企業の景況感は良好。(2015/4/9作成)

*グローバル投資環境
No.952*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
日本の金融政策会合
~金融政策は現状維持、企業の景況感は良好。
2015年4月9日作成
*日本銀行は4月7日から8日にかけて金融政策決定会合を開催した。
*金融市場の調節について、マネタリーベースを年間約80兆円に相当するペースで増加させ
下線は前回会合からの変更箇所
↓
るという方針を維持するとともに、資産買入れについても、その保有残高を年間で、長期国
債を80兆円、ETFを3兆円、J–REITを900億円に相当するペースで増加するように行う方針を
維持した。
*以上の決定に際し、9名の委員のうち1名(木内委員)が反対票を投じている。これまでも木
内委員は、追加緩和前の金融市場調節及び資産買入方針が適切であるとして反対票を投じて
おり、今回は増加のペースを年間45兆円程度に減額するなどの議案を提出したが、反対多数
で否決された。
▼景気と物価の現状
*景気全般に関する現状判断も前回会合(3月16 景気判断 わが国の景気は緩やかな回復基調を続けている。
~17日)から変わっておらず「緩やかな回復基
一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回
海外経済
復している。
調を続けている」としている。
輸出
持ち直している。
*前回からの変更点としては、新たに企業の景
企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調に
設備投資
況感についての言及があり「総じて良好な水準
ある。
で推移している」と評価されている。
公共投資 高水準で横ばい圏内の動きとなっている。
個人消費は、一部で改善の動きに鈍さがみられるも
*また、消費税率引き上げの直接的な影響を除
いた消費者物価[除生鮮,前年比]は「0%程度」と、 住宅投資・ のの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、全体
としては底堅く推移している。住宅投資は、駆け込み
個人消費
前回会合の「0%台前半」から変更したが、既
需要の反動減が続いてきたが、足ともでは下げ止ま
りつつある。
に前回会合において「エネルギー価格の下落を
在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は持ち直し
受けて当面0%程度で推移するとみられる」と
鉱工業生産
ている。
物価の先行きについて記載していたため、想定
企業の
総じて良好な水準で推移している。
の範囲内の変更といえるだろう。
景況感
消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率
会合終了後に開かれた黒田日銀総裁の定例記
*
引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、
者会見の中で、供給面は確りと伸びており、需
物価
0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長
要面も輸出・設備投資は伸びていることが確認
い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。
された。こうした中、弱い経済指標もみられる ▼先行き
個人消費については、底堅く推移しており先行
先行きのわが国経済については、緩やかな回復基
景気
きについても緩やかな拡大を見込んでいるとの
調を続けていくとみられる。
認識が示された。この春に見込まれる企業の
消費者物価の前年比は、エネルギー価格の下落を
物価
反映して、当面0%程度で推移するとみられる。
ベースアップなど、今後、実質賃金・所得が拡
リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧
大することで消費活動がより活発化することが
リスク要因 州における債務問題の展開や低インフレ長期化のリ
期待される。
スク、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。
同日発表された景気ウォッチャー調査の先行
「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮してお
*
り、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を
き判断では、3ヶ月連続して好不況の境目であ
目指し、これを安定的に持続するために必要な時点
金融政策
る50を上回る拡大傾向が見られた。この指標
まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、
もまた、日本経済は緩やかな回復基調を続けて
経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を
点検し、必要な調整を行う。
いるとする判断を裏付けるものといえよう。
(日銀、Bloombergのデータより髙木証券作成)
(文責:佐野)
1/1
《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願いい
たします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。株
式への投資は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引をご
利用いただく場合は、所定の委託保証金または委託証拠金をいただきます。また、信用取引ではその損失額が差し入れた委託保証金の額を
上回るおそれがあります。国内株式取引の委託手数料は、約定代金に対して最大(税込)1.19664%【2,700円に満たない場合は2,700円(現物取
引買付および信用取引売買)】になります。株式を募集等により取得する場合には、購入対価のみをお支払いいただきます。外国株式を委託取
引により購入する場合は、所定の委託手数料をいただきます。外国株式の委託手数料は国や市場により異なります。外国株式を店頭取引によ
り購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。債券をご購入いただく場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。(経過利子
をお支払いいただく場合があります)。債券は、市場の金利水準の変動等により価格が変動しますので、損失が生じるおそれがあります。また、
発行体の信用状況や財務状況によっても価格が変動し、利金や償還金の支払遅延や不履行となる場合があります。また、倒産等により元本損
失が生じる場合があります。投資信託は、主に国内外の株式や債券を投資対象としているため、基準価額は組み入れた株式や債券の動き、為
替相場の変動等の影響により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。投資信託はファンドごとに設定された購入時
手数料をご負担いただきます。また、投資信託を保有期間中に間接的にご負担いただく費用として、ファンドごとに設定された運用管理費(信託
報酬)のほか、運用成績に応じて成功報酬をご負担いただく場合があります。外国株式や外国債券、外国投資信託への投資は、上記に加え為
替相場の変動等により損失が生じる場合があります。また、通貨発行国の国情の変化により投資元本割れや途中売却ができなくなるおそれが
あります。当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等
をよくお読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】
加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/