりです。
・クライアントは製造業であり、自社で生産、外部顧客に販売を行っている。
・ここ数年の決算はいずれも増収増益であった。
・翌期の予算も増収増益のシナリオで親会社に対して提出をしている。
・親会社からの予算達成へのプレッシャーは認められる。
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上記を前提として、以下の論点についてあなたの意見を述べなさい。
①収益を過大計上する可能性があるか、結論とその判断に至った根拠を述べなさい。
②収益を過少計上する可能性があるか、結論とその判断に至った根拠を述べなさい。
また、期末監査を実施している中で、以下のような状況に遭遇しました。
③当期から収益認識基準を変更(検収基準から出荷基準に変更)する旨を経理部長から説明を受けた場合
④主要顧客に対する売掛金の残高確認について、会社が合理的な理由なく宛先の変更や確認状の発送を拒否している場合
このとき、「監査における不正リスク対応基準」等を踏まえ、想定されるリスク及び必要となる監査上の対応について理由とともに述べなさ
い。
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過去、実際に行われた不正な財務報告に関する事例(上場会社)を1つ調べ、以下について説明しなさい。
①不正事例の概要(不正の経緯、不正の手口、発覚の経緯等)を説明しなさい。
②不正リスク対応基準「別紙1 不正リスク要因の例示」に照らして、どのような不正リスク要因があったと考えられるか説明しなさい。
③不正リスク対応基準に従って、どのような監査手続を実施すべきであったと考えられるか説明しなさい。
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近年、子会社における粉飾決算を起因とし、親会社において決算修正を行う事例も数多く公表されている。そこで、下記の問いに関するあ
なたの考えを述べなさい。
①子会社における粉飾決算の手口及び発生原因を公表されている事例から3つあげなさい。
②上記①の手口を防止するために有効であると考える対応策・内部統制について述べなさい。
③会計監査を実施する上での留意点(粉飾決算や虚偽報告を見逃さないためにどのような監査上の対応が必要か)について述べなさい。
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近年では、日本の企業がIFRSを任意適用するケースが増加している。
日本基準もIFRSへのコンバージェンスを図るために、基準の改正を行っているが、未だ多くの基準差が残っている。
そこで、日本基準とIFRSの基準差のうち、日本基準をIFRSにコンバージェンスする必要があると考えられる基準差を3つ選び、それぞれの
基準に基づく会計処理を説明しなさい。また、なぜあなたがIFRSとコンバージェンスすべきと考えるのかその理由を合わせて述べなさい。
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日本におけるIFRS適用会社はここ5年で会社数、時価総額ともにおよそ10倍に増加している。一方で建設業など業種によっては全く適用会
社がない業種も存在する。
(1)IFRS適用会社の割合が業種により違いが出るのはなぜか。IFRS適用のメリット・デメリットと合わせて論じなさい。
(2)IFRS移行時および適用後において、以下の項目について監査人としてどのような点に注視すべきか。
①収益認識
②資産の減損
(3)これから5年後、IFRS適用会社が現在よりさらに増加するためには、会計士としてどのような取り組みができるか。
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IFRSの適用に関し、以下の点について述べなさい。
①特定の業種を選択し、国際財務報告基準(IFRS)の適用へ移行にあたり、会計・監査上検討すべき項目を列挙して説明しなさい。
②修正国際基準(JMIS)の存在は、日本基準を適用していた会社がIFRSへの以降を検討するにあたってどのような影響を与えると考えら
れるか、あなたの意見を述べなさい。
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2014年4月1日から2015年3月31日に開示された不適切な会計処理に関する第三者委員会の調査報告書を分析し、以下の①から④につい
て述べなさい。任意の上場会社1社を選択すること。
①不正の概要(内容、手口、動機、原因等)
②不正が発覚した際に必要と考えられる財務諸表監査及び内部統制監査上の対応
③不正を未然に防止、あるいは適時に発見するために監査人はどのような対応をするべきであったか
④不正に関する監査人の責任