尼崎市自転車ネットワーク整備方針 概要版 1.自転車ネットワーク整備方針策定の背景 本市は高低差がおよそ10mと大変平坦な地形です。また、5km圏内を移動する場合にはバス、自 動車を含めた移動手段の中で自転車が一番早いと言われているのですが、本市の市域は中心地から東西 南北ともにおよそ5kmほどであり、自転車利用に非常に適したまちであると言えます。実際に移動手 段として自転車の利用率は全国的にも非常に高く、市民の暮らしに欠かせないものとなっています。 その一方で、交通ルールを守らない危険な自転車利用が増加し、自転車対歩行者の事故数は増加して おり、本市においても人身事故のおよそ半数を占めております。 このような状況を受けて、平成23年10月に警察庁は、歩行者・自転車の双方の安全を確保するた め、自転車は「車両」であることを基本的な考えとした通達を出しています。 しかしながら、自転車が車道を走行するためにはまだ課題があるため、歩行者・自転車・自動車が安 全・安心で快適に通行できるような自転車走行環境の整備を進めていく必要があります。 2.目的と整備方針 2−1 目的 歩行者、自転車の安心・安全のため、自転車走行環境を整備(自転車の走る場所の明確化)し、自転 車ネットワークを形成することを目的とします。 2−2 自転車ネットワークの考え方 尼崎市では、以下の考え方を基本とし、自転車ネットワークを形成します。 駅を中心とした拠点間を結ぶネットワーク形成 自転車利用者が安全・安心・快適に利用できる自転車道として、河川に沿った走行空間を軸とし たネットワーク形成 2−3 自転車走行環境の整備方針 自転車ネットワーク路線について、歩行者・自転車・自動車を分離するために、既存の道路空間を再 配分し、整備を進めていきます。さらに、駅や公共施設など拠点周辺の細街路についても、自転車ネッ トワークの整備効果を高めるために、整備を進めていきます。 自転車走行環境整備の手法 ■道路交通法の定め(規制)があるもの 整備 事例 ・自転車道 ・自転車専用通行帯(自転車レーン) ①自転車道 ・自歩道(4メートル)の自転車通行位置 指定 ■道路交通法の定めがないもの ・4メートル未満の自歩道 ・車道内の整備(車道混在) ②自転車専用通行帯 (自転車レーン) ③自歩道(4メートル) の自転車通行位置指定 3.安心・安全な自転車走行に向けた取り組み 安心・安全な自転車走行環境の整備には、ハード面だけでなくソフト面も重要です。道路交通法の規 制を伴う整備を行った場合には自転車の利用方法が大きく変わるため、特にルール(道路交通法、自転 車安全利用五則など)の周知が必要不可欠です。自転車の安全利用のための交通ルールやマナーについ て理解を深めてもらえるよう、各関係者がそれぞれの役割を担い、協力・連携しながら取り組みを進め ていきます。
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