物流ニッポン 第3790号掲載

二 ■.一新
ショウエイ
︻岡山︼重量物・特殊物輸送のショウエイ︵下原
丙子社長、岡山県倉敷市︶は、創業者の下原福一氏
︵68︶が経営の一線から完全に身を引いた2年前か
ら、夫人の丙子社長︵62︶が経営のバトンを受け、
三男の将貴常務︵32︶と二人三脚で組織改革を進め
てきた。カリスマ性の強かった福一氏のワンマン経
営から脱皮し、会社としての組織づくりに尽力した
結果、事故が激減するなど成果が見え始めたという。
今後は労働条件を更に改善して若手社員の確保・育
成に力を注ぐほか、同じ重量物を運ぶ同業者との連
︵江藤和博︶
携を強化していく方針だ。
りで、﹁ようやく会社内で
が、会社としての組織づく
先代は先見の明があった。
意思疎通が図れ、ドライバ
﹁技術や顧客の開拓など
しかし、ワンマン経営だっ
たので、社員は誰もモノが ーの理解も深まってきた﹂
言えず、ただ一人意見でき という。
様々な改革のうち、高い
る私とぶつかることが多か
った﹂と丙子氏。社長就任 効果を見せたのは班長制度
後に重点的に取り組んだの だ 。 ト レ ー ラ と ト ラ ッ ク で
−ンマン偉呂から、一日
運ぶ貨物を長さ10㍍までに
保有車両は70台から50台
に減車し、高収益体制を構
きめ細かい体制を構築して
顧客サービスの面でも、
まで手薄だった情報の水平 確化。退職金制度も新設し
展開を推進し、社員一人ひ
とりが経営参画意識を高め
ている。
。
た
サ﹂ビス向上のため、これ 故に対する罰則の規定を明
はないか﹂と将貴氏。顧客 業制度を整備したほか、事
時の半数以下に減ったので 改定も行ってきた。育児休
付いてきた。事故もピーク 築する一方で、就業規則の
に、要望も吸い上げる。
﹁班長制度のお陰で活気
ついて情報交換するととも 改善にも努めている。
月1回集まり、事故事例に 制限するなど、労働環境の
うにした。それぞれの班が
て現場の声を取り入れるよ るため、、荷主と話し合って
それぞれ三つの班を設け、
また、平ボディーのシー
将貴氏が社員と直接対話し ト掛け作業の負担を軽減す
本社の壁には丙子社長(石)が
趣味で製作した、だるまの刺繍
(LLゅう)も。左は将貴常務
。
る
丙子氏は﹁社長に就任し
いる。﹁せっかく作っても ていきたい﹂と意欲を見せ
運べるのか﹂という重量物、
メーカーの不安を解消する
すればやっていけると思っ
ため、ショウエイの敷地で た時、働く人に利益を還元
船積みもできるサービスを た。ドライバーが会社の一
タンクなどの製造を行い、
にしてこそ、会社の姿をア
提案して、実行に移してい 番の窓口。その働きを根本
今後は、情報発信機能を ピールできる﹂と話す。
それまで未整備だった給
めている。
今後は、更なる女性の活
だ。当社は家庭的な会社で、
えている。少数精鋭で運営 いるかが伝わってくる会社
し、時代に合った会社にし にしたい﹂
将来は倉庫を持つことも考 社員がどんなことに悩んで
育成していきたい。また、
く り 、 新 卒 の ド ラ イ バ ー も をしながら働く女性は立派
いく。若い社員で体制をつ 々な面を整えていく。育児
いる高校への求人も進めて 集まらない。これからも様
業界向けの人材を育成して 境を改善しないと、人材は
れからも練る。また、物流 用も視野にある。﹁職場環
将貴氏は﹁就業規則はこ
い
る
。
新しい取り組みも検討して バーのモチベーションを高
っており、HPを活用した な遠別﹂を基本に、ドライ
りが無いと難しい時代にな はメリハリをつけ、↓平等
も全国的な同業者のつなが 金を支給する一方、賞与に
与制度を透明化し、1月の
ージ︵HP︶もリニューア
ルする方針だ。重量物輸送 安全会議では無事故の報奨
より高めるため、ホームペ
。
る
組織づくり尽力、事故激減