1.は じ め に 「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正において、教育委員会は、 地域の教育に責任を負う役割を再認識し、透明性を高め、説明責任を果たさな ければならないことが求められました。そこで教育委員会が、その権限に属す る事務の管理及び執行の状況について、毎年点検及び評価を行い、その結果に 関する報告書を作成することを義務付けられました。そしてこれを議会に報告 するとともに公表しなければならないことが規定されました。 また、点検及び評価を行うにあたり、教育に関し学識経験を有する者の知見 の活用を図るものとされています。 高砂市教育委員会では、第4次高砂市総合計画を基に教育委員会が立てた基 本方針に沿って、具体的な教育行政が執行されているかについて、また今後の あり方等について教育委員会が自ら評価し、学識経験者の知見の活用を図りつ つ、より効果的な教育行政の推進に資するとともに、市民への説明責任を果た すために、平成20年より前年度の教育委員会の点検・評価を実施しています。 【地方教育行政の組織及び運営に関する法律(抜粋)】 (教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価等) 第27条 教育委員会は、毎年、その権限に属する事務(前条第一項の規定に より教育長に委任された事務その他教育長の権限に属する事務(同条第三項 の規定により事務局職員等に委任された事務を含む。)を含む。)の管理及び 執行の状況について点検及び評価を行い、その結果に関する報告書を作成し、 これを議会に提出するとともに、公表しなければならない。 2 教育委員会は、前項の点検及び評価を行うに当っては、教育に関し学識経 験を有する者の知見の活用を図るものとする。 2.本書の刊行にあたって ⑴ 概 要 教育委員会点検・評価については、 「地方教育行政の組織及び運営に関す る法律」 (昭和 31 年法律第 162 条)が改正され、平成 20 年 4 月 1 日から施 行されたことに伴い、教育委員会の責任体制の明確化が求められ、教育委 員会が実施した事務事業について、自ら点検・評価し、第三者(学識経験 者)の評価も受けた報告書を議会に報告し、地域住民への公表が義務付け られました。 ⑵ 点検・評価の対象 平成 25 年度に実施した高砂市教育行政の主な施策及び事業の中より教育 委員により高砂市教育委員会としての重点となる 42 事務事業を抽出しまし た。 ⑶ 点検・評価の分類 第4次高砂市総合計画(平成 23 年度~32 年度)における序列により分類 しています。 ⑷ 事務事業名 事務事業名は、基本的に教育委員会で定めた目的別事業予算の事項単位 となっています。 ⑸ 点検・評価の方法 事業ごとに、①市民ニーズの反映度 ②目的、対象、手段の妥当性 ③ 必要性(緊急性) ④効率性 ⑤有効性の観点から自己評価を行い、点検・ 評価の客観性を確保するため、第三者による評価を行いました。 この第三者評価については、教育に関して学識経験を有する方2名に依 頼し、評価及び提言をいただきました。 廣 岡 徹 氏 兵庫教育大学大学院地域交流推進センター長教授 小 林 比佐美 氏 元小学校長 ⑹ 総合評価 点検・評価については、評価点からA(9点以上)・B(8~7点)・C (6~4点) ・D(3~0点)の4段階に総合評価し、評価コメント、事業 (改革・改善)の方向性を記載し、事業を今後どう展開するか判断のうえ、 事業ごとに5段階(拡大…拡大させていく事業 維持…現状維持させる事 業 改善…見直し改善が必要な事業 縮小…縮小が必要な事業 休廃止… 廃止もしくは休止せざるを得ない事業)で総合評価しています。この総合 評価に基づいて、各事業の方向性について検討していきます。
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