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管理番号
15
研究内容の説明文
研究課題名
ヒトにおける抗 PEG IgM 保有率に関する疫学調査
研究期間
平成27年4月~平成28年3月
研究機関名
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部
研究責任者職氏名
教授
石田竜弘
研究の説明
・本研究の意義・目的
ポリエチレングリコール(PEG)をある種の医薬品に結合させることにより、医薬品の
効力が持続し、また副作用は軽減することが知られている。このような医薬品は PEG 修飾
医薬品と呼ばれ、近年数多く開発されている。また、PEG は古くから医薬品添加物・食品
添加物・化粧品などに用いられており、多くの人は何らかの形で PEG を摂取、塗布してお
り、安全性が高いことは明白である。一方で我々の最近の研究から、一部の人においては、
PEG を異物として認識し、PEG に結合する抗体(抗 PEG IgM)を保有していることが明らか
になっている。 このような人においては、PEG 修飾医薬品による治療の際に、PEG 修飾医
薬品が異物として認識されてしまい、目標とする治療効果を示さない可能性が考えられ
る。しかしながら、どの程度の人が抗 PEG IgM を保有しているのか明らかではない。そこ
で本研究では、様々な背景を持つ人における抗 PEG IgM の保有状況を明らかにすることを
目的とする。
・方法
献血血液から上澄みの血清を回収し、血清中に含まれる抗 PEG IgM の量および反応性を
測定する。具体的には、PEG 修飾医薬品として既に臨床で使用されている PEG 修飾インタ
ーフェロン(C 型肝炎治療薬)やドキソルビシン封入 PEG 修飾リポソーム(抗がん剤)に
結合する抗 PEG IgM が、献血者から得られた血清中に存在するかを明らかにする。
・予測される当該研究の結果
本研究から、抗 PEG IgM を保有している人と保有していない人がどの程度の割合でいる
のか明らかになる。PEG 修飾医薬品を用いて治療を行う際に、抗 PEG IgM は PEG 修飾医薬
品の効力を低下させたり、副作用を引き起こしたりする可能性も考えられる。そのため抗
PEG IgM の測定は、PEG 化医薬品を用いて治療を行う際の治療効果を予測する 1 つの手段
となる可能性がある。
・血液の保管と廃棄
研究計画書に定めた保存期間を過ぎた場合には、個人情報が識別できないような状態に
て廃棄する。
受付番号
本研究に関する問い合わせ先
所属
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部
担当者
清水
電話
088-633-7262
Mail
[email protected]
太郎
27J0046